検事とその妹

けんじとそのいもうと|----|----

検事とその妹

レビューの数

2

平均評点

54.5(10人)

観たひと

16

観たいひと

3

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1956
公開年月日 1956/5/18
上映時間 87分
製作会社 新東宝
配給
レイティング
カラー モノクロ
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督古賀聖人 
脚色外山凡平 
原作竹田敏彦 
企画中田博二 
製作星野和平 
撮影山中晋 
美術進藤誠吾 
音楽利根一郎 
録音根岸寿夫 
照明矢口明 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演丹波哲郎 矢島健作
日比野恵子 矢島明子
筑紫あけみ 秋本静江
北原隆 秋本亮一
天知茂 芝野秀雄
中村彰 芝野貞雄
高村洋三 前田民蔵
江川宇禮雄 押本
北沢彪 上田
徳大寺君枝 上田夫人
高松政雄 堀川署長
御木本伸介 阿部事務官
三原純 橋本医師
万代裕子 橋本夫人
宮田文子 中本敏江
真山くみ子 待合の女中お春
武村新 源助
藤村昌子 ヤエ
高田稔 裁判長
児玉一郎 弁護士
広瀬康治 山本
加藤章 ポン引
杉山弘太郎 新聞記者一
三村恭二 新聞記者二
築地博 執達吏
宇田勝哉 近藤
岡竜弘 宮本検事

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

昭和十年、岡譲司・原節子主演で映画化された、美しい兄妹愛を描いたメロドラマの再映画化。竹田敏彦の原作を、外山凡平が脚色し、「柿の木のある家」の古賀聖人が監督した。撮影は、「お嬢さん女中」の山中晋。主な出演者は「栄光と驀走王」の丹波哲郎、筑紫あけみ、「背広さんスカートさん」の日比野恵子「唄祭り 江戸っ子金さん捕物帖」の北原隆など。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

窃盗傷害で逮捕されたアルサロの女給秋本静江を取調べ中の検事矢島健作はその陳述の曖昧さから彼女が何かかくしているらしいのを悟った。健作の妹明子は近々、県の河川係長である芝野秀雄と結婚することになっていた。過去において妹に多くの苦労をかけた健作は、その償いのためにも明子の幸福を心から望んでいた。数年前、健作兄妹は両親を失い東京に出て来た。明子は学業を続ける兄を助けて、誘惑と闘いながら働いた。その甲斐あって健作は今日の地位を得たのである。ある夜町に殺人未遂事件が起り、被害者を訊問した健作は県の土木工事に不正が行われ、更にその仲間に秀雄が加わっているのを知って愕然とした。秀雄は拘引された。その頃、静江の公判が開かれた。それまで累の及ぶのをおそれて彼女が口に出さなかった弟の亮一が自ら証人として出廷し姉の苦衷を述べた。静江もはじめて真相を語った。数年前に両親を失った秋本姉弟のうち姉の静江は弟の学資を貢ぐためアルサロの女給となった。亮一が自動車に引き逃げされた。その入院費用のことを客の押本に相談した静江は彼に待合につれこまれ、いうことをきけとナイフで嚇された。彼女は抵抗し、押本を傷つけると切羽詰った思いで彼のカメラを盗んだのだった。陳述をきいた健作は犯罪の動機が姉弟愛から起っていることを強調する一方、法は曲げられないことを説いた。静江は懲役一年、執行猶予二年の判決を受け亮一と抱き合って嬉し泣きに泣いた。一部始終を傍聴していた明子は秀雄を拘引した兄の辛い立場を了解した。彼女は健作に秀雄の帰りを待つことを誓った。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1956年6月下旬号

日本映画批評:検事とその妹

1956年5月上旬号

新作グラフィック:検事とその妹

日本映画紹介:検事とその妹

2017/11/03

2017/11/06

-点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 

『検事とその妹(1956年、新東宝)』。兄(丹波哲郎)の司法試験のために、妹(日比野恵子)が働いて養う。二人だけの兄妹。罪は償わなければならない。帝劇の「シネラマ・ホリデー」の看板、観たい。終盤の裁判シーン、その日のうちには判決を出す超スピード審理。被告人(筑紫あけみ)は、アルバイトサロンの女給。

2017/10/31

2017/10/31

70点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 


16万もしていたNikon SP

製作時期を考慮すると、なかなか良く出来た作品と思います。新東宝という枠内でのキャスティングに問題はありますが、原作が良いのか、物語の骨子がしっかりしています。

冒頭と終盤は裁判での法廷シーンとなっていますが、検察・弁護・判事のいづれも役作りがかなり甘く、特に検事と弁護士の質問内容はまるで立場が違っていて、論争の場とは思えないお粗末さ加減です。
それでも、最後まで格調を保てたのは、検事と被告という、立場に違いはあるものの、二組の似た境遇にあった兄弟愛の描写が秀逸であったからだと思われます。

ただ盛り上げる為とはいえ、名曲ではありますが「人生の並木路」をテーマ曲として何度も用いるのはベタすぎて、少し引いてしまいました。