ある家族の物語だが、悲劇ばかり。
次男基次(山本圭)は兄市郎(高橋幸治)とそりが悪く自由を求めて家出している。父親(山形勲)は次男に理解を示し、病気の母親(風見章子)も優しいが、兄は世間体を気にする堅物。次男が目の見えない女好子(倍賞千恵子)と結婚したことから色々な問題が起きる。目が見えなくても心の優しい好子は母親を献身的に看病するが、その間に妊娠していることが分かる。
そこから人間の生き方とは何かという問いかけが始まる。父親の愛情に対し、あくまでも世間体などを気にする兄夫婦。
好子と赤ちゃんの事故死から立ち直ったかに見えた次男も、兄夫婦の変わらぬ態度に好子達の後追い自殺をする。
対照的な子供達を持った父親の苦悩と友人の死に対する思いなどを描いている。
倍賞千恵子と山形勲の名演。