がんばれ!ベアーズ

がんばれべあーず|The Bad News Bears|The Bad News Bears

がんばれ!ベアーズ

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レビューの数

48

平均評点

73.5(350人)

観たひと

519

観たいひと

26

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1976
公開年月日 1976/12/4
上映時間 102分
製作会社 スタンリー・R・ジャッフェ・プロ作品
配給 パラマウント映画=CIC
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

アメリカ西海岸の町にある少年野球リーグを題材に、お荷物的存在のチーム『ベアーズ』が、奮戦しながら勝ち抜いていく姿を描く。製作はスタンリー・R・ジャッフェ、監督は「候補者ビル・マッケイ」のマイケル・リッチー、脚本はビル・ランカスター、撮影はジョン・A・アロンゾ、全編に流れる音楽はビゼー作曲の『カルメン』で、編曲はジェリー・フィールディング、編集はリチャード・A・ハリス、美術はポリー・プラットが各々担当。出演はウォルター・マッソー、テイタム・オニール、ヴィック・モロー、ジョイス・ヴァン・パッテン、ベン・ピアザ、ジャッキー・アール・ヘイリー、アルフレッド・W・ラター、ブランドン・クルツ、クリス・バーンズなど。日本語版監修は高瀬鎮夫。ムービーラブカラー、パナビジョン。1976年作品。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

その昔、サンフランシスコ・ジャイアンツの二軍投手の時代、キャンプ試合で、かのテッド・ウィリアムスを三振にとったことが唯一の誇りである、飲ンベエのプール清掃人モリス・バターメーカー(ウォルター・マッソー)は、市会議員のボブ・ホワイトウッド(ベン・ピアザ)に、地元の少年野球リーグ『ノース・ヴァレー・リーグ』の新チームを『ベアーズ』のコーチを依頼された。今は縁を切ったとはいえ、野球と聞けばやはり胸が躍る。その上、コーチ料も貰えるとあって、引き受けたモースだが、ベアーズのメンバーの練習を見て絶望的になった。これは、という素質を持つ選手が1人もいないのである。キャッチャーのエンゲルバーグは、体重90キロの肥満児で、暇さえあればチョコレートを食う。ピッチャーのルディは強度の近眼、タナー(クリス・バーンズ)はプレーするより喧嘩をしている時の方が多く、オギルビー(アルフレッド・W・ラター)は大リーグの事なら何でも暗記している生字引だが、プレーは全くダメ。その他、ハンク・アーロンを神のように崇めている黒人少年アーマッド、ホワイトウッド議員の息子トビー、英語の通じないメキシコ人の兄弟、そして内気な運動神経ゼロのルパスなどが、ベアーズのメンバーである。さて、ベアーズの第1回戦の相手が、ロイ・ターナー(ヴィック・モロー)率いるリーグ最強のヤンキース。ベアーズは一死もとれずに1回の表で26点取られ、たまりかねたモリスはそのまま、放棄試合にした。この惨敗を見て、ホワイトウッドはベアーズを解散しようとしたが、モリスは逆に闘志をかきたてられるのだった。そこで彼は、以前、つきあっていた恋人の12歳になる娘アマンダ(テイタム・オニール)をスカウトした。アマンダは、モリスに投手としての全てを教えられていたのだ。そしてもう1人、タバコを喫い、いつもハーレー・ダビッドソンを乗りまわしている不良少年ケリー・リーク(ジャッキー・アール・ヘイリー)が強打者であることを知り、スカウトした。この2人の加入によって、ベアースは見違えるようなチームになり、以後は連戦連勝、ついにヤンキースと優勝決定戦を争うことになった。今やモリスはベアーズを勝たすためには手段を選ばず、外野に飛んだボールは全てケリーに取るように命じたため、チーム内で内紛が起きようとした。だがヤンキースのターナー・コーチが自分の息子で投手をしているジョイ(ブランドン・クルツ)が命令を聞かなかったために、殴るという事件をきっかけに、モリスは勝負にこだわることを止め、最終回にベンチに残っていたオギルビーやルパスも出場させた。結局この回に4点とられたベアーズ、その裏、3点を返すが負けてしまった。表彰式。優勝したヤンキースはベアーズの健闘を讃えたが、ベアーズのメンバーは「同情なんて、いらないや!」と準優勝トロフィーを放り投げるのだった。(パラマウント映画=CIC配給1時間43分)

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2011年12月下旬号

第二回 午前十時の映画祭:「がんばれ!ベアーズ」「ヤング・ゼネレーション」

1976年12月下旬号

外国映画批評:がんばれ!ベアーズその1

外国映画批評:がんばれ!ベアーズその2

外国映画紹介:がんばれ!ベアーズ

1976年11月上旬号

特別カラー・グラビア:「がんばれ!ベアーズ」

グラビア:「がんばれ!ベアーズ」

特集 「がんばれ!ベアーズ」:1 〈座談会〉 「がんばれ!ベアーズ」は子供の世界を描いた大人のためのメルヘンなのだ・・・ 山藤章二×前田陽一×松井猛×黒井和男

特集 「がんばれ!ベアーズ」:2 マイケル・リッチーと悪評さくさくたる人たち(ザ・バッド・ニューズ・ベアーズ・メン)

特集 「がんばれ!ベアーズ」:分析採録

2023/08/13

2023/08/13

80点

選択しない 


面白くて泣ける

「ベンチを温める為に生まれてきたのか?」
このセリフにハッとさせられた。これだけでも観てよかった。
お話としてはプロ野球を挫折し呑んだくれている駄目男のウォルター・マッソーが落ちこぼればかり集まったベアーズに才能のあるテータム・オニールやジャッキー・アール・ヘイリーをスカウトして強くする強引な展開でチームはバラバラに。そして決勝で野球本来の良さは勝ち負けだけではないと気づく所までいっているのがこの作品のミソで素晴らしい。クライマックスで下手な子たちも起用する。その際に先の台詞があるわけだ。
そして、その子が外野フライを取る場面は何度見ても胸が熱くなる。尚、マッソーはかつての恋人の娘オニールにその面影を見ている擬似恋愛ドラマとも言える。
「カルメン」の使い方も良いね。

2022/09/12

80点

選択しない 


元祖スポ根映画☆

亡くなった父が映画館に連れてってくれた思い出のある映画。
弱小少年野球チームが、成長して勝ち上がる様はベタなんだけど楽しめる。スポ根映画の元祖と言っても過言ではないと思う。
後年、「メジャー・リーグ」「コーチ・カーター」「少林サッカー」等のヒット作が公開されたが、本作の影響はあったはず。映画を面白くするエキスは「成長」であると私は確信してます。
これは映画だけに限らず、日本のコミックにも言える話だと思います。やはりサクセスストーリーは、どんなジャンルでも爽快感があって心地よい。
主要な登場人物は子供たちにしたのか成功してます。色んな子供たちがいた。弱虫でシャイ、これぞ悪童の見本て子もいるし、テイタム・オニール扮する女子ピッチャーもいた。所謂個性派集団というところだろう。

キャストに目を向けると、ウォルター・マッソーのくたびれ感が良い。ビール飲みながらの飲酒運転やダッグアウトでの喫煙など、今では考えられないシーンは時代を感じさせる。このダメ監督もチームが強くなることで成長する。自分の娘をエースにして、不良少年ケリーを四番に据えて、戦力を格段にアップさせた。勝つために、彼らは一人相撲ならず二人相撲をするのだが、これはダメ監督の指示で行われた。これに不平を言うチームメイト達、そして奮起して前向きな気持ちでプレーをするようになる。少年スポーツは、プレーをして楽しむことが一番大事だ。勝つための努力にも尊いものがあるが、そのスポーツを好きになって楽しさを共有することは子供たちの宝になると思う。
だからダメ監督が勝敗度外視で、ベンチの選手を出場させた決勝戦の下りは少年スポーツの監督してあるべき姿のはずである。

特筆すべきはテイタム・オニールであろう。ダメ監督の娘役兼エースとしての役だったが、完璧に名優ウォルター・マッソーを食ってました。物凄くませた子供役だったんけど、父に怒られた後の泣き顔を見ると演技の幅が広いと感じた。
「ペーパー・ムーン」も再見したくなりました。

とにかく、本作は楽しめる作品なので良かったです。この頃の映画は面白かったと改めて思いました。

2021/05/26

2021/05/27

70点

VOD/U-NEXT/レンタル/テレビ 
字幕


野球はやっぱりアメリカン

ちゃんとみたのは今回が初めて。
楽しい。そしてこの頃のテイタムは可愛い。ジャッキーアールヘイリーも懐かしい、そしてめっちゃ小柄。その後2010年版の「エルム街」でフレディを演じるとは。。その他の一部見分けがつかないがチームメイトの子供達が生意気で可愛い。野球はめっちゃ下手だが。
全編ベタな展開なのだが、青空の下の芝生が美しく、やはり野球はアメリカン。夢があって楽しそう。

2020/10/19

2020/11/15

60点

選択しない 


新庄は子供の頃これ見たんだと思う。
みんないまこそグラウンドに集い野球をするタイミングなのでは。

2020/10/21

2020/10/24

65点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
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テータム・オニール出演

下手な少年野球チームがそれなりになる成長物語。

2020/10/23

2020/10/23

70点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


悪どい野球とつぶらなボール

多くの語らない視線が登場する。憎むような目つき、悲しんでいるような目つき、大人の社会が気に入らない目つき、大人の言葉や行動に怯える目つき、そして大人の目つきなど、様々な目玉とつぶらな瞳が現れては消えて飽きない。野球はボールをめぐって執り行われるゲームではあるが、こうした視線が飛び交い、目がボール以上に様々に転がり合うところに感動がある。
1976年の現在を描いた映画であり、アメリカの野球史もほぼ1世紀を経ており、この年には映画にも英雄的な存在として引き合いに出されるハンク・アーロンが記録的な最後の本塁打を放った年でもあった。少年たちの野球は、それでも大人の社会が反映されている。フェアプレーがあり、試合後には勝利チームが敗北したチームを称える。その一方で、敬遠やデッドボール、フォアボールも作戦として導入され、ワンマンプレーもあり、抜きんでた投手の存在が試合を決していく。社会にありがちな場面をゲームというのは反映しており、弱さ、いじめ、人種、引っ込み思案、女性、エラーとカバーなどフィールドに表現される関係は、そのまま社会の諸関係でもある。
しかし、子どもたちの悪態がどこか気持ちがいい。また、コントロールされていない悪戯や仕草など、ついつい手を出したり、怒鳴ったりしてしつけたくもなるが、彼女ら彼ら悪童には、どこか天使的な自由が感じられる。そうした子どもの自由に対し、大人は干渉するのか、介入するのかが問われ、観賞すること、寛容となることも同時に求められている。外野のさらに外側、フィールドの外には多くの大人たちが子どもたちのゲームに手を出さずに、勝ちも負けも、上手も下手も引っくるめて、見守っている。
カリフォルニアと思われる西海岸地域としての守りも感じられる。バイクに乗り、タバコを吸い、ビールを飲み、子どもたちは非行に走っているようにも見える。しかし、それらの悪の用品を持ち込んだのがそもそも大人であって、主人公のバターメーカーであっても肌は荒れてたるみ、タバコと酒が体に染みわたっているどうしようもない反面教師でもある。繰り広げられる野球には、ボールと戯れる牧歌性があり、それはスポーツとはいえないようなゲームにもなっている。ただ競い合うだけがゲームではないことを示している。その意味で、野球も悪であり、その悪を自由に楽しく描いているところに本作の魅力がある。