この作品からGフォースが設定されて昭和の時代のように超兵器が登場するようになった。巨大ロボットアニメの影響だろうなあと思う。メカゴジラも人間が中に入って操縦するのだから、恐らくそうなのだろう。それとも戦隊ものなのか。ともあれ怪獣ブームが下火になり、代わりに巨大ロボットアニメが登場して、本作でもってぐるっと回って元通りなのか。
本作ではベビーゴジラが登場して、ミニラはなかったことにしている。不憫な奴だな、ミニラ。しかし、この着ぐるみ、もう少しなんとかならなかったのか。生物感、まるでなし。これじゃCGの方が良かった。このベビーと生命科学研究所の所員・五条梓(佐野量子)と心を通い合わせるという子供向きの設定もある。回を重ねると、平成シリーズも子供の観客を意識しなければならないのはまあ仕方ないと思うしかないか。
平成ゴジラシリーズは当初はこの作品で打ち止めにするつもりが結局続くことになったが、昭和シリーズの最後に出たメカゴジラの再登場は、最終作という意識をしていたのか。このメカゴジラはGフォースが持っている超兵器という設定になっていて、流線形のフォルムに変わった。おかげで顔つきが犬みたいになってしまった。
と不満はあるものの、こちらが思っていた以上に特撮場面が多くて、もうストーリーなんかどうでもいいという気分になる。