ギター抱えたひとり旅

ぎたーかかえたひとりたび|----|----

ギター抱えたひとり旅

レビューの数

6

平均評点

62.1(18人)

観たひと

30

観たいひと

1

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1964
公開年月日 1964/12/19
上映時間 87分
製作会社 日活
配給 日活
レイティング
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督山崎徳次郎 
脚色山崎巌 
坂田安雄 
原作瀬木俊郎 
企画児井英生 
撮影藤岡粂信 
美術松井敏行 
音楽大森盛太郎 
録音沼倉範夫 
照明三尾三郎 
編集辻井正則 
スチール浅石靖 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演小林旭 氷室浩次
松原智恵子 戸川聖子
高田敏江 矢代端枝
上月左知子 洋子
小高雄二 矢代竜造
芦田伸介 辺見
金子信雄 貝原組長
草薙幸二郎 三堀
井上昭文 木戸刑事
阿部尚之 矢代伸夫
八代康二 小野
天坊準 
加原武門 組長
戸波志朗 組長中盆
玉井謙介 靴屋の主人
福田トヨ 靴屋の女房
相原巨典 喫茶店のマスター
紀原土耕 食堂の主人
高橋明 貝原組子分一
晴海勇三 貝原組子分二
岩手征四郎 貝原組子分三

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

瀬木俊郎の原作を「黒いダイスが俺を呼ぶ」の山崎巌が脚色「殺られてたまるか(1964)」の山崎徳次郎が監督した新・ギャンブラー・シリーズ第三作目。撮影もコンビの藤岡粂信。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

氷室浩次は、兄と恋人をイカサマ賭博師辺見のために失い、辺見を追って信州に向った。信州路を下る同じ列車には、氷室を追う木戸刑事も乗っていた。町に着いた氷室は、そこで与太者にからまれているダンプカーの運転手矢代竜造と、同乗していた娘聖子を救けた。矢代の家に招待された氷室は、そこで矢代が町のボス貝原の娘瑞枝と強引に結婚して貝原の怒りを買い、いやがらせを受けていることを知った。また聖子は貝原の友人の娘で、出張の多い父親にかわって貝原が後見人になっていることも知った。翌日氷室は、わずかな借金をカタに商売をくつがえし権利を奪ってゆく貝原組の悪らつなやり方をまのあたりに見た。氷室はそんな貝原組のヤミ馬券を買い大当りすると、そのまま貝原の事務所に乗りこんだ。貝原はそんな氷室の度胸のよさにほれこみ、そのまま客人として、情婦洋子のアパートにとどめた。それから数日、氷室は貝原組が主催する正月の上納トバクに辺見がやってくることを知った。しかしその席には幹部クラスでないと出席できないきまりだ。それからの氷室は、貝原の命令されるままに、むごい借金の取立てや恐喝迄もするようになった。やがてその働きが貝原の眼にとまり氷室は幹部に昇格した。やがて辺見がやってきた。待ち受けた氷室は辺見とダイスで対決し、勝負に勝った。辺見は娘が公会堂で演るバレエを見てから町を出て行くことを誓った。この辺見の娘こそあの聖子であった。当日、聖子のバレエ公演は満員の観衆の前で幕をあけた。が、そのころ氷室と辺見は貝原の策した賭場で再度対決した。今度も氷室は辺見に勝った。一度はそんな氷室に拳銃をつきつけた辺見だが、聖子の将釆を思い、だまってかけつけた木戸刑事に連行されていった。舞台では聖子の踊りが最高潮に達していた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1965年1月上旬新年特別号

新作グラビア:ギター抱えたひとり旅

日本映画紹介:ギター抱えたひとり旅

2022/05/17

2022/05/19

60点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 


ダイス勝負

ギャンブラーシリーズ第3弾。第1作の「さすらいの賭博師」の続編のような位置づけ。
兄と恋人を殺された旭は、仇の賭博師である芦田伸介を追って、諏訪市にやって来る。地元の暴力団に取り入り、ひたすら芦田伸介を待つ。
ヒロインは松原智恵子で、彼女の役柄はバレリーナ。
旭が芦田と戦うダイスの勝負では、旭のダイスを扱う器用さが十全に発揮される。
片手でロープにぶら下がりながら、拳銃を撃つという派手なアクションも、旭が吹き替えなしでやっている。
バレエ公演で白鳥の湖を踊っているのは森下洋子。これはさすがの踊りであった。

2010/08/08

2021/03/30

75点

選択しない 


マイトガイのダイス捌きも見所です

タイトルに「賭博師」とか「ダイス」などと入つてゐませんが、ギャンブラーシリーズの第三作目であります。監督は「流れ者」シリーズの山崎徳次郎が担当。三作目にして漸くカラー作品となりました。
 冒頭では、主人公・氷室浩次(小林旭)がさすらひのギャンブラーになつたきつかけとなつた事件を復習してゐます。辺見(芦田伸介)といふイカサマ師の為に兄と妹を殺され、一旦は博奕から足を洗つた氷室。しかし世間のしがらみは氷室の左手に再びダイスを握らせるのでした。

 辺見への復讐の為、信州のとある町を訪れる氷室。刑事の木戸(井上昭文)も氷室の目的を見抜き尾行してきました。この町では貝原組がブイブイ言はせ庶民を困らせてゐます。貝原(金子信雄)の娘・瑞枝(高田敏江)は、カタギのダンプ運転手の矢代(小高雄二)の妻となつてゐます。その所為か貝原は何かと矢代に嫌がらせをするのでした。

 氷室は貝原の子分たちにダンプをパンクさせられた矢代を助け、居合せた戸川聖子(松原智恵子)といふバレエダンサーと知り合ひになります。ところがこの聖子の父が,、氷室の追ふ辺見だつたのです。聖子を傷つけずに、如何に復讐を遂げるか......

 ストオリイや世界観が渡り鳥シリーズとかなり似通つてきました。氷室浩次のキャラクテールも滝伸次とかなり被つてゐます。違ふのは、当然ながらギャンブルで決着を付けるところ。渡り鳥や流れ者でもダイスを振つたりカードを繰る場面はありますが、ここではそれがメインとなつてゐます。従つて同じダイスを振る場面でも、様様なパタンを披露してゐます。かなり練習したか、中中様になつてをります。

 他作品と比しても、今回のアキラは哀愁を感じさせる演技。恨み重なる芦田伸介と、その娘である松原智恵子の間で葛藤するマイトガイ。王道のストオリイと相俟つて愉しめる一篇です。
 ワルは芦田に加へ、金子信雄が盤石振りを見せます。人格者の小高雄二、人情刑事の井上昭文、可憐な松原智恵子、父と夫の板挟みの高田敏江など、それぞれがイメエヂ通りの配役で、安心して観られる娯楽作と申せませう。

2014/12/14

2014/12/14

50点

選択しない 


賭博師のアキラ

 流れ者として訪れた地方を舞台にしてそこの土地のボスに虐げられる庶民を助けるという構成は「渡り鳥シリーズ」と同じ。ただ彼の本職が賭博師であるという設定からアキラのギャンブラーシリーズとも呼ばれているらしい。彼のツボ振りの妙技が見どころだし、見ていると自分もツボを振ってみたくなってしまう。あのツボの形と材質感がたまらない。骰子が放り込まれて立てる音までが魅力的。
 アメリカ映画ならさしずめポーカー勝負で緊迫感が醸し出されるところをさいの目で争う。駆け引きというよりもそのツボ振りのテクニックが見せ所なのだ。それを旭が格好よく決めてみせる。ストーリー自体は言わずもがなで、ラストはシェーンのように何故か馬にまたがり子供の引き止める声を背中に聞きながら去っていく。無国籍風な造りも「渡り鳥シリーズ」と同じ。

2014/10/29

2014/10/30

45点

テレビ/有料放送/チャンネルNECO 


舞台は諏訪湖

湖だから船はいない。函館、横浜、神戸、長崎辺りが旭には似合う。旭の映画にしては話が複雑で、しかも事情があるにせよ、悪の片棒を担ぐ。旭映画のパターンを崩して欲しくないですね。

2014/10/19

2014/10/20

60点

テレビ/無料放送/その他 


まるで寄せ鍋

イカサマ賭博に関わったばかりに兄と恋人を殺された流れ者の主人公が事件の首謀者を追うためギターの流しになって放浪する日活股旅アクション。好意をもったバレリーナの娘(松原智恵子)の父親こそが、探し求めた殺人犯なのだが主人公は娘の気持ちを慮って復讐を諦め最後は身柄を警察に引き渡す。いまさら辻褄合わせのストーリーに不平を言うほど野暮じゃないが、目が点になった場面をひとつあげておく。
小林と松原が教会近くの道で松原の後見人である地元ヤクザの親分との関わりについて話していると、急に場面が湖畔に変わり二人の衣装が正装となる。セリフはきちんと一場面前からの流れを踏まえていて自然なのだが、それ以外全部不自然という内容であった。不自然といえば列車でやってきた主人公が最後は馬で街を去っていく場面も大いに該当する。やはりかの名作西部劇「シェーン」へのオマージュなのか。小林の歌の歌詞にも東京シェーンとあった気がする。

2002/11/18

2013/11/09

64点

映画館/東京都 


シリアスな復讐もの

ギャンブラーシリーズ第3作。このシリーズが「黒い賭博師」「黒い賭博師 悪魔の左手」といったアナーキーなコメディに発展していくとは、本作ではまったく予知できない、シリアスな復讐ものである。