天下の快男児 突進太郎

てんかのかいだんじとっしんたろう|----|----

天下の快男児 突進太郎

レビューの数

1

平均評点

56.8(8人)

観たひと

11

観たいひと

1

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1960
公開年月日 1960/7/13
上映時間 87分
製作会社 東映東京
配給 東映
レイティング
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督小林恒夫 
脚本棚田吾郎 
企画根津昇 
撮影高梨昇 
美術進藤誠吾 
音楽木下忠司 
録音加瀬寿士 
照明元持秀雄 
編集長沢嘉樹 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演高倉健 突進太郎
岡野耕作 古川善作
潮健児 荒井金一
久保菜穂子 河野あぐり
須藤健 堀部彦造
岡田眞澄 堀部茂
星美智子 朝比奈雪江
山東昭子 小柴千秋
伊藤雄之助 辻本直秋
神田隆 中田雄之助
岩城力 塚口
田川恒夫 原田
楠トシエ 犬養益代
牧野内とみ子 カメ
小林裕子 お圭
花澤徳衛 久平
春日千里 うめ
高橋とよ 山下ヨシ
八代万智子 昌子
光岡早苗 隆子
山本緑 洋子
山本桂子 利子
原泉 老修道尼
伊藤慶子 修道尼
林宏 新聞記者A
小森敏 小使
沢彰謙 船頭
曽根秀介 井崎
野坂達夫 男A
坂井一夫 男B
関山耕司 男C
不忍郷子 女A
谷本小夜子 女B
八百原寿子 女C
関田千恵子 河野邸ばあや
ドナー・カルソン マドレーヌ・グリッフ
滝謙太郎 技師

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「天下の快男児 万年太郎」の姉妹篇で、棚田吾郎の脚本を「おれたちの真昼」の小林恒夫が監督した明朗青春篇。「続ずべ公天使 七色の花嫁」の高梨昇が撮影した。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

大学を出て三年目、突進太郎はダイアナ下着会社に就職した。デザイナー千秋の手違いで、この武骨者は入社出来たものの、出社当日ゆすり記者を見事に撃退、女社長あぐりもその腕力に感心して採用を認めた。太郎の下宿する合気道々場の女師範益代にはあぐりの親代り日邦化繊社長の土井など多くの門下生がい、美貌の彼女は太郎に想いを寄せている。太郎の仕事はセールスマン。山下ヨシ女史のコルセットを締めすぎ失心させたり、あぐりの母校聖ヨハンナ学園へピンクのネグリジェを持ち込んだり、営業部長の堀部の頭痛は絶えない。失敗がもとで太郎は聖ヨハンナ学園から大量の注文を取った。同期の秀才荒井は彼を嫉み、古川は彼に好意を寄せた。一日、太郎は釣友会に誘われた。一行はあぐり、堀部、益代。堀とあぐりは親の決めた婚約者同士。そのあぐりと太郎はモーターボートが故障して、二人っきりで網小屋で一夜を明かした。噂が噂を呼んで大騒ぎ。堀部は専務の父を頼んで会社乗っとりを企み、あぐりは婚約を解消、太郎を自分の邸に下宿させた。太郎を愛す千秋と益代は大ムクレ。が、彼の好きなのは千秋だった。世界的なデザイナー・グリッフ女史が来日、各社の争奪戦が展開、やっとの思いで太郎が獲得に成功した。彼の名は業界に轟いた。が、ショーを堀部のためにメチャクチャにされ、二度目のショーの妨害計画を一旅の荒井から聞いた千秋は太郎に急報した。会場では堀部一派のグレン隊に太郎が戦いを挑んだ。一世一代の大暴れ、堀部一派は全滅した。手を取りあう千秋と太郎……。数日後、羽田空港から、千秋、あぐり、益代の見送りを受け、太郎は世界下着会議に出発した。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1960年8月上旬号

日本映画紹介:天下の快男児 突進太郎

2014/11/27

2021/08/10

60点

選択しない 


女性用下着を売る健さん

 「天下の快男児」シリーズの第二弾は「突進太郎」。凄い名前です。「おい、突進!」「あら、突進さんだわ」などと呼ばれてゐるやうです。「突進」といふ苗字は実在するのでせうか。福岡の日本一の判子屋・秀島さんに確認したいものです。源氏鶏太の原作を離れて、棚田吾郎のオリジナル脚本。監督は小林恒夫が続投です。音楽も全作に続き木下忠司。

 就職活動をしてゐた突進太郎(高倉健)が入社したのは、ダイアナ下着社。前作は化粧品会社で、今回は女性下着。これだけでも狙つてゐるやうで、いささかあざといですな。本来は不採用だつたのが、手違ひで採用通知が届いてしまつた。営業部長の堀部(岡田眞澄)は採用を取り消さうとしますが、社長のあぐり(久保菜穂子)の一声で採用決定。

 その営業方針も突進突進。お馴染みさんのコルセットを締め過ぎて気絶させたり、社長の母校であるミッションスクールに派手なネグリジェを紹介したりして堀部から大目玉を喰らふのですが、結果として太郎は気に入られ、大量の受注を得るのです。
 あぐり社長の覚えは益益めでたくなる一方で、堀部は面白くない。太郎の企画する下着ショウを妨害せんと画策しますが......

 今回も共演陣が賑やかです。ワルは前述の岡田眞澄とその父須藤健を中心に、太郎に嫉妬する潮健児が何かと健さんに突つかかります。モデルが着る下着や水着に細工をして、健さんを支へる久保菜穂子を失脚させやうとしますが、悪の栄へたためしはありません。

 ヒロインはその久保菜穂子と前作同様、山東昭子。健さんは山東昭子の家に下宿してゐるのです。前作は山東昭子が健さんの心を得たのですが、今回はラストシーンを見てもどちらが本命だつたのか分からぬ結果となりました。
 映画的評価とかはまあ気にしない。高倉健がやんちやに豪快に暴れまくる姿を見ればそれで好いのです。