長屋紳士録

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長屋紳士録

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レビューの数

42

平均評点

77.3(188人)

観たひと

273

観たいひと

23

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1947
公開年月日 1947/5/20
上映時間 72分
製作会社 松竹大船
配給 松竹
レイティング 一般映画
カラー モノクロ/スタンダ-ド
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演飯田蝶子 おたね
青木放屁 幸平
河村黎吉 為吉
笠智衆 田代
坂本武 喜八
吉川満子 きく
小沢栄太郎 幸平の父
三村秀子 ゆき子
高松栄子 とめ
長船フジヨ しげ子
河村祐一 平ちゃん
谷よしの 茅ヶ崎のおかみさん
殿山泰司 写真師

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

無声時代「東京の合唱」「生れてはみたけれど」「出來心」「大学よいとこ」等幾多の名作を生み、戦前「一人息子」「淑女は何を忘れたか」「父ありき」等を発表昨夏帰還した小津安二郎の再起第一回監督作品。脚本は「美人哀愁」以来「出來心」「浮草物語」「一人息子」「戸田家の兄妹」「父ありき」に至るまで数多くの協同作品をものした自身と池田忠雄の協同で、撮影には「鍵を握る女」「許された一夜」等の厚田雄春が当っている。小津作品のおなじみの俳優が顔をそろえている他、往年の名子役突貫小僧の実弟青木富廣が少年役で出演している。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

東京の焼け跡に復興の家がぼつぼつ建ちはじめ、昔なじみの顔もそろってきた。数年前夫を失い続いて一子をも失ったおたねは、たった一人で昔通りの荒物屋を開いている。ある日彼女の家の裏に住む占見登竜堂先生は一見戦災孤児のような少年幸平を拾ってきた。しかし自分で育てる力のない登竜堂はそれをおたねに押しつけた。おたねは内心甚だ迷惑に思ったが、別にどこへ行かすあてもないので仕方なく一夜だけ泊めてやる。そして翌日近所の家々を頼んで歩いたが、どの家庭を見ても、一人暮らしのおたね以上幸平を養うのに適した家はなかった。おたねは少年がかつて父と共に住んでいたという田舎の町へ、幸平を連れて出かけたが、求める家は見当らなかった。いまはおたねも幸平を捨てる訳にもゆかず、やむを得ずまた自分の家に連れ戻った。そして二人の生活が続き幸平の少年らしい仕草を見ているうち、おたねは自分の失った愛児の面影を想い出さずにはいられなかった。近所のどの家庭を見ても、皆子供を中心に幸福そうである。子供の良さは誰の子も同じではないか。おたねはついに幸平を我が子として育てようと決心する。やがては学校にも上げてやらねばなるまい。幸平もおたねになついてきた。しかしある日不意に幸平の父が訪ねて来た。彼は東京へ仕事を求めに来た時、幸平とはぐれてしまったのである。おたねは礼を言って去る親子を見送って、少年の本当の幸福をしみじみと願った。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2024年1月号

COMING Old Pictures 旧作紹介:「長屋紳士録」

2025/04/18

2025/04/18

-点

購入/DVD 


しゃきしゃき良い感じ

ネタバレ

金物屋さん 紺屋さん 湯どおし 注染?
お父ちゃん 八王子で焼き出された大工さん
坊や無口 良き佇まい 笠智衆さん歌う「不如帰」

2025/03/24

78点

選択しない 


小津監督復員後の復帰第一作

小津安二郎の復員後復帰第一作目とのこと。長屋を舞台に落語的なユーモアを見せつつも、笠智衆に勝手についてきた戦災孤児の処遇を巡り互いに押し付け合うなどのリアルさもある。結局、夫子どもを亡くした飯田蝶子が世話を焼くのだが、困惑しながらも段々、情がうつっていく。それだけに本当の父親が現れて引き取っていくのがホッとしつつも観ていて切ない。ラストの飯田蝶子の台詞が良い。坂本武も出演し戦前の小津作品の常連が揃い踏みし、小津監督の復員を祝っている様。

2025/02/18

2025/02/18

70点

VOD/YouTube 


昭和22年。東京の焼け野原の一角にある長屋。下町の風情たっぷりの人情噺。八卦見が拾ってきた子供。父親とはぐれたらしいと止めてやってくれと頼まれた雑貨屋のおかみ。飯田蝶子が上手い。渋々預かったものの少しは情が移り始めて・・・。上野公園の西郷さんの像の近辺にたむろする浮浪児たち・・・。不思議な味わいで幕を閉じる。

2024/11/01

2024/11/01

65点

購入/ブルーレイ 


小津調完成の助走期間の作品か?

テンポのいい会話。ユーモア。ローアングル。小津調完成の助走期間の作品か?小津戦後第一作目。

2024/03/04

2024/03/05

85点

映画館/大阪府/シネヌーヴォ 


飯田蝶子のシャキシャキとした佇まい

戦後間もない焼け跡の中にポツンと佇むユートピアのような長屋の住人達が醸す落語の世界のようなユーモラスでのんびりとした雰囲気が懐かしくも心地良く、叱り飛ばしながらも情が移っていく飯田蝶子のシャキシャキとした佇まいが小気味良い。ラストの上野公園の西郷像の前に集まる浮浪児たちの姿に当時の現実を思い起こすが、一人でも二人でもかあやんみたいな人に引き取られて幸せに生きて欲しいと願ってしまった。

2023/05/26

2023/05/26

85点

購入 
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台詞が絶妙である

2023年5月26日に鑑賞。DVDにて。1時間11分04秒。スタンダード・黒白。画面では、「昭和22年4月完成」の文字ある。

台詞が厳選されて絶妙である。

画面では、監督部:本郷武雄、山本浩三、武田義晴、塚本粧吉、田代幸蔵、撮影部:中村喜代治、井上晴二、川又昻、老川元薫 である。