2013年4月26日、ラピュタ阿佐ヶ谷で鑑賞。(19:10~の回、会社帰り)
隠れた名作である。
『夜の配当』を観て藤由紀子の美貌に見とれて、『黒の超特急』では哀しい役で『夜の配当』とは異なる印象であったが、この『殺られる前に殺れ』はカラー映画だったので「藤由紀子の美し過ぎる美貌」を堪能した。大満足。
映画も「男の睨みつける両目」がワイドスクリーンで映されて始まる。主演の宇津井健はテレビドラマなどでは誠実な父親などの役が多いが、この映画では悪役として他のワル(高松英郎)と抗争を演じる。でも、宇津井健は極悪人には成りきれない感あり。これで良いのかもしれない。
映画の途中で、宇津井健・藤巻潤・藤由紀子などの中心にカメラを据えて、彼らを回転しながら映し出す「流れる映像」が素晴らしかった。
公園での俯瞰ショットも良い。
この物語、抗争やダイヤ強奪などに関わった人間は全員死亡するので、「殺られる前に殺そうとしたら、全員死亡」というタイトルの方が妥当かと…(冗)
しかし、物語は面白いし、カメラワークもナイスであり、藤由紀子のカラー映像での美貌まで見せてくれるこの映画、日本映画たいしたものである。