大岡政談・妖棋伝(後篇) 地獄谷の対決

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大岡政談・妖棋伝(後篇) 地獄谷の対決

レビューの数

4

平均評点

66.8(8人)

観たひと

15

観たいひと

5

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 時代劇
製作国 日本
製作年 1954
公開年月日 1954/8/17
上映時間 71分
製作会社 新東宝
配給
レイティング
カラー モノクロ
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督並木鏡太郎 
脚色橋本忍 
鏡二郎 
原作角田喜久雄 
製作栄田清一郎 
撮影鈴木博 
美術鳥居塚誠一 
音楽小杉太一郎 
録音片岡造 
照明小山正治 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演大谷友右衛門 青江俊之助
堀雄二 池上重造
沢村宗之助 人形の佐吉
冬木京三 猿の伝次
山田五十鈴 千住院
瑳峨三智子 
藤田進 大岡越前守
杉寛 伊藤宗印
清水元 百目重兵衛
殿山泰司 孫一
佐々木孝丸 陣馬一令
河野弘 沖文蔵
大谷友彦 向山芳之助
清水将夫 下条元亀
小林重四郎 川上源吾
横山運平 小出老人
今清水基二 中山甚八
高松政雄 相良四郎
中原謙二 三好典膳
永井柳太郎 門野伴

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

急場を救われた青江と池上は直ぐさま元亀と千住院の後を追った。その頃元亀と千住院は奥上州の山彦村へ歩を踏み入れていたが、道は険しく、暴風雨に悩まされ、食料も尽き、遂に二人は餓えと欲にさいなまれて反目し合った。翌日、青江と池上は谷川に浮ぶ千住院の屍を見つけ、その懐から秘密の地図を発見した。それから数日--、二人は将棋の駒の形をした巨岩を見つけた。その岩のもとには、一箇の印篭と二通の書状を握ったまま元亀が息絶えていた。その印篭こそ関白秀次の実子に与えられたものであり、更にこの印篭持参者は徳川の親藩の一に迎えられ、若し徳川将軍に実子のない場合は将軍職につけるという家康の親筆が加えてあった。二人は一目散に山を降りたが、其処には秘宝を狙う陣馬一令と白蝋鬼が待ち構えていた。その夜死闘があり陣馬らは白蝋鬼に倒され、結局最後迄秘宝を狙う者は白蝋鬼だけとなった。扨、江戸へ帰る途中秘宝が白蝋鬼に奪われてしまったが、名智大岡越前守は見事に白蝋鬼の謎を解いた。与力青江俊之助こそは新将軍吉宗宣下に反対する白蝋鬼そのものであった。兄の悪事を知った梢は重造への思慕を胸に秘めたままみずから命を絶った。かくして新将軍宣下の日も間近い。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2019/05/04

2019/05/05

65点

テレビ/有料放送/衛星劇場 


秘密の場所へ。

ネタバレ

前編で四枚揃った将棋の駒。また、前編ラストの絶体絶命の危機を意外にさらりとかわした主人公。後編は、駒の奪い合いがひと段落ついたこともあり、その駒から明らかになった絶大な権力を得る秘密にたどり着くための追う側と追われる側の苦しい道行が描かれる。

自然の滝壺を背景としたシーンなどには本物の迫力がある。また、ジョン・ヒューストンの「黄金」の如き、むき出しの欲望が描かれるところも見どころ。主人公の正体と、ヒロインの悲劇など終盤に向けて作品は一段の盛り上がりを見せる。

2018/05/28

2018/05/28

68点

選択しない 


よくばりども

さて将棋の駒に隠された謎を解いて、宝探しに出たのは天寿院と商人の2人、欲の皮が突っ張ってたった2人で人跡未踏の山に行き、食糧不足であえなく最後。それを追う与力と同心。地図は前の2人しか持っていないのに、山彦村と言うことだけで後を追う無謀さは今では考えられないが、ま、物語だから良いか。
そして肝心の宝物は、家康の残した書き付けと印籠。
ここでお役大事の与力が突如俗物になる。ここからがどんでん返しの始まりだが、それはネタバレになるのでやめておこう。前篇と後編と両方見ないと伏線がつながらない。
もう一つ与力の娘(嵯峨三智子)と同心のロマンスもあるのだが、こちらは悲恋に終わる。

2017/12/13

2018/02/28

75点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 


清水将夫と山田五十鈴の凄まじい欲の張り合い

シネマヴェーラ渋谷の瑳峨三智子特集「大岡政談妖棋傳」の第二部「地獄谷の対決」は、銀将四枚を集めた者に示される地図を入手した清水将夫と山田五十鈴が手を組み、富と権力が約束された宝を探しに山奥の秘境を目指す一方、毒が抜けた大谷友右衛門と堀雄二が後を追うという展開になりますすが、食糧が尽きた清水と山田の欲の張合いが凄まじく、咲き乱れた山百合の美しさと対照的な人間同士の欲望が観る者の心に残ります。
山田五十鈴と清水将夫が目的寸前で息絶える中、“山彦”と呼ばれる秘宝を入手した与力・大谷友右衛門が、家康直筆によって御墨付きになった権力の座の証明を前に、権力欲を露わにする場面に凄味がありましたが、その後舞台を江戸に戻してから明らかにされる“白蝋鬼”の正体は、筋が通っているのかどうか疑問ではあり、一応話の決着は付けられているものの、ただ帳尻を合わせただけのようにも思えます。
とはいえ、中盤までの、清水将夫と山田五十鈴が繰り広げる欲の張り合いは、十分に観る価値のある場面であり、並木鏡太郎の映画の中でもきちんと記憶しておきたい映画だと思われました。

2017/12/10

2017/12/12

-点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 

『大岡政談妖棋傳 白蝋の假面』。連続ものの前半部。将棋の駒に隠された秘密を手に入れようと蠢く人々。白蝋鬼なる面をつけた侍が暗躍する。大岡越前守は藤田進。二人の役人(大谷友右衛門、堀雄二)が謎を追う。秘密を究明するのが前半。大谷が悪漢に捕まり、運命やいかに・・・のところで「終」。