ラピュタ阿佐ヶ谷モーニングショー「昭和の銀幕に輝くヒロイン 南美川洋子」にて鑑賞。
6年前に大映5人娘の出演作をひと通り観て、この作品は絶対スクリーンで観たい!と熱望して、今年(2017年)ようやく念願が叶いました。
お話は、ひょんなことで知り合ったダンプ(津山由起子)、ヒップ(南美川洋子)、バンプ(渥美マリ)の3人娘が、警察署で出会った一婦人(山東昭子)から近所に建つ風俗ビル「夢の国会館」をつぶして欲しいと頼まれ、
様々な作戦でつぶしにかかるが、ことごとく裏目に出てますます繁盛して失敗に終わる。
さらに新たな作戦を実行しようとした時、意外な事実が判明して…と、コミカルに描いている。
ここでも大映5人娘の出番となるが、南美川・渥美はイメージ通りの好演ぶり。特に南美川が何か考える時に鼻の頭をこする仕草はチャーミング。
渥美もベタにセクシーさを出して、水着姿も「ある見習看護婦の記録 赤い制服」の時よりは引き締まって丁度良い。
津山は本来セクシー担当だが、そこに武道に長けている役は無理があったかも。もし、八並映子が1年早くデビューしてたら、ダンプ役は確定してたかも。
そして、水木正子はサウナ嬢で買い物を月賦で済ます「ゲップ」役だが、見せ場が少ないのは致し方ないか。
八代順子は「夢の国会館」社長の娘「トップ」役で、ここでも女子高生という設定。他の作品では妙に大人っぽく見えるが、ここでは結構キュートな一面が垣間見得て好感触。
他の役者では、社長役の森川信は「男はつらいよ」おいちゃんとは180度イメージが変わるが、それはそれで味がある。
山東昭子はメリハリのあるセリフ回しが後年の国会議員としての活躍ぶりを思わせる。
大泉愰も3枚目ぶりが板についた演技で笑わせ、藤村有弘は外国語を喋りながら渥美・津山に色々なポーズを取らせて観る者を楽しませてくれた。だてにドンガバチョを演ってないね。
ラストあたりでは、主題歌を歌っている麻里エチコの動く姿が拝めます。そして、バックをつとめているバンドにも注目。
この作品が大映5人娘がそろう最後の作品でもあり、感慨深くもあります。もっと観て観たかったね。文芸作品でもいいから。
そんなわけで、あとはこの映画がCS放送やネット配信で観られることを祈るばかり。ま、DVDにしたほうが手っ取り早いんですがね。