天下の大泥棒 白浪五人男

てんかのおおどろぼうしらなみごにんおとこ|----|----

天下の大泥棒 白浪五人男

レビューの数

3

平均評点

66.8(9人)

観たひと

11

観たいひと

4

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 時代劇
製作国 日本
製作年 1960
公開年月日 1960/1/3
上映時間 94分
製作会社 東京映画
配給 東宝
レイティング
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督佐伯幸三 
脚本八住利雄 
製作滝村和男 
撮影遠藤精一 
美術島康平 
音楽真鍋理一郎 
録音西尾昇 
照明今泉千仭 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演森繁久彌 竜太(日本駄右衛門)
フランキー堺 利吉(忠信利平)
花菱アチャコ 力松(南郷力丸)
有島一郎 十三(赤星十三郎)
加東大介 菊助(弁天小僧菊之助)
淡島千景 お栄(壺栄女主人)
八千草薫 お光(忠信恋人)
浪花千栄子 お辰(力松の女房)
乙羽信子 高尾(紺屋高尾)
春川ますみ お駒(壺栄の女中)
吉川満子 お関(弁天の母)
田中春男 梅本春之進(与力)
上田吉二郎 聖天熊五郎(町奴)
桂小金治 染八(染物屋主人)
汐見洋 牢中の老人
本郷秀雄 中村扇之助(歌舞伎役者)
石田茂樹 偽若旦那
由利徹 与七(浜松屋番頭)
八波むと志 亀松(浜松屋番頭)
南利明 清吉(とび職)
小津香多江 おとく(壺栄の女中)
水の也清美 矢場の女将
大泉滉 田舎侍
小川虎之助 茶店の老人
三遊亭小円馬 商家の旦那風の男
田辺元 屑屋源三
丘寵児 押売りA
沢田清 押売りB

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「「通夜の客」より わが愛」の八住利雄の脚本を、「森の石松幽霊道中」の佐伯幸三が監督した娯楽時代劇。「花嫁さんは世界一」の遠藤精一が撮影した。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

天保年間、八丈島の牢内。病に苦しむ老囚がもらした一言「柳原広小路の壺栄……そこの壺にある」。その夜、竜太を頭に五人の男が島破りをした。--江戸島を脱出した竜太・利吉・力松・十三・菊助は、市村座の“白浪五人男”に感心していた。彼らは壺を狙って料亭「壺栄」へ。竜太は帳場さんに、利吉は板前におさまった。女将のお栄、女中のお駒はご機嫌だった。ただ悩みの種は、聖天の熊五郎で、金の催足も嫌味たらしく女将部屋に坐りこむ。この聖天を抑えたのは、与力の梅本春之進だが、これも女将に思召しがあるらしい。菊助は捜し求めた母が実は他人と分ってがっかりし、十三を誘って一儲けを企んだ。ご存知名代の呉服問屋、浜松屋の店先。十三と菊助が註文通りのインネンをつけた一幕。が、馬脚を現わし、逃げ出した。菊助が落したお守袋に、内儀のお関は「あれがわが子か、情けなや」とつぶやいた。壺栄は、今日は畳替えで職人が入っている。これが力松・菊助・十三の面々、五人男の顔が揃っての壺捜しである。お栄とねんごろになった竜太、それに利吉も苦心して蔵に入ったが中は壺の山、どれが目当ての品かさっぱり見当がつかない。問題の老人に逢って壺のくわしいめじるしを確かめることになった。老人は伝馬町の牢へ送り返されたとあって、クジにあたった利吉が、苦心して牢に入った。が、老人は梅本の邸へ連れて行かれたという。梅本も壺の秘密を知ったらしい。梅本一派と五人男の争奪戦となった。とどのつまり、十手をもった与力一派が島破りの面々をとっておさえて一網打尽となった。奉行所、遠山右衛門尉景元が、壺を抱えてのお出まし。遠山は問題の壺を割った。出たのは、江戸城改築工事の入札にからんだ不正の証拠。梅本と聖天がたちまち捕えられた。ところで、この遠山をよくよく見ると竜太なのだ。この壺を捜すため遠山が入牢し、大金のかくし場所が入っていると偽っての大芝居だったのである。四人は放免してもらえたので文句も言えなかった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1960年2月特別号

日本映画批評:天下の大泥棒 白浪五人男

1960年1月下旬号

日本映画紹介:天下の大泥棒 白浪五人男

2016/02/23

2016/02/23

85点

テレビ/有料放送/衛星劇場 

牢で出会った森繁、フランキー、アチャコ、有島一郎、加東大介がチームを組んで脱獄&お宝探し。「青砥稿花紅彩画」をモチーフに作られた愉快な喜劇。冒頭に芝居小屋で「稲瀬川勢揃いの場」を見る森繁一味というシーンがあり、演じているのは森繁一味の二役という趣向。さらに今度は芝居ではなく実際に「浜松屋見世先の場」を再現。まさか加東大介の女形を拝めるとは! 刺青を見せなかったのはモダンな東宝気質から? 女優陣も豪華。浪花千栄子とアチャコのかけあい漫才のようなやりとりが最高。八千草薫の可愛さは筆舌に尽くし難い。

2006/12/14

2015/12/08

61点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


正月映画らしい賑やかさ

東宝正月映画。森繁が島抜けの竜太、実は遠山の金さんを演じる。監督が佐伯だから特段述べるようなことはないが、正月らしい賑やかさ。

2015/11/12

2015/11/12

70点

テレビ/有料放送/時代劇専門チャンネル 


絶品の喜劇

この種の喜劇としては絶品。出てくる俳優がすごい。森繁久弥、フランキー堺、花菱アチャコ、加藤大介、有島一郎それに女優が淡路恵子、八千草薫、東山千栄子、乙羽信子と豪華。特に森繁・淡路、アチャコ・東山のコンビはいくつもの映画で共演しており、息もぴったり合っている。
実は白浪五人男そのものではなく、ちょっとした泥棒連中五人組を白浪五人男になぞらえて、盗んだ金の隠し場所を示した書き付けをいれた壺を探す筋立て。落語の紺屋高尾を仕込んであったり、至る所にギャグがちりばめてあるが、わざとらしくなく、芝居の展開の中で自然に受け入れられるところが良い。
最後はあっと驚く結末が待っているが、これは見てのお楽しみ。
捕り物場面は様々な捕り物の仕掛けが一人一人に用意されていたそれを見るだけでも楽しい。