生きる(1952)

いきる|Doomed|----

生きる(1952)

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レビューの数

84

平均評点

85.3(541人)

観たひと

922

観たいひと

86

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1952
公開年月日 1952/10/9
上映時間 143分
製作会社 東宝
配給 東宝
レイティング
カラー モノクロ
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督黒澤明 
脚本黒澤明 
橋本忍 
小国英雄 
製作本木莊二郎 
撮影中井朝一 
美術松山崇 
音楽早坂文雄 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演志村喬 渡邊勘治
金子信雄 渡邊光男
関京子 渡邊一枝
小堀誠 渡邊喜一
浦辺粂子 渡邊たつ
南美江 家政婦
小田切みき 小田切とよ
藤原釜足 大野
山田巳之助 齋藤
田中春男 坂井
左卜全 小原
千秋実 野口
日守新一 木村
中村伸郎 助役
阿部九洲男 市会議員
清水将夫 医師
木村功 医師の助手
渡辺篤 患者
丹阿弥谷津子 バーのマダム
伊藤雄之助 小説家
宮口精二 やくざ
加東大介 やくざ
菅井きん 主婦

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

黒澤明の「白痴」に次ぐ監督作品。脚本は「羅生門」の共同執筆者橋本忍と「海賊船」の小国英雄とが黒澤明に協力している。撮影は「息子の花嫁」の中井朝一。出演者の主なものは、「戦国無頼」の志村喬、相手役に俳優座研究生から選ばれた小田切みき、映画陣から藤原釜足、千秋実、田中春男、清水将夫その他。文学座から金子信雄、中村伸郎、南美江、丹阿弥谷津子。俳優座から永井智雄、木村功、関京子。新派では小堀誠、山田巳之助などである。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

某市役所の市民課長渡邊勘治は三十年無欠勤という恐ろしく勤勉な経歴を持った男だったが、その日初めて欠勤をした。彼は病院へ行って診察の結果、胃ガンを宣告されたのである。夜、家へ帰って二階の息子たち夫婦の居間に電気もつけずに座っていた時、外出から帰ってきた二人の声が聞こえた。父親の退職金や恩給を抵当に金を借りて家を建て、父とは別居をしようという相談である。勘治は息子の光男が五歳の時に妻を失ったが、後妻も迎えずに光男を育ててきたことを思うと、絶望した心がさらに暗くなり、そのまま街へさまよい出てしまった。屋台の飲み屋でふと知り合った小説家とそのまま飲み歩き、長年の貯金の大半を使い果たした。そしてその翌朝、買いたての真新しい帽子をかぶって街をふらついていた勘治は、彼の課の女事務員小田切とよとばったり出会った。彼女は辞職願いに判をもらうため彼を探し歩いていたという。なぜやめるのかという彼の問いに、彼に「ミイラ」というあだ名をつけたこの娘は、「あんな退屈なところでは死んでしまいそうで務まらない」という意味のことをはっきりと答えた。そう言われて、彼は初めて三十年間の自分の勤務ぶりを反省した。死ぬほどの退屈さをかみ殺して、事なかれ主義の盲目判を機械的に押していたに過ぎなかった。これでいいのかと思った時、彼は後いくばくもない生命の限りに生きたいという気持ちに燃えた。その翌日から出勤した彼は、これまでと違った目つきで書類に目を通し始めた。その目に止まったのが、かつて彼が付箋をつけて土木課へ回した「暗渠修理及埋立陳情書」であった。やがて勘治の努力で、悪疫の源となっていた下町の低地に下水堀が掘られ、その埋立地の上に新しい児童公園が建設されていった。市会議員とぐるになって特飲街を作ろうとしていた街のボスの脅迫にも、生命の短い彼は恐れることはなかった。新装なった夜更けの公園のブランコに、一人の男が楽しそうに歌を歌いながら乗っていた。勘治であった。雪の中に静かな死に顔で横たわっている彼の死骸が発見されたのは、その翌朝のことであった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1983年11月上旬号

特別企画 [黒澤明の全貌]によせて 第1回 私の黒澤映画:「生きる」

1963年4月号増刊 黒沢明<その作品と顔>

シナリオ:生きる

1952年9月上旬号

スタジオ訪問:黒澤明監督「生きる」の撮影を見る

1952年6月下旬号

グラフィック:生きる

1952年6月上旬号

日本映画紹介:生きる

1952年4月上旬特別号

特別掲載シナリオ:生きる 黒沢明監督作品

2016年

2017/07/30

-点

映画館/東京都/楽天地シネマズ錦糸町 


しんみり…

七人の侍に続き、連れが大好きな黒澤明の作品の一つ。やはり、私にはそのすごさは分かっていないと思いますが、面白く観ました。でもすごく、さみしいなぁ…としんみりしました。

2017/06/11

2017/06/12

70点

購入/DVD 


この映画に描かれた時分よりはだいぶましになったとも言えるが、この国ではまだ「お役所仕事」と言う言葉は皮肉をこめた侮蔑の単語として通じている。査定が減点方式なので何もしないことが何より安泰、ひとつ事を起こしたら結果の良し悪しは別にして責任問題が待っている。本作はそんな役人たちへの憤りともとれる。この監督は現代劇となると正義感が前面押し出されて一刀両断、真っ向から攻めてくる。本作の冒頭のナレーションも書類に判を押すだけの主人公を生きた屍と紹介する。磨耗した印鑑が彼の半生とも見える辛辣な始まり方。胃癌を患い死に直面して混乱し自分の行ないに翻弄される主人公は哀れで醜い。「こんな物でも何かを作っていると楽しい。」と言う元の部下の女性の言葉に生き様を見出す主人公。2人がいた喫茶店の席の向かいでは若者たちが友人の誕生日を祝ってハッピーバースデイを歌っている。生きた証に何かを作ることに目覚めた男が早速それに取り掛かろうとする所で画面は彼の葬儀に変わる。この構成の巧みなこと。そのままドラマが進んでいったらただのしつけがましい道徳映画で終わるところを、主人公の家族や役所仲間の回想で観客にテーマを考えさせる。主人公が死に向かい合うことがなかったら・・・?生きるとは何か?生真面目な提案は凡人にとっては少し重い。

2017年

2017/04/28

-点

その他/宅配DVD 


日本版 memento mori

♪ハッピバースデイ♪にはいつも面喰らう。近寄りながら突き放す視点。

命を形にせねばならないとまだまだ信じて疑わない時代。小さな小さな公園の小さな小さなひと時、目つきで尋常じゃないと知る裏の人々。

「知っていたなら言ってくれても」と語る息子。

死だけが真実だという奇妙さ。

ミイラ時代にそばにいる人々とハッピバースデイの後にそばにいる人々は違う。

歓びに変わる歌‥。

不思議な不思議な物語。

2017/04/03

2017/04/03

88点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


生きる

志村喬の名演技。これは映画についてどうのこうのと語るより、自分に生きることを考える機会を与えてくれる映画だ。

2017/03/29

2017/03/29

90点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


現代にもメチャ通じるというかこういう映画を作れよ

なんか役所の構造ってこの時から全く変わっていないいんだなぁ。最悪!こういうテーマをこの時代に映画にしている黒沢はすごい。今の役人や政治家はもっと反省しろってことだよ。やっぱ日本の政治家や官僚は自己保身が一番のバカなんだなぁ。今の時代この「生きる」って映画をもっと宣伝したほうがいいんじゃないの。

2017/03/29

2017/03/29

35点

選択しない 


余命半年の市民課長の物語

として知られる名作。亡くなってから市役所の同僚たちが故人を偲ぶなかで、最期の仕事として公園づくりに尽力した渡辺課長の生き様が浮かび上がってくる脚本が見事です。単なるおなみだ頂戴ではなく、現実社会の厳しさや不条理さもまたきちんと描いているところがさすが黒澤明監督ですね。結局のところ、人間が生きるということは、人のため、社会のためにみずからがやるべきことを力の限りやるということなんでしょう。それが「生き様」になるのでしょう。