夜の波紋

よるのはもん|The Gion Tempest|----

夜の波紋

レビューの数

2

平均評点

70.1(7人)

観たひと

13

観たいひと

4

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1958
公開年月日 1958/5/18
上映時間 102分
製作会社 松竹・京都
配給 松竹
レイティング
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演高千穂ひづる 京子
杉田弘子 花恵
福田公子 秀勇
浪花千栄子 おりん
関千恵子 千恵子
高山裕子 
富士真奈美 みゆき
大木実 秋本高志
菅佐原英一 
千田是也 芦田秀仙
柳永二郎 岸井剛治
仲代達矢 真崎
藤間林太郎 多田
小川虎之助 宮口
市川小太夫 菊村勘三郎
明石潮 南原竜太郎
須賀不二夫 大西
杉浦直樹 宮嶋
河野秋武 榊原
佐乃美子 銀子
松山清子 墨江
中島淑恵 あさ路
千典子 富弥
石井富子 とみ子
佐々木京子 舞妓雪江
湯川福子 舞妓寿々江
小田珠美 芸者花駒
美村安子 芸者柳亀代
西村公江 舞妓公丸
片岡弘子 舞妓弘鶴
林喜美枝 おきみ
滝川美津枝 仲居ひろ子
笹川富士夫 刑事保田
蓑和田敏 刑事篠田
西田智 客浅井
田中敬介 客谷田

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「口から出まかせ」の菊島隆三に、内川清一郎が参加した脚本を、同じく「口から出まかせ」の内川清一郎が自ら監督した異色現代劇。撮影は「江戸群盗伝」の太田真一。主演は「花のうず潮」の大木実、「若い広場」の高千穂ひづるをはじめ、杉田弘子、仲代達矢、菅佐原英一、千田是也など。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

京都の祇園、絢爛眼を奪うばかりの“都おどり”の舞台。だがその裏には時代に逆行する、封建的な格式と慣習があった。不幸の境遇から、祇園の社会に飛込んだ京子は、世の中でお金しか頼れぬと信じていた。それには“都おどり”の主役をとらねば。しかし京子には何んの後立てもなかった。野望に燃える京子の前には、祇園きっての芸妓花恵に秀勇がいた。その影には関西財界の巨頭岸井や画家の芦田がいた。彼女はその愛弟子森を通じて、芦田に近づいた。彼女は自分の体を代償に建築庁の役人真崎から、多額の金を引出した。そんな京子にも、医学生の恋人秋本高志がいた。彼女のホン放な行動に冷い眼を向ける、古風な花恵をしり目に、真崎が公金横領で逮捕されると、今度は秀勇のパトロン岸井に接近した。岸井は秀勇に想いを遂げられぬと知るや“都おどり”の主役を代償に京子を我が物にした。そして、京子は高志との将来のために、医師開業の資金を出してやった。“都おどり”の日。番組の中に京子の名前はなかった。それは封建的な格式と、岸井の裏切りのためだった。半狂乱になった京子は高志の許へ走った。しかし、高志にはすでに院長の娘との結婚が決っていた。彼はせめてもの償いと、彼女に金を返した。悲歎にくれる京子は、自殺をはかったが、一命を取止めた。そんな京子の枕許で、同じような運命をたどった花恵が、自分の悲しい過去の話をするのだった。花恵の励しで、再び強く生きようと決意した京子のもとに、彼女をモデルにした森の絵が、入選したという報せがとどいた。今日もまた“都おどり”で、京の春はたけなわである。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1959年4月上旬春の特別号

日本映画批評:夜の波紋

1958年5月下旬号

日本映画紹介:夜の波紋

2019/06/10

2019/06/11

-点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 

『夜の波紋』。大海に小石を投げても何も変わらない。「グランドスコープ」表示。発色の良いフィルム。祇園の古い慣習に挑戦する芸者(高千穂ひづる)。置屋のかあさんは浪花千栄子、バッチリの配役。所詮、女性は男性を越えられない。冒頭と終了時に写る甍の波、まだ高い建物なんか見えない良き時代。

2019/06/11

2019/06/11

60点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 


餅は餅屋に

大映京都制作と見まがう作品ですが、松竹もかなり力を入れて作ったと見え、キャスティングも豪華ですが、人物が賑やかな分、ストーリーは散漫になったように思えます。
また、これほどの群像劇の主役が高千穂ひづるでは、その努力は認めるとしても、京マチ子や若尾文子と比較してしまうとやはり少し荷が重かったようです。