東京物語

とうきょうものがたり|Tokyo Story|Tokyo Story

東京物語

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レビューの数

113

平均評点

84.9(790人)

観たひと

1243

観たいひと

104

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1953
公開年月日 1953/11/3
上映時間 135分
製作会社 松竹
配給 松竹
レイティング 一般映画
カラー モノクロ/スタンダード
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督小津安二郎 
脚本野田高梧 
小津安二郎 
製作山本武 
撮影厚田雄春 
美術浜田辰雄 
音楽斎藤高順 
録音妹尾芳三郎 
照明高下逸男 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演笠智衆 平山周吉
東山千栄子 平山とみ
山村聡 平山幸一
三宅邦子 平山文子
村瀬禪 平山実
毛利充宏 平山勇
杉村春子 金子志げ
中村伸郎 金子庫造
原節子 平山紀子
大坂志郎 平山敬三
香川京子 平山京子
十朱久雄 服部修
長岡輝子 服部よね
東野英治郎 沼田三平
高橋豊子 隣家の細君
三谷幸子 アパートの女
安部徹 敬三の先輩
阿南純子 美客院の助手キヨ

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「お茶漬の味」以来一年ぶりの小津安二郎監督作品で、脚本は小津安二郎と「落葉日記」の野田高梧の協同執筆、撮影も常に同監督とコンビをなす厚田雄春(陽気な天使)、音楽は斎藤高順。出演者は「白魚」の原節子、「君の名は」の笠智衆、「明日はどっちだ」の香川京子、「蟹工船」の山村聡、「雁(1953)」の三宅邦子、「残波岬の決闘」の安部徹、「きんぴら先生とお嬢さん」の大坂志郎などの他、東山千栄子、杉村春子、中村伸郎、東野英治郎等新劇人が出演している。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

周吉、とみの老夫婦は住みなれた尾道から二十年振りに東京にやって来た。途中大阪では三男の敬三に会えたし、東京では長男幸一の一家も長女志げの夫婦も歓待してくれて、熱海へ迄やって貰いながら、何か親身な温かさが欠けている事がやっぱりものたりなかった。それと云うのも、医学博士の肩書まである幸一も志げの美容院も、思っていた程楽でなく、それぞれの生活を守ることで精一杯にならざるを得なかったからである。周吉は同郷の老友との再会に僅かに慰められ、とみは戦死した次男昌二の未亡人紀子の昔変らざる心遣いが何よりも嬉しかった。ハハキトク--尾道に居る末娘京子からの電報が東京のみんなを驚かしたのは、老夫婦が帰郷してまもなくの事だった。脳溢血である。とみは幸一にみとられて静かにその一生を終った。駈けつけたみんなは悲嘆にくれたが、葬儀がすむとまたあわただしく帰らねばならなかった。若い京子には兄姉達の非人情がたまらなかった。紀子は京子に大人の生活の厳しさを言い聞かせながらも、自分自身何時まで今の独り身で生きていけるか不安を感じないではいられなかった。東京へ帰る日、紀子は心境の一切を周吉に打ちあけた。周吉は紀子の素直な心情に今更の如く打たれて、老妻の形見の時計を紀子に贈った。翌日、紀子の乗った上り列車を京子は受け持つ小学校の教室の窓から見送った。周吉はひとり家で身ひとつの侘びしさをしみじみ感じた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2024年1月号

COMING Old Pictures 旧作紹介:「東京物語」

1993年10月下旬号

グラビア:東京物語(ニュープリント)

1964年2月号増刊 小津安二郎<人と芸術>

生前自選シナリオ四本:東京物語

1958年11月上旬号

「東京物語」受賞の吉報:平成金融道 裁き人

1954年11月上旬号

シネマスコープで「東京物語」を製作:

1954年新年特別号

日本映画スチール・コンクール参加作品:東京物語

1953年11月下旬号

日本映画批評:東京物語

1953年10月上旬秋の特別号

小津安二郎の演出:「東京物語」の撮影を見る

日本映画紹介:東京物語

1953年9月下旬号

グラフィック:東京物語

1953年7月上旬夏期特別号

シナリオ:東京物語

2013/10/07

2025/12/26

90点

選択しない 


あゝ哀愁の笠智衆

ネタバレ

 1953年製作・公開の「東京物語」であります。小津安二郎監督の、世に言ふ「紀子三部作」のしんがりを務める作品で、数ある日本映画の中でも「七人の侍」と並んで、オールタイムベストに推す人が多いシャシンです。脚本は野田高梧と小津安二郎、音楽は斎藤高順。白黒スタンダード、136分。

 尾道で暮す老夫婦、周吉(笠智衆)ととみ(東山千栄子)は、次女京子(香川京子)に留守を託して、巣立つた子供たちの顔を見やうと、東京へ出て来ます。しかし医者の長男幸一(山村聰)も美容院を経営する長女志げ(杉村春子)も、表面上は歓迎するものの、自分たちの生活で手一杯で両親を持て余してしまひます。只一人、戦死した次男の嫁・紀子(原節子)だけが心からの歓待をして、老夫婦に感激されます。

 幸一と志げは両親に構ふ時間がなく、カネを出し合つて熱海に遊んで貰ひます。しかし紹介された熱海の宿は場末の客筋の悪い旅館で、五月蝿くて眠れないしサアヸスも悪い。それで予定より早く東京へ帰ると志げから迷惑顔をされてしまひます。仕方なくとみは紀子の世話になり、周吉は旧友たちと会つてしたたか酒を呑む。へべれけになつて志げの美容院に深夜辿り着くと、志げは不満爆発。周吉ととみは予定を繰り上げて翌日東京へ帰るのですが......

 昭和28(1953)年と云へば、まだ戦後8年しか経つてゐない時期。そんな時代に早くも日本の家族の変容、即ち核家族化の予兆を描いてゐます。大きく言へば、家族とは何かを裏表なく冷めた視線で描く、そんな感じです。

 山村聰も杉村春子も悪意はありません。自分たちでできる事はやらうと云ふ姿勢は見せます。杉村の言動は一々言ひ訳がましくて笑つてしまひますが(母の死に号泣したかと思へば、直ぐに形見分けの話をするのは参つた)。
 両親への不満を述べるも、面前では控へてゐます。義理の子供になる三宅邦子や中村伸郎は配偶者に気を使つて当らず触らず。中村は後にドゴラ退治の貢献者となりますが、それはどうでも良い。

 笠智衆・東山千栄子の夫婦も、子供たちに不満を抱きながら表面上は感謝しますが、東野英治郎や十朱久雄と呑んだ時の笠智衆は本音をさらけ出します。東野が、息子は本当は係長なのに、見栄で他人には部長だと言つてゐる話を受けて、山村も杉村も、もう少し良い暮しをしてゐると思つたと吐露します。
 山村は医学博士と言つても実態はしがない町医者だつたと、がつかりしたやうな物言ひでした。東京への帰途に立ち寄つた、大阪で国鉄職員をしてゐる三男の山形志郎、ぢやなくて大坂志郎も事情は同じでした。

 笠・東山夫妻が心から感謝する原節子も、私は狡いんですと語り、それは謙遜だけではなく本音と思はれます。義兄や義姉みたいに本音を言はないだけで、内心は心に暗黒を抱へてゐるのでせう。だから母の葬儀後にそそくさと帰る杉村らの行動を責める事はありません。それを含めて、まだ世間摺れしてゐない末娘の香川京子に諭すやうに語るのです。

 だから老夫婦が、自分たちは幸せだつたと振り返るのは、さう云ふ親子関係を知悉した上の発言で、ある種の諦念も含まれるでせう。そしてラストシーン、一人残された笠智衆の姿が胸を打ちます。変に嗚咽や慟哭などせず、静かに佇むその演技は、これだけで笠智衆が役者をした意味があつたと思へる程でした。

 全く関係ないけど、竹中直人さんが本作の物真似をしてゐて、それを聴いて以降は「嘘を、云へ、鼾うかいとつたよ」とか「東京も、見たし、熱海も、見たし」などの場面で笑つてしまふのが困つてしまひました。

2025/10/05

2025/10/05

74点

その他 


淡々と

ネタバレ

した展開。いつもカメラ目線の会話。それはちょっと違和感。しかしストーリー展開の果てに父が語る「身内より他人のあなたが一番気遣ってくれた」というセリフに心が癒された。

2015/05/08

2025/06/21

100点

映画館/大阪府/シネヌーヴォ 


再見。笠智衆と東山千栄子が演じる老夫婦があまりににこやかで優しすぎて、長男長女の辛辣な言葉に心が痛むばかり。そして、まだまだ家族の絆が強かっただろうと思える1950年代初期に、現代の家族を予見するかのような姿を描いていることに、ただただ驚くばかり。そんな中、次男の未亡人・紀子だけが唯一の救い。が、老夫婦を労る一方で、世の中が移ろいつつあることも分かっていて、その狭間にひとりポツンと立たされているかのよう。だからこそ彼女は、老夫婦を気にかけながらも長男長女を責めることなく、ある意味では中途半端な自分を狡いと嘆く。母とみの危篤により、尾道の実家に家族全員が揃った平山家。長男長女は相変わらずで打算も混じるけれど、きっとこれが嘘偽りのない本音。逆に出番が少ない三男次女にも、心の内を吐露するシーンがあったのは良かったと思う。それにしても、東山千栄子の「ありがと」だけで泣ける!

2025/01/06

80点

映画館/東京都/早稲田松竹 


初めてスクリーンで。

いわずと知れた小津安二郎の代表作であり、日本映画の代表作でもある逸品。あまりに有名なため、若い頃、義務感をもって観たっきりで、今回、初見から20年ぶりの再見。

しかも初めて劇場のスクリーン。

中学生の頃は全く分からなかったが、三十路も過ぎると物語がよくわかる。そして、それ以上に世界で小津安二郎が評価されているのかが、とてもよく分かった気がする。

小津は割とカット数が多い。特にどの作品でも冒頭で撮る屋敷は、人物の出入りによるアクション繋ぎで、何度も何度も同じショットが登場する。階段から降りてくる、上がっていく。台所へ入ってくる、出てくる。これらの繰り返しをずっと見ていると、屋敷の間取りが手にとるように解る。特に本作でいえば、尾道の家、東京の息子たちの家(医者の家、美容院の家、狭いアパート)とそれぞれが何度も何度も繰り返し描かれる。不思議なもので、劇場で小津映画を=何度も繰り返される画の連続を観ていると、なにか独特なリズムが身体に染みてくる感覚がある。このリズムの心地よさ、唯一無二のリズム感、これが小津安二郎、一番の魅力なんだろう、と。特に海外でウケるのは、このリズムなのではないか。思うに小津の撮った映像は5分も見れば、間違いなく小津安二郎が撮ったと確信できる。そんな確固たるイメージ、画のリズムのある映画作家は、冷静に考えてみると小津安二郎の他にいない。笠智衆の喋りのリズムは小津安二郎のリズム。特に本作は息子、娘、妻、義理の娘の話ではなく、あくまで遺される男、笠智衆の物語として、見事すぎるほど完成されている。なるほど、だから小津屈指の名作であり、日本映画の名作なのか。ひとり勝手に納得してしまった。

この映画には物語らしいものがない。嫁入りや夫婦ケンカ、浮気のような劇的な出来事もない。なので、正直、そこまで面白いと思える作品ではない。好みは断然『晩春』などの方だ。ただそれでも年イチで小津安二郎に触れるのはいいことかもしれない。少なくとも"確固たる映画"とはどんなものなのか教えてくれる。正月早々、いいものを観た。

2024/09/16

2024/09/17

85点

選択しない 


なんでこれまで見なかったんだろうと不思議なぐらいの素晴らしい作品だった
両親は子離れできてるのに、子供が親離れできてない
親は子供には愚痴らず、2人きりの時にだけ愚痴る
子供は親の気持ちをまるでわかっていない、わかろうとしない
色々思うことあり、子供達に対して文句を言いながらもずっと見ていたい映画だった
不思議な作品で、感想を言いづらい

2024/07/01

2024/07/01

80点

テレビ/無料放送/J:COM BS 


名作!

いやぁ、良いねぇ、コレは間違いなく名作だと思う。特に、笠置衆さんの演技が素晴らしかった。