砂の器(1974)

すなのうつわ|The Castle of Sand|The Castle of Sand

砂の器(1974)

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レビューの数

57

平均評点

82.8(374人)

観たひと

552

観たいひと

42

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル サスペンス・ミステリー / 文芸
製作国 日本
製作年 1974
公開年月日 1974/10/19
上映時間 143分
製作会社 松竹=橋本プロダクション(製作協力 シナノ企画=俳優座映画放送)
配給 松竹
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ステレオ

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督野村芳太郎 
脚本橋本忍 
山田洋次 
原作松本清張 
企画川鍋兼男 
製作橋本忍 
佐藤正之 
三嶋与四治 
製作補杉崎重美 
撮影川又昂 
美術森田郷平 
装置若林六郎 
装飾磯崎昇 
音楽監督芥川也寸志 
録音山本忠彦 
調音吉田庄太郎 
照明小林松太郎 
編集太田和夫 
衣裳松竹衣裳 
作曲・ピアノ演奏菅野光亮 
指揮熊谷弘 
演奏・特別出演東京交響楽団 
製作主任吉岡博史 
進行長嶋勇治 
助監督熊谷勲 
スチール金田正 
効果福島幸雄 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演丹波哲郎 今西栄太郎
森田健作 吉村正
加藤剛 和賀英良
加藤嘉 本浦千代吉
春日和秀 本浦秀夫
島田陽子 高木理恵子
佐分利信 田所重喜
山口果林 田所佐知子
緒形拳 三木謙一
松山省二 三木彰吉
内藤武敏 捜査一課長
稲葉義男 捜査一課係長
穂積隆信 新聞記者・松崎
夏純子 女給・明子
松本克平 三森署々長
花澤徳衛 安本
笠智衆 桐原小十郎
春川ますみ 女中・澄江
渥美清 ひかり座・支配人
菅井きん 山下お妙
殿山泰司 のみ屋・主人
野村昭子 若葉荘の小母さん
浜村純 巡査
芥川也寸志 
信欣三 国語研究所所員桑原
山谷初男 岩城署署長
ふじたあさや 鑑識課技師

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

迷官入りと思われた殺人事件を捜査する二人の刑事の執念と、暗い過去を背負う為に殺人を犯してしまう天才音楽家の宿命を描くサスペンス映画。原作は松本清張の同名小説。脚本は「日本沈没」の橋本忍と「男はつらいよ 寅次郎恋やつれ」の山田洋次、監督は「東京ド真ン中」の野村芳太郎、撮影も同作の川又昂がそれぞれ担当。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

六月二十四日早朝、国鉄蒲田操車場構内に扼殺死体が発見された。被害者の年齢は五十~六十歳だが、その身許が分らず、捜査は難航をきわめた。警視庁の今西栄太郎刑事と、西蒲田署の吉村正刑事らの必死の聞き込みによって、前夜、蒲田駅前のバーで被害者と酒を飲んでいた若い男が重要参考人として浮かび上った。そしてバーのホステスたちの証言で、二人の間に強い東北なまりで交わされていた“カメダ”という言葉に注目された。カメダ……人の姓の連想から東北各県より六十四名の亀田姓が洗い出されたが、その該当者はなかった。しかし、今西は「秋田県・亀田」という土地名を洗い、吉村とともに亀田に飛ぶが、手がかりは発見できなかった。その帰途、二人は列車の中で音楽家の和賀英良に逢った。和賀は公演旅行の帰りらしく、優れた才能を秘めたその風貌が印象的だった。八月四日、西蒲田署の捜査本部は解散、以後は警視庁の継続捜査に移った。その夜、中央線塩山付近で夜行列車から一人の女が白い紙吹雪を窓外に散らしていた。その女、高木理恵子を「紙吹雪の女」と題し旅の紀行文として紹介した新聞記事が、迷宮入りで苛だっていた吉村の触角にふれた。窓外に散らしていたのは、紙なのか? 布切れではなかったか? 早速吉村は、銀座のクラブに理恵子を訪ね、その事を尋ねるが、彼女は席をはずしたまま現われなかった。だが、その店に和賀英良が客として現われた。和賀英良。和賀は音楽界で最も期待されている現代音楽家で、現在「宿命」という大交響楽の創作に取り組んでいる。そしてマスコミでは、前大蔵大臣の令嬢田所佐知子との結婚が噂されている。八月九日。被害者の息子が警視庁に現われた。だが被害者三木謙一の住所は、捜査陣の予測とはまるで方角違いの岡山県江見町で、被害者の知人にも付近の土地にもカメダは存在しない。しかしそれも今西の執念が事態を変えた。彼は調査により島根県の出雲地方に、東北弁との類似が見られ、その地方に「亀嵩」(カメダケ)なる地名を発見したのだ。なまった出雲弁ではこれが「カメダ」に聞こえる。そして三木謙一はかつて、そこで二十年間、巡査生活をしていたのだ……。今西は勇躍、亀嵩へ飛んだ。そして三木と親友だった桐原老人の記憶から何かを聞きだそうとした。一方、吉村は山梨県塩山付近の線路添いを猟犬のように這い廻って、ついに“紙吹雪”を発見した。それは紙切れではなく布切れで、被害者と同じ血液反応があった。その頃、とある粗末なアパートに理恵子と愛人の和賀がいた。妊娠した彼女は、子供を生ませて欲しいと哀願するが、和賀は冷たく拒否するのだった。和賀は今、佐知子との結婚によって、上流社会へ一歩を踏み出す貴重な時期だったのだ。一方、今西は被害者が犯人と会う前の足跡を調査しているうちに、妙に心にひっかかる事があった。それは三木が伊勢の映画館へ二日続けて行っており、その直後に帰宅予定を変更して急に東京へ出かけているのだ。そして、その映画館を訪ねた今西は重大なヒントを得た……。本庁に戻った今西に、亀嵩の桐原老人から三木の在職中の出来事を詳細に綴った報告書が届いていた。その中で特に目を引いたのは、三木があわれな乞食の父子を世話し、親を病院に入れた後、引き取った子をわが子のように養育していた、という事だった。その乞食、本浦千代吉の本籍地・石川県江沼郡大畑村へ、そして一転、和賀英良の本籍地・大阪市浪速区恵比寿町へ、今西は駆けめぐる。今や、彼の頭には、石川県の片田舎を追われ、流浪の旅の末、山陰亀嵩で三木巡査に育てられ、昭和十九年に失踪した本浦秀夫と、大阪の恵比寿町の和賀自転車店の小僧で、戦災死した店主夫婦の戸籍を、戦後の混乱期に創り直し、和賀英良を名乗り成人した、天才音楽家のプロフィルが、鮮やかにダブル・イメージとして焼きついていた。理恵子が路上で流産し、手当てが遅れて死亡した。そして、和賀を尾行していた吉村は理恵子のアパートをつきとめ、彼女こそ“紙吹雪の女”であることを確認した。今や、事件のネガとポジは完全に重なり合った。伊勢参拝を終えた三木謙一は、同地の映画館にあった写真で思いがけず発見した本浦秀夫=和賀英良に逢うべく上京したが、和賀にとって三木は、自分の生いたちと、父との関係を知っている忌わしい人物だったのである。和賀英良に逮捕状が請求された。彼の全人生を叩きつけた大交響曲「宿命」が、日本音楽界の注目の中に、巨大なホールを満員にしての発表の、丁度その日だった。

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2018年8月上旬特別号

巻頭特集 キネマ旬報創刊100年特別企画 第2弾 1970年代日本映画ベスト・テン:ベスト15グラビア解説

2005年12月上旬号

巻末スペシャル 感動∞倍増 本を観る、映画を読む! “映画×本”で広がるストーリー:紹介作品『対岸の彼女』『春、バーニーズで』『センセイの鞄』「理由」『巷間百物語~狐者異~』「自由戀愛」「深紅」「天国の本屋~恋火」「八つ墓村」「蒲田行進曲」「砂の器」「天城越え」「ゼロの焦点」「ライディング・ザ・ブレッド」

2005年9月上旬号

日本映画紹介/外国映画紹介:砂の器

1975年2月下旬決算特別号

特別グラビア 日本映画ベスト・テン:サンダカン八番娼館 望郷/砂の器/華麗なる一族/青春の蹉跌/竜馬暗殺/わが道/仁義なき戦い頂上作戦/襤褸の旗/赤ちょうちん/妹

特別グラビア 読者のベスト・テン 日本映画:砂の器/サンダカン八番娼館望郷/青春の蹉跌/津軽じょんがら節/竜馬暗殺/仁義なき戦い頂上作戦/赤ちょうちん/妹/男はつらいよ・寅次郎恋やつれ/日本沈没

1974年12月上旬号

映画批評:砂の器

1974年11月下旬号

日本映画紹介:砂の器

1974年11月上旬号

グラビア:完成した「砂の器」

1974年6月下旬号

グラビア:野村芳太郎監督 「砂の器」

1969年1月上旬新年特別号

シナリオ:砂の器

2018/10/25

2018/11/12

80点

映画館 


ラスト40分、ほぼセリフなし、ピアノとともに怒濤のごとく流れる回想シーンが圧巻。それまでの時間はあえて欠けたピースを散りばめ、一気に収束していく犯人が背負ってきた哀しみの歴史。さすが名作。

2018/07/27

2018/10/18

80点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/テレビ 


もう何度も見ているが、その度に感動する

ネタバレ

もう何度も見ているが、その度に感動する。その理由は言うまでもなく、容疑者探し、犯行方法、トリックの解明といったミステリ映画のカタルシスではなく、容疑者の境遇やたどった人生に重点を置いたところにある。後半で語られる容疑者の生い立ちの部分は、特に父と子の別れの場面は、何度も見て分かっているのに泣かされる。
強く結ばれながらも、後年、名を上げ富も得た容疑者は父親に再会しようとしなかった。むしろ、再会を拒否し、犯行に及んだ。しかし、心の奥底ではどうだったのだろう、というのをベテラン刑事に語らせる。それもわずかな言葉で。
容疑者が新曲を演奏する劇場の舞台裏で逮捕に向かった若手刑事が言う。「父親に会いたかったじゃないでしょうかね」。
ベテラン刑事が答える。「そんなことは決まっとる!」。
犯人自身に語らせるよりも何十倍も、いや何百倍もの迫力と説得力があり、心に深く突き刺さってくる。
この作品がいつまでも残る名作となった所以だ。

1997年

2018/09/24

85点

映画館/岩手県/中央映画劇場 


超満員の大画面で

ネタバレ

1997年 岩手県盛岡市で初めて開催された「みちのく国際ミステリー映画祭」で観賞。

上映劇場に着いた時は、すでに超満員で通路をも埋め尽くすほど。
上映前に島田陽子さんと地元テレビ局アナとのトークショーがあり、島田さんはこの映画の思い出を語っていた。
そして、トークショーが終わると、場内は暗くなり上映開始。
やはり、後半の新曲発表会と警察での事件の経緯を語るのが同時進行で、オーケストラ演奏のなかで映される一人の人間の生い立ちに圧倒される。
親子巡礼の悲壮感・ピアノを演奏する加藤剛と父親に会うよう説得する緒方拳のオーバーラップシーンも印象的だった。
こんなスケールの大きいミステリー映画は、後にも先にもこの作品だけと感じて、映画館をあとにした20代半ばのある夜。

2018/09/02

80点

選択しない 


すみれさーん

刑事さんって大変だなぁ〜。

2018/07/21

2018/08/08

91点

VOD/NETFLIX 


旅情にあふれ、ドラマがある

先日亡くなった橋本忍脚本(山田洋次と連名)、松本清張原作の社会派ミステリ。ミステリと言うよりは「地道な捜査」といった方がたぶん正しい。ほとんど手がかりのない状態から可能性を絞り込んでいく過程は地味だけど刺激的だった。

物語も素晴らしいのだけれど、映像の美しさったらない。前半はほとんど事件を捜査する場面に費やされている(そのうえ、捜査は遅々として進まない)のだけれど、そこもまったく説明的でなく、旅情にあふれ、ドラマがある。
これにはテロップの存在も大きいだろうなと思う。説明的なテロップによって、むしろ画面が説明的になることを避けている。

そこいらの青春音楽ストーリーの映画よりもよっぽどピアノが物語に希求するところが大きくて、終盤40分くらい(?)ひたすらピアノの伴奏と共に台詞のない回想シーンが流れるところはマジですごい。
原作読んでないですけど、読む気が失せてしまうくらいには。(まあ忘れた頃にそのうち読むでしょう)

映画館の支配人役として、渥美清(寅さん!)が出てる。山田洋次繋がり。

2018/06/13

2018/06/13

-点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/テレビ 


今見ると時代を感じる。
ほぼアフレコだ。
野村芳太郎監督の大胆な構成が印象的。

通学路の途中で見たポスターの記憶がある。
それにしても丹波哲郎は魅力的だし、
やっぱ加藤嘉に尽きる。