弾丸大将

だんがんたいしょう|The Wanted Ones|----

弾丸大将

レビューの数

3

平均評点

71.0(6人)

観たひと

14

観たいひと

4

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 戦争
製作国 日本
製作年 1960
公開年月日 1960/9/13
上映時間 100分
製作会社 東映東京
配給 東映
レイティング
カラー シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督家城巳代治 
脚色橋本忍 
原作赤江行夫 
企画本田延三郎 
吉野誠一 
製作大川博 
美術森幹男 
音楽池野成 
録音大谷政信 
照明川崎保之丞 
編集長沢嘉樹 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演南廣 高岡善三郎
淡島千景 大谷マキ
木村功 但見
織本順吉 原口
加藤嘉 蟹沢
石森武雄 新井
杉義一 
久地明 亀岡
植松鉄男 
清村耕次 伊藤茂
花澤徳衛 田川
瀬川純 西寺
最上逸馬 弾拾いA
轟謙二 弾拾いB
青山定司 弾拾いC
春丘典子 シズ
志摩栄 だるまやの親爺
松本克平 警察署長
亀井明 外事係巡査
三井弘次 美里村巡査
東野英治郎 美里村村長
織田政雄 保険代理店の主人
ダン・アラン ワルデン軍曹
クリフォード・ハーリントン モーリス大尉
ジョー・アスリン バブ
ジョージ・M・リード ビリー軍曹
ロバート・ダンハム マスター軍曹
矢代伸二 二世兵隊
ジェフ・ローソン 隊長
ハロルド・S・コンウェイ 別の隊長
ユセフ・オスマン 演習隊長
ピーター・ウィリアム 砲兵隊長
坂井一夫 大谷
友野博司 二世通訳
ハシム・モフター 米兵の通信係
北上達也 自衛隊将校
打越正八 善の父
戸田春子 善の母
滝謙太郎 善の兄
木下道子 善の兄嫁
沖野和夫 原口の父
近衛秀子 原口の母
伊藤慶子 原口の妻
平久美 パンパンA
清水みや子 パンパンB

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

赤江行夫の「不発弾」を、「いろはにほへと」の橋本忍が脚色し、「秘密(1960)」の家城巳代治が監督したもので、弾拾いたちの物語。撮影も同じく「秘密(1960)」の飯村雅彦。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

米軍の実弾射撃、一五五ミリ砲が一斉に火を噴いた。完全武装の弾拾いたちの目が着弾点に吸いつけられた。彼らは命をはった生活のための弾拾いをしていた。不発の善ちゃんこと高岡善三郎は、弾拾いの稀代の名手だ。根っからのお人好しで、演習場で夫を失った未亡人のマキに首ったけだった。が、勝気なマキの心は同じ弾拾いの但見にあった。善ちゃんは演習場の名誉案内人になった。それは仕事のためでもあり、おまけに米兵の洗濯物のサービスから女の世話まで手をのばし、縄張りを荒らされたやくざの西寺たちにこっぴどくたたかれた。善を嫌いな同業の茂は、善の解体工場に白旗を掲げた。目標と間違えた米軍は工場を粉砕した。それでも善は弾拾いを止めなかった。母のすすめる養子の話にも耳をかさないで、相変らず演習場をかけまわっていた。ある夜、但見は分解作業中爆死してしまった。マキは生甲斐を失ってしまった。霧の夜、マキは行きずりの米兵に全てを与えてしまった。弾拾いのカナさんが米兵ビリーに射殺される事件が起こった。基地反対運動が盛んになった。弾拾いたちにとっては痛しかゆしだった。善は弾拾いを代表して米軍に演習続行をかけあい隊長に大いに感謝された。マキはビリーと結婚するという。準備のためにマキは荒稼ぎをした。そして不発弾の事故で爆死した。善は悲しんだ。米軍は撤退した--その後へ自衛隊が入った。彼等は米軍と違って薬莢を全部回収し、弾拾いはあがったりだった。腹の虫のおさまらぬ善はスキをみて自衛隊の弾薬箱をかつぎ出した。隊員が後を追った。白い雲の浮かぶ下、雄大な野っ原を善は必死に走りつづけた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1960年10月下旬号

日本映画批評:弾丸大将

1960年9月上旬号

日本映画紹介:弾丸大将

1960年8月下旬号

特別口絵:「弾丸大将」の家城組

1960年7月下旬号

新作グラビア:弾丸大将

1960年5月下旬号

シナリオ:弾丸大将

2023/12/02

2023/12/02

60点

VOD/U-NEXT 


映画を動かす力がない映画。

戦後、駐留アメリカ軍の不発弾を集めて売買する商売があったとは知らなかった。それにしても橋本忍脚本とは思えぬ詰らなさ。淡島千景の夫を亡くし弾拾いを行う強い女は印象的だが映画的には喜劇?悲劇?どっちつかずの映画。橋本忍特有の映画を動かす力がない映画。

2021/11/23

2021/11/23

93点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


重い現実、コミカルに包む

 基地問題という社会派が好みそうな題材を、名匠・家城巳代治監督がコミカルなタッチで料理。池野成による軽快な音楽もグッド。不発弾拾いを生業とする南廣の生き様を描き出すとともに、彼と未亡人・淡島千景、木村功の三角関係等を巧みに絡ませる。単純な娯楽劇に終始せず、様々な人間模様から、翻弄される基地周辺の人々の姿、日米関係に潜む不条理が露呈されて行く。脚本は橋本忍。見事な構成である。
 東映は東宝や松竹がレッド・パージを敢行していたのに対し、右派とか左派とか関係なしに様々な思想・価値観の映画人たちを積極的に受け入れた。今井正監督や関川秀雄監督、内田吐夢監督だってそう。おかげでこうした名匠・巨匠たちが大いに腕をふるうことが出来た。そういう点でも、東映が戦後映画界に果たした貢献は大きい。

2021/11/16

2021/11/16

-点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 

『弾丸大将』。米軍美里演習場近くの村で暮らす人々。農家より実入りの良い弾拾いを生業にしている。善三郎(南廣)は遣手の弾拾い。演習シーンが多いので火薬をたっぷり使用。ハロルド・S・コンウェイ、ユセフ・オスマンなど外国人俳優も多数出演。マキ(淡島千景)が米兵と仲良くなるのは突然すぎ。