事件記者 姿なき狙撃者

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事件記者 姿なき狙撃者

レビューの数

5

平均評点

62.4(25人)

観たひと

37

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0

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル サスペンス・ミステリー
製作国 日本
製作年 1959
公開年月日 1959/10/14
上映時間 51分
製作会社 日活
配給 日活
レイティング 一般映画
カラー モノクロ/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演永井智雄 相沢
大森義夫 八田
原保美 長谷部
滝田裕介 伊那
園井啓介 山崎
綾川香 浅野
沢本忠雄 
高城淳一 浦瀬
相原巨典 桑原
山田吾一 岩見
外野村晋 熊田
高原駿雄 竹本
森島富美子 光子
雪丘恵介 桜井
二本柳寛 捜査一課長
宮阪将嘉 村田部長刑事
木島一郎 溝口刑事
英原穣二 刑事A
二階堂郁夫 刑事B
水谷謙之 鑑識課員
長弘 新井刑事
鴨田喜由 橋本巡査
榎木兵衛 巡査
相馬千恵子 お近
杉幸彦 赤靴のトミー
葵真木子 秀子
深江章喜 杉浦竜作
南風夕子 大江蘭子
福田文子 久子
田中筆子 おかみ
樋口かほる 小女

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

事件記者シリーズの第五話。脚色・西島大、山口純一郎、若林一郎、監督・山崎徳次郎、撮影・松橋梅夫といずれも同シリーズおなじみの顔ぶれ。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

おなじみ警視庁記者クラブも、大森の高級アパートに侵入したアベック強盗の女の方が逮捕されたくらいでは、あまり意気があがらなかった。ところが日報の菅ちゃんのところに「秀子を釈放するよう警察に伝えぬと、警官を殺す」という電話がかかってきたことから、相沢キャップや伊那ちゃん、山さん、八田老人などは色めきたった。秀子というのは大森の事件で捕まった女の名である。予告どおり大森の交番が襲撃された。薬筴の指紋から、犯人は前科のある赤靴のトミーというハイティーンであることがわかった。折も折、芝浦海岸でドナルドという外国人の射殺死体があがり、トミーの使ったのと同じ条痕をもつ弾丸が摘出された。タイムスの敏腕記者竹さんがこれを特ダネで抜いた。だがトミーは日報に電話してきて外国人事件とは全く関係がないと言ってきた。相沢キャップは大森のアパートを調べさせて、トミーに襲われた女大江蘭子が麻薬事件に関係があるのを知った。そこにトミーが、今度は自分が本当の殺し屋に狙われていると連絡してきた。どうやらこの事件の中心人物は、大江蘭子のパトロンの杉浦という麻薬売人らしい。遊園地にトミーを呼びだした菅ちゃんは、彼を自首させようとした。それを、杉浦一味が襲撃してきた。彼らは外国人殺しの罪をトミーに押しつけて葬ろうとしたのだ。その時、村田刑事部長や相沢キャップをはじめとする警官隊がかけつけて、ついに一味の首領、杉浦は捕えられた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2024/01/07

2024/01/09

75点

購入/DVD 


第4作

50分44秒。
オープニング・クレジットは、沢本忠雄、南風夕子、永井智雄。
ムラチョウさん健在。高原駿雄は警視庁詰めに昇格。

ケチな窃盗犯トミーが、盗み先で拳銃を手に入れてしまう。
そして警察官連続銃撃事件を起こす。
  (一件は負傷、もう一件はケガなし)
しかし、その拳銃にはヤバい前歴があった。
拳銃を盗まれたギャング団も話に絡むことになる。
銃弾の条痕検査描写がタップリ。

最後は、二子玉川園で犯人トミーの自首を説得するべくスガちゃんが赴く。
飛行塔で会うのだが、ロケ効果満点。
そして、そこにギャング団も加わる大団円。
派手過ぎ。

2019/05/30

2023/04/16

70点

選択しない 


成長を見せるスガちやん

事件記者シリーズの第四弾、「姿なき狙撃者」であります。暇を持て余す警視庁記者クラブに、時計店に賊が侵入したとの一報が入ります。しかしそれは未遂に終りました。賊は男女アヹックで、女の方の秀子(葵真木子)だけ逮捕されましたが、「黙秘権つて知らないの?」などと憎まれ口を叩き何も話しません。

 すると男の方から「秀子を釈放しないと警官を殺す」との電話が。俄に忙しくなる記者クラブ。予告通り交番が襲撃され、さらに外国人まで殺される事件が。犯人は前科持ちの「赤靴のトミー」(杉幸彦)なる若者と判明、ヤツが発砲した拳銃の弾丸と分かりました。

 ところがトミーから電話が入り、外国人の殺人は自分ではないと云ふ。自分の拳銃は、アパートに泥棒に入つた時に手に入れたものですが、その拳銃の元元の持ち主が殺したらしい。そいつは杉浦(深江章喜)なるヤクザで、姿を消したトミーを探してゐました。

 東京日報の菅(沢本忠雄)は、トミーを自首させやうと、遊園地へ呼び出します。スガちやんの説得により、自首を決めたトミーでしたが、そこへ杉浦と舎弟たちが襲撃に来ました。外国人殺しは杉浦の犯行で、その罪をトミーになすりつけやうとしたのです。絶体絶命のピンチですが......

 今回も社を越えた記者クラブのチームワークが光りますが、何より沢本忠雄が主役らしい活躍を見せるのが嬉しい。杉幸彦を説得する役目を自ら買ひ、キャップの永井智雄に「ブンヤは事件を追ふもので、自分で作つては不可ない」との教へを忘れてゐない事を告げる辺りは成長を見せてゐます。
 それは同期の山田吾一がおちやらけ一辺倒に走るのと対をなしてゐます。まああれはあれで面白いんだけど。そして永井は「スガちやんに何かあつたら僕の責任だから」と心配しバックアップに努めます。無責任上司が横行する昨今、お手本のやうな人ですね。

 ゲスト陣も地味ながら手堅い。小ワルアヹックに杉幸彦と葵真木子。わたくし、密かに葵真木子ファンなのですが、蓮ッ葉な演技も魅力的でした。あくまでも個人の意見です。大ワルコンビは深江章喜と南風夕子。日活アクションでお馴染みの顔ぶれです。殺しだけではなく麻薬にまで手を出してゐました。
 ラストの銃撃戦はなくもがなと存じますが、メインプログラムの添物映画としては十分満足の一本と申せませう。

2016/07/31

2016/07/31

65点

テレビ/有料放送/チャンネルNECO 


ブンヤはいつも真実を知りたい

こそ泥がピストルを盗んだばかりに別の事件の犯人として追いかけられる。ただし記者は無実を信じ犯人に自首を勧める。このときに言ったセリフが「ブンヤはいつも真実を知りたい」。
事件の解決までに記者が縦横に活躍するが、元々テレビのシリーズから来ているので、展開がスピーディーで見応えがある。さすがに当時人気のあったテレビシリーズだけある。

2014/01/20

2014/07/02

80点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


ブンヤの視点

ネタバレ

ラピュタのレイトショー、「事件記者」シリーズの第4作は、マンション空き巣の最中に箪笥の中に置いてあった拳銃を盗んだ杉幸彦が、警察に捕まった相棒の女性・葵真木子を釈放させるべく、警察を揺さぶるために交番に銃弾を撃ち込むという部分が、些か強引に思えましたが、それ以外の部分、拳銃の処理に困った杉が新聞社に相談の電話を寄越し、その電話に出た若手記者スガちゃんこと沢本忠雄が杉の相談相手となり、杉に自首を勧めるために郊外の遊園地で杉と落ち合う一方、拳銃を盗まれた麻薬売人の深江章喜が、盗まれる前に起こした外人バイヤーの殺害事件を杉の犯行として罪をなすりつけようと、杉の命を狙うと、そこに東京日報キャップ永井智雄の通報による警察が駆け付け、深江とその配下ら悪党が一網打尽になるという話は、まずまずの面白さ。
 この回は沢本忠雄が活躍しますので、彼主演で文句ありませんが、麻薬売人の動きを掴む麻薬のべーさんこと原保美や、スガちゃん沢本を拳銃保持者・杉幸彦のもとに送り出す際、警視庁一課に協力を要請する八田老人こと大森義夫の存在が光るように、脚本も演出も工夫されています。
 本来なら事件捜査の初期段階に絞って活躍するのが特別機動捜査隊の役割でありながら、映画版ではただの刑事ものでしかなかったのに対して、「事件記者」の素晴らしいところは、視点がブンヤに絞られている点であり、しかも記者クラブ独特の横の連帯が物語を豊かにしていますし、記者たちの個性も粒立てられています。

2014/05/29

2014/06/01

65点

映画館/兵庫県/シネピピア 


今ならば緩い

殺人に使った拳銃を戸締りの悪い愛人の家の鍵もかからない抽斗に隠すだろうか。でもまあ面白かった。映画は50分で十分だ。