水戸黄門漫遊記 幽霊城の佝僂男

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水戸黄門漫遊記 幽霊城の佝僂男

レビューの数

2

平均評点

57.0(5人)

観たひと

7

観たいひと

3

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 時代劇
製作国 日本
製作年 1955
公開年月日 1955/12/12
上映時間 78分
製作会社 東映京都
配給
レイティング
カラー モノクロ
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督伊賀山正徳 
脚本尾形十三雄 
原作陣出達朗 
企画玉木潤一郎 
撮影杉田正二 
音楽山田栄一 
録音武田大蔵 
照明福田晃市 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演月形龍之介 水戸光国
月形哲之介 佐々木助三郎
加賀邦男 渥美格之進
千原しのぶ 緋牡丹お蝶
高松錦之助 柴田外記
青柳龍太郎 原田甲斐
坂東簑助 原田大輔の変装・佝僂の馬子
坂東簑助 原田大輔の変装・白覆面の怪人
坂東簑助 原田大輔の変装・剣客鷹巣鎗五郎
江原真二郎 原田民蔵(数馬)
河部五郎 片倉小十郎
園ゆき子 芙蓉姫
八汐路恵子 松島
中村時十郎 石野忠則
宮川玲子 お信
有馬宏治 権兵衛
横山エンタツ 横川円達
百々木直 薄田兵衛
山口勇 戸沢雲斎
加藤正男 高田庄蔵
藤田哲二 佐川伝八
近江雄二郎 大黒大造

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

陣出達朗の原作を「幻術影法師・二部作」の尾形十三雄が脚色、「力闘空手打ち・三部作」の伊賀山正徳が監督、「弓張月」の杉田正二が撮影を担当した。主なる出演者は「獅子丸一平」の月形龍之介、千原しのぶ、「侍ニッポン 新納鶴千代」の坂東簑助など。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

伊達騒動で死んだ原田甲斐の息子の大輔は、騒動の陰の人水戸光国を恨んでいた。二十年後、甲斐の居城に付近を助さん、格さん、緋牡丹お蝶を連れて通った光国を見て、一味は今こそ復讐の機会が来たと喜んだ。同じ伊達騒動の時反原田派であった片倉小十郎も一味に狙われていた。小十郎と娘の芙蓉姫は湯治に来ているところを襲われたが、光国に救われた。大輔には民蔵という弟があったが、民蔵は数馬と名を変えて芙蓉姫に近づくうち彼女を愛するようになってしまった。また光国を知るようになった数馬は、生命が危ないから逃げろといった。光国たちは舟で逃げたが、大輔一味に襲われ、舟はてんぷく、河原に打ち上げられた一行は庄屋の権兵衛に救われた。権兵衛から大輔一味の行動を聞いた光国は一味に戦いを挑んだ。大輔は計画を用いて光国をとりこにすると、今は廃城となっている甲斐のかつての居城、霞城に連れこんだ。一方、愛する芙蓉姫を助けようと、姫の父片倉小十郎に密使を送ったのは数馬であった。急を知った小十郎は救援隊を出した。城内天守閣で生命をうばわれようとした光国の前に立って代わりに矢を受けたのは数馬であった。折しも救援隊が到着し、大乱闘の末に大輔一味は亡ぼされた。大輔は父の甲斐と同じように、城内の龍の大衝立の前で斬り倒された。程なく傷の癒えた数馬と芙蓉姫の祝言が小十郎の居城白石城で盛大に行われた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2021/09/04

2021/09/24

65点

選択しない 


伊達騒動から二十年後の復讐譚

月形龍之介による「水戸黄門漫遊記」シリーズの第六作目。未見でしたが、東映チャンネルで放送してくれたので拝見いたしました。監督はいつもの伊賀山正徳、脚本は尾形十三雄、音楽はヴェテラン山田栄一ですが、画像と合つてゐなかつたり、矢鱈と五月蝿かつたりしてイマイチでした。

 物語は伊達騒動のその後。詰め腹を切らされた原田甲斐の息子・大輔(坂東蓑助)は、陰で動いてゐたとされる水戸光圀(月形龍之介)を父の仇として復讐の機会を待つてゐました。そして騒動から実に二十年後、光圀が甲斐の居城付近にやつて来たのを知り、今こそ仇討のチャンスと虎視眈々と狙ひます。一行は助さん(月形哲之介)、格さん(加賀邦男)、緋牡丹お蝶(千原しのぶ)のお馴染みの面面。

 この原田大輔、佝僂男に化けたり白頭巾になつたり手練れの刺客に扮したりして大活躍。流石の光圀もあはや露と消えるかと思はれましたが、やはり悪は栄えません。父の遺影の前で仇敵光圀を葬る筈が、自らが同じ道を辿る皮肉な最期となりました。クライマックスの乱闘シーンでは、格さんも刀を抜いてゐます。かうでなくてはいけません。

 大輔の誤算は、弟・民蔵(江原真二郎)が操り人形にならなかつた事。江原は(新人)とのクレジット入りで、実に初々しい演技でした。アイドルつぽいです。

 テレビの水戸黄門シリーズを見慣れた人ですと、月形黄門は貫禄は十分乍ら、何かと脇が甘い。捕はれの身になつてもなすすべがありません。更に情報の漏洩には注意されたし。それからお忍び旅の要素が薄く、必要とあらば自分の身分を明かします。まあ、この方がリアルとも云へますが。
 そんな訳で、いまいち効果のなかつた坂東蓑助の四変化(?)。典型的なプログラムピクチャの一作ですが、長らく未見の作品を見られて満足でした。

2021/08/07

2021/08/07

60点

テレビ/有料放送/東映チャンネル 


伊達騒動の後日談

伊達騒動で成敗された原田甲斐の息子達が、その恨みをはらさんと、関係者を虎視眈々と狙っていた。そこへ黄門様一行が通りかかり、これ幸いと復讐の決行に走る。
黄門様がその一味を成敗する物語。いきさつを語るための都合ではあるが、旅の馬上で昔話をする黄門様っておかしくない?忍び姿で旅に出ているはずなのに。馬子に全部聞かれている。正体はバレバレ。その後も領主の娘を助けた時に領主の名前を呼び捨てにするなどいかにも黄門様であるというような言動はおかしい。
村の娘達が誘拐されるのも目的がよくわからない。小判が埋まっている藪に入らないようにするためだろうが、反って疑惑を招く。
いつものことながら小人数で大人数を相手にする立ち回りは無理がある。ストーリーがよく練られていない。