奥様は大学生

おくさまはだいがくせい|----|----

奥様は大学生

レビューの数

5

平均評点

69.3(9人)

観たひと

18

観たいひと

1

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1956
公開年月日 1956/2/26
上映時間 79分
製作会社 東京映画
配給 東宝
レイティング
カラー モノクロ
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督杉江敏男 
脚本長瀬喜伴 
製作山崎喜暉 
撮影完倉泰一 
美術小島基司 
音楽神津善行 
録音西尾昇 
照明今泉千仭 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演木村功 日吉登
香川京子 日吉幸子
中村メイコ 神田明子
宝田明 馬場忠
石原忠 山下辰夫
河内桃子 岡本好子
藤原釜足 日吉松之助
加藤春哉 杉山正
太刀川洋一 村田武夫
藤井洋子 村田トシ子
北川町子 河上美智子
瀬良明 課長
内藤和子 女店員
黒田隆子 喫茶店マダム
津山路子 和田
北野八千代 高橋
杉山徳子 杉本
若水玲子 遠山
有田稔 島田
坂内英二郎 堀教授
田中志幸 アパート住人
田邊元 アパート管理人
須水康夫 会社の同僚
恵ミチ子 女子学生
松井博子 女子学生

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「いらっしゃいませ」の共同脚色者の、一人長瀬喜伴の脚本を「幸福はあの星の下に」のコンビ、杉江敏男が監督、完倉泰一が撮影を担当した。主なる出演者は、「彼奴を逃すな」の木村功、「何故彼女等はそうなったか」の香川京子、「森繁の新婚旅行」の中村メイコ、「逃げてきた花嫁」の宝田明、太刀川洋一、「歌え! 青春 はりきり娘」の藤原釜足など。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

あと一年で卒業という女子大学生の圭子は、学校を出てから長らく遊んでいた登がやっと入社試験にパスした夜、結婚を申し込まれた。登の親友馬場と圭子の親友明子が喫茶店のマダムに掛け合い、二人は百円会費の結婚式を挙げた。来賓代表として堀教授は圭子の女性解放史のレポートを褒め、学生女房の前途を祝福した。結婚生活がはじまって間もなく、ラグビーの練習場で登は後輩の杉山から声をかけられた。アルバイトに私立探偵社で働いている杉山は、長崎の登の父から登の生活調査と、圭子の素行調査を依頼されたというのである。登の実家からの仕送りが途絶えてからは、登の安月給と、僅かな圭子の翻訳の内職で家計のやりくりをしなければならなかった。そのことよりも、圭子は登の実家が自分たちの結婚を認めてくれないのがどんなに悲しいか知れない。ある日曜日、登の留守中に日吉松之助と名乗る老人が訪ねて来た。登の父親が上京して来たのである。圭子は明子に松之助の口に合いそうなものを買って来て貰い、心からもてなすのだった。松之助は本家の娘を登の嫁にと考えていたのだが、圭子が気に入ったらしく上機嫌で帰って行った。その後圭子もほかの学内ミセスと同様、家庭の雑用に追われ、これまでのように勉強出来ないのが辛かった。やがて試験が迫った。夜おそくまで圭子の試験勉強を見てやるため、登は会社で伝票を書き間違え、課長から叱られた。ヤケ酒に酔って自分の不甲斐なさを歎く登を見た圭子は、その翌朝、もう勉強もアルバイトもやめて細君だけになりたいというが、登に励まされて試験場へ向うのであった。やがて、圭子は学生女房の典型になるにちがいない。登は成長していく妻圭子の姿を幸福な思いで見守った。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1956年5月上旬号

日本映画批評:奥様は大学生

1956年3月上旬号

日本映画紹介:奥様は大学生

2023/03/28

2023/03/28

-点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 

『奥様は大学生』。昔は学生結婚が流行っていたの?。冒頭では中村メイコのナレーションが入る。中村は料理好きな女子大生神田明子。主人公はその友人日吉圭子(香川京子)。ゲルピンなの。学生女房6人が会議する、うち一人は杉山徳子(当時30歳位)。喫茶店の2階で結婚式。会費100円、珈琲、菓子付。

2013/04/21

2022/01/24

60点

テレビ/有料放送/日本映画専門チャンネル 


うーん、これは香川京子のアイドル映画だったのかな

製作当時は学生結婚って普通だったのだろうか。
主役の香川京子、木村功以外にも学生夫婦がいたりするのである。

戦後、強くなったのは靴下と女性、と言われるが軍国主義の払拭、民主主義を定着するために、男女平等が叫ばれるのは、この映画でも描かれている。
女性の立場が変わった、というところに時代背景も感じるが、それが1970年代のウーマンリブや現代にも叫ばれているのだから、この点は進歩がなかったとも言える。
男女雇用機会均等法やイクメン男子、弁当男子役割分担も均等に、というところまでこぎつけたのもまだ数年しか経っていない。
しかし木村功の演じる夫が学生で主婦の香川のために、家事を分担している、でも頼りなさそうな草食系男子なのが、まるで今の日本男子なのに、苦笑させられる。

だがライトコメディと言いながら、そういった社会問題を取り上げながら、深くは迫らず浅いのは残念。男としてはまだこの頃は、女と男が平等では困る、と言った事情もあったのだろう。

自分のふがいなさにやけ酒の木村がもう勉強を止めて、主婦になるというところを励まして試験会場へ向かわせるのはすがすがしくていい。やけ酒を煽っていたくせにエラそうに、と思わないでもないけど。

2016/10/08

2016/10/27

55点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


当時は珍しかったでしょうが……

ラピュタ阿佐ヶ谷の香川京子特集で「奥様は大学生」を初めて観ました。大学(劇中に大学の名前は出てきませんが、早稲田でロケされています)に通う香川が、就職の決まった恋人木村功からの求婚を受けて、学生結婚するものの、家事も勉強も翻訳バイトも中途半端な生活に疲れ、旦那木村も会社で大学出た癖に伝票も書けないと責められ、挫けそうになるけれど……というお話。
「奥様は大学生」は、映画が作られた1956年当時、女子大生がかなり増えている事が劇中でも語られるものの、まだ多数派を形成するほどではなかったと思われるだけに、映画で描かれる学生結婚女性の日常的な苦労話(家事や夫の食事の世話、迫り来る試験の勉強、上京してきた夫の父親へのサーヴィス、家計のやり繰り、等々)が、物珍しいものとして観られたでしょうが、今の眼で観ると、余りにも当たり前過ぎて拍子抜けすることは否めません。

2016/10/02

2016/10/04

-点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 

『奥様は大学生』。昭和30年初頭は学生結婚が話題にあがっていたんだろうか。宝田明や石原忠(佐原健二)はまだ脇役で木村功が主役。小津作品風のタイトルバック。セール牛肉は100匁で140円。アパートでは、二又ソケットは不使用、七輪で煮炊き、すき焼きは電気コンロ。麻雀する学生に山本廉。

2016/05/14

2016/05/15

70点

映画館/大阪府/シネヌーヴォ 


タイトルは「おくさまは18歳」の原点だろうか。

<シネ・ヌーヴォ 名画発掘シリーズ vol.2 女優・香川京子>の1本として上映。昭和30年頃の東宝映画なので珍しいことではないが、黒澤組の出演者、木村功、香川京子、 藤原釜足や、「ゴジラ」の 宝田明 、河内桃子、それに(後の)リアル夫婦である中村メイコと神津善行(音楽)など顔ぶれだけでも興味深いが、長くない上映時間の中に、まだ女子大生の少ない頃の大学事情や当時の庶民生活なども垣間見れ、ドラマとして楽しめた。