虹の谷

にじのたに|----|----

虹の谷

レビューの数

4

平均評点

77.9(8人)

観たひと

14

観たいひと

2

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1955
公開年月日 未公開
上映時間 0分
製作会社 新理研
配給
レイティング
カラー モノクロ
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督吉村廉 
古賀聖人 
脚本八木保太郎 
原作小山勝清 
製作総指揮中崎敏 
製作松崎啓次 
浅田健三 
小山誠治 
撮影瀬川順一 
竹内光雄 
美術宮本正名 
音楽佐藤勝 
録音田中義造 
照明小林盛一郎 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演月田昌也 
斎藤弘毅 繁(少年時代)
菅井一郎 円吉
英百合子 カネ
増山智子 千代
亘柾子 千代(少女時代)
河津清三郎 岩吉
清水元 万作
田中筆子 万作の妻
石黒達也 鉄三
深見泰三 原田
薄田研二 奈須
木下ゆず子 奈須の妻
左幸子 ツル
本郷秀雄 
打越正八 
陶隆 
神田正夫 卯七
幸田宗丸 弥蔵
伊豆肇 先生
飯野公子 先生
望月伸光 牛買い

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

小山勝清の原作を「月笛日笛 三部作」の八木保太郎が脚色、「初恋カナリヤ娘」の吉村廉が古賀聖人と共同で監督する。撮影は瀬川順一と竹内光雄の共同、音楽は佐藤勝の担当である。出演者は月田昌也、斎藤弘毅、「狼」の菅井一郎、「生きとし生けるもの」の石黒達也、「石松と女石松」河津清三郎、「春秋あばれ獅子」の薄田研二、「女中ッ子」の左幸子など。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

南九州の密林地帯、牛使いの名人円吉爺さんの家で仔牛が生れた。一番喜びこれを可愛がったのは孫の繁だったが、生活が苦しいので円吉はこれを売ろうとした。だが泣きじゃくる繁のために円吉は親牛を売り、仔牛は繁に育てさせることにした。それから七年後、繁は立派な牛山師となり、新しい仕事が始まった。この牛山師仲間に鉄三という荒くれ男がいて、彼は新参の繁とその見事な牛がめきめき仕事をするのを不快に思っていた。ある日彼は鉄三牛と繁牛の勝負を挑んできたが、鉄三牛は本能的に繁牛の力を知って尻尾を巻いて逃げてしまった。ますます恨みに思った鉄三は、山祭りの夜に酔って繁の家へどなりこみ、牛小屋のカンヌキを抜いて繁牛を滅多打ちにしたので、怒った繁牛のために暗闇の崖下に突き落されてしまった。山の掟として、人を傷つけた牛は「地獄や牛」と云って殺さねばならぬので、それを避けて繁は夜陰に乗じて牛を連れ流浪の旅に出ることになった。ある川のほとりで出会ったツルという娘の紹介で、彼は材木商に雇われたが、その頃傷癒えた鉄三が押し寄せたため、涙の中にツルとも別れそこを去らねばならなかった。だが鉄三とその乾分たちは谷川のカンヌキを抜いたので、繁と牛とは濁流にさらわれた。必死の斗い。今や命も危く見えた時、繁と牛との純愛に打たれた鉄三が、自ら濁流に飛びこみ、繁たちを助け出し許しを乞うた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1955年8月下旬号

日本映画紹介:虹の谷

1954年7月上旬夏の特別号

グラフィック:虹の谷

2020/09/27

2020/09/28

-点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 

『虹の谷』。序盤はドキュメンタリー風。樵が切り倒した木材を牛に牽引させて運ぶ。この牛使いを「牛山師」と呼ぶ。役者と牛のガチンコ勝負。南九州の人吉方面の山での話。ほとんどが屋外ロケ。鉄三(石黒達也)はホントにケリを入れている。反撃が怖くはないのだろうか。大水場面、迫力あり。

2018/09/10

2018/11/30

75点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 


ホークスの『大自然の凱歌』も真っ青

シネマヴェーラ渋谷の新東宝特集「虹の谷」は、伐採された材木を山から下ろすために材木を引く牡牛と、その牡牛を育てた青年・月田昌也の物語。山の自然が豊かに捉えられた良作で、クライマックスで決壊した河の流木に牛が飲み込まれて流される場面など、シネマヴェーラの解説文に書かれた“ホークスの『大自然の凱歌』も真っ青という迫力ある名シーンをご覧あれ!”という文章があながち誇張とも思われませんでした。
映画のラスト、“虹の谷”と呼ばれる山間の谷に綺麗な虹が掛かるのですが、あれは合成なのかも知れないとは思うものの、虹待ちをして撮ったのだと思いたいところです。

2018/09/10

2018/09/10

80点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 


特撮なしアクションが見せ場

新東宝も初期作品はキワもの作品はなく、社会性のあるもの、文芸作、時代劇にコメディとバラエティ豊かな作品を提供してくれましたが、本作品はやや特殊な作品でした。
九州の山林で樹木を伐採し里まで荷下ろしする、祖父譲りの牛山師・繁の、少年から成長して青年になり、いっぱしの牛山師となる過程を描いた、オールロケのセミドキュメンタリータッチの作品です。
九州の阿蘇山や球磨川の雄大な背景にした舞台ですが、仕事は足場の悪い山道を、巧みに牛を操ってケガや原木ロスをせずに運搬する危険な仕事で、まだ若い繁にとっては、仲間付き合いにも気配りが求められます。
戒律厳しい山の掟もあり、酒癖の悪い鉄三に目の敵にされ、飼牛を処分しなければならない状況に追い込まれ、繁は牛と共に身を隠します。
所を変えての繁と鉄三の追跡劇は、鉄三が川下しの材木の堰を切ったために全員水中に取り込まれてしまいます。
最後のクライマックスは、撮影条件の厳しい中、迫力充分です。鉄三が良心に目ざめて、繁に許しを乞うという展開になります。少し弱い気もしますが鑑賞対象は学童も多いと思われ、悲惨な結果にはしにくかったと思われます。

2018/09/08

2018/09/09

-点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 

『虹の谷』。林業で、牛を使って木材を運ぶ「牛山師」と呼ばれる人たちの話。殆どを現地ロケで撮っているのでドキュメンタリー要素も含む。役者たちが本物の牛を相手に演技するのがなかなか大変そう。石黒達也なんか、牛に蹴りを入れてるが怖くはないのだろうか。大水シーンなど見どころ沢山。