2006年1月7日、鑑賞。
小津安二郎監督の助監督をしていた高橋治の監督デビュー作品。
笠智衆を刑事の主役に配するあたりは、小津監督のもとで笠をみていた経験から意外な配役を思い付いたのであろうか。真偽は不明。
物語は、4日ごとに発生する連続婦女暴行殺人事件を追う刑事が、暴行されたが殺されなかった娘(小山明子)に犯人逮捕の協力を求めたりしながら、犯人を追うといった話。
暴行された娘(小山明子)の家族や婚約者に囲まれた中での苦悩する姿は、傾いた構図を使ったり、影を強調した画面構成など、犯罪被害者の心理描写が上手く描かれていた。
ただ、ネタバレになってしまうが、この作品で犯人の決め手になったのがなんと『コンタクトレンズ』だった。この映画、自分が生まれる前の1960年作品なのだが、コンタクトレンズなんてしている人が居たのだろうか?疑問だったので調べてみると、日本では「1951年に実用化に成功」と記されていたので、普及していたかは別として、コンタクトレンズしている人がいてもおかしくはなかったようだ。