製作当時は学生結婚って普通だったのだろうか。
主役の香川京子、木村功以外にも学生夫婦がいたりするのである。
戦後、強くなったのは靴下と女性、と言われるが軍国主義の払拭、民主主義を定着するために、男女平等が叫ばれるのは、この映画でも描かれている。
女性の立場が変わった、というところに時代背景も感じるが、それが1970年代のウーマンリブや現代にも叫ばれているのだから、この点は進歩がなかったとも言える。
男女雇用機会均等法やイクメン男子、弁当男子役割分担も均等に、というところまでこぎつけたのもまだ数年しか経っていない。
しかし木村功の演じる夫が学生で主婦の香川のために、家事を分担している、でも頼りなさそうな草食系男子なのが、まるで今の日本男子なのに、苦笑させられる。
だがライトコメディと言いながら、そういった社会問題を取り上げながら、深くは迫らず浅いのは残念。男としてはまだこの頃は、女と男が平等では困る、と言った事情もあったのだろう。
自分のふがいなさにやけ酒の木村がもう勉強を止めて、主婦になるというところを励まして試験会場へ向かわせるのはすがすがしくていい。やけ酒を煽っていたくせにエラそうに、と思わないでもないけど。