たそがれの東京タワー

たそがれのとうきょうたわー|----|----

たそがれの東京タワー

レビューの数

5

平均評点

62.4(14人)

観たひと

23

観たいひと

1

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1959
公開年月日 1959/2/18
上映時間 63分
製作会社 大映東京
配給
レイティング
カラー シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督阿部毅 
脚本星川清司 
企画久保寺生郎 
製作武田一義 
撮影小林節雄 
美術山口煕 
音楽塚原晢夫 
録音須田武雄 
照明山口信経 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演仁木多鶴子 吉野京子
小林勝彦 津田直樹
見明凡太朗 津田武吉
金田一敦子 佐竹暁美
白田和男 佐竹進
三宅邦子 大川アヤ
市田ひろみ 春江
久保田紀子 弘子
真中陽子 和代
田中三津子 政子
岡崎夏子 沢女史
藤山浩一 茂ちゃん
花野富夫 平山
楠よし子 客の女A
松尾親代 客の女B
川島祥二 秘書

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

東京タワーを背景としたメロドラマ。「白昼の侵入者」の星川清司の脚本を「俺たちは狂っていない」の阿部毅が監督した。撮影は「さよなら、こんにちわ」の小林節雄。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

銀座裏の洋裁店リラの針子、吉野京子は、ある日、店から持ち返って仕上げたコートを、つい着てみたくなり、それをまとうやネオンの輝く街に出た。貧しいが人並に着飾ってみたい若い娘心がそうさせたのだ。京子は、夜空にそびえる東京タワーに魅せられ展望台へ上った。そこで彼女は、機械修理工をやっているという青年・津田直樹と知り合い、お茶を飲んだ後、車で送ってもらった。次の土曜日、必ず逢おうという直樹の言葉に京子は、うなずいたが自分が富豪の令嬢らしく振舞ったことを後悔しはじめていた。が、約束の夜、京子は店に飾ってある衣裳を着て東京タワーへと走った。直樹は待ちくたびれていた。京子は言い訳をいった。パパの誕生日の買物をしていたと。そして彼女の嘘は--パパが外国航路の船長だと、デザイナーの勉強に外国へ行くこと--果てしなくつづいた。嘘をゴマカすため京子は逢引の度に店の服を着て出た。直樹には親の決めた結婚の相手、暁美がいたが、京子との結婚を真剣に考えるようになっていた。ところが遂に、京子が店の洋服を着て外出することがバレた。しかし店主のアヤは京子から話を聞き逆に慰めてくれた。翌日、仕立直しのコートをもって京子は、暁美の家とも知らず宏壮な邸宅を訪れた。丁度直樹が来ていた。直樹は京子とすれ違ったが気づかなかった。京子の心は騒いだ。そして女中から直樹が大自動車会社社長の息子と聞かされ、今は自分の恋も諦めようとした。京子は店へも家へも戻らなかった。そのころ直樹は父の反対を漸く説き伏せ京子との結婚を承諾させた。彼は心当りを探した果てに東京タワーへ来た。そこには京子がいた。二度と離れぬと二人は手を握り合った。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1959年3月上旬号

日本映画紹介:たそがれの東京タワー

2022/10/20

2022/10/20

60点

映画館/東京都/神保町シアター 


 

2019/05/31

2019/06/04

-点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


『たそがれの東京タワー』。ちょっと陰のあるお針子さん(仁木多鶴子)のお話。鏡に映る心の中の「欲望」にそそのかされて冒険する。完成したばかり(1958年竣工)の東京タワー展望階で待ち合わせ。ハンカチはガラスに貼り付けて乾かすとしわになりません。仕事場のミシンはジューキミシン。

2016/11/20

2016/11/30

45点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


シンデレラの翻案もの

ラピュタ阿佐ヶ谷の東京ロケ映画特集で、1959年に製作された東京タワー映画2題を2本立てで観賞。大映東京製作、阿部毅監督、「たそがれの東京タワー」は、前に観た「東京ロマンス・ウェイ」がロケ主体の映画だったのに対して、タワー内部は明らかにセット撮影でした。展望台のセットは良く作ってありながら、窓をナメて外が見えるカットがないので、セットだとわかりますが、ヒロインの仁木多鶴子が相手役・小林勝彦と一緒に東京タワーの階段を降りる場面のセットは巧く作ってあって、なかなか感心しました。階段を降りる様子をクレーンで並走するカットがあったので、ロケではあり得ずセットだとわかりますが、クレーンを使っていなければロケだと勘違いしたかも知れません。
お話は、ブティックの針子をしているヒロイン仁木多鶴子が、お洒落なお嬢様になる夢を叶えようと、店の商品であるドレスを拝借して東京タワーに出かけたところ、小林勝彦と知り合って恋仲になり、その小林が実は自動車会社の社長御曹司だったという、明らかに“シンデレラ”の翻案を意識したものですが、奇しくもヒロインの相手役が自動車会社の社長御曹司という設定が、この直前に観た「東京ロマンス・ウェイ」とかぶっていました。東京タワー、夜のデート、お姫様と王子様、などという発想が似通うのかも知れません。
尤も、映画としての出来においては、「東京ロマンス・ウェイ」よりこちらのほうがマシだったと思え、というのも睡魔に負けることなく最後まで観てしまったからですが、シンデレラものという“器”がはっきりしていたせいかも知れません。

2016/11/16

2016/11/18

69点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


仁木多鶴子のファッションショー

阿部毅は「襲われた手術室」など、面白い作品を残しているのに、早々と映画界から決別したのが残念。本作もお針子の仁木多鶴子が鏡の中の自分との対話を入れることで、内面の葛藤を描出、職場の先輩の冷ややかな視線だけで、イジメを描いたり無駄なシーンがないのが巧い。貧しい仁木なのに、毎回衣装を変えることが出来る設定にしているのもナイス。2度目の鑑賞だが飽きさせない作品。

2006/06/01

2015/07/12

60点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


新味はないが

完成して間もない東京タワーを恋の場にしたSP。ありがちな設定、新味のない展開。それでも仁木多鶴子を観ていれば退屈はしない。