裸体

らたい|The Body|----

裸体

レビューの数

7

平均評点

65.8(23人)

観たひと

34

観たいひと

4

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 文芸 / ドラマ
製作国 日本
製作年 1962
公開年月日 1962/11/8
上映時間 85分
製作会社 松竹大船
配給 松竹
レイティング
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督成澤昌茂 
脚色成澤昌茂 
原作永井荷風 
製作白井昌夫 
若槻繁 
撮影川又昂 
美術宇野耕司 
音楽武満徹 
岩佐譲治 
録音栗田周十郎 
照明三浦礼 
編集浜村義康 
スチール赤井博且 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演瑳峨三智子 岡村左喜子
菅井一郎 父清助
浦辺粂子 母もよ
飯田蝶子 祖母とく
千秋実 佐々木
坊屋三郎 久保
松尾和子 君子
菅井きん たみ
稲川善一 三野
川津祐介 宗太
吉野憲司 祐三
三井弘次 倉田
長門裕之 高杉
田中春男 津田
進藤英太郎 兵藤
杉浦直樹 中根
土紀洋児 吉岡
山田五十鈴 栄子
浪花千栄子 なか
楠田薫 ジュディ
旭輝子 木の実
宝みつ子 マリー・エンジェル
浜村純 煙草屋の老人
津川雅彦 ハンサム・ボーイ
大杉莞児 露店の親爺
青山宏 白タクの運転手
野々浩介 ユーカリの店員
水木涼子 浮寝の女中
堀真奈美 浮寝の小女
西村晃 税務署調査員A
丹英二 税務署調査員B
土田桂司 フタバの店員
津村映次 三越裏の的屋
近藤良和 三越裏の学生
中村是好 ストリップを見るヒヒ爺

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

永井荷風原作から「お吟さま(1962)」の成澤昌茂が脚色・監督した文芸ドラマ。撮影は「あの橋の畔で」の川又昂。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

岡村左喜子は家業の銭湯の手伝いを嫌って、銀座にある税理事務所に勤めていた。所長の佐々木は、小企業主を相手に脱税の方法を教えあくどく儲けている。ある日、左喜子は佐々木に金が紛失したと疑いをかけられた。これは佐々木の常套手段で、同僚の君子もこの手で彼の毒牙にかけられていた。これがキッカケとなって左喜子は佐々木に囲われる身となった。翌日、左喜子はF市の漁師町にある家に帰った。薄暗い釜場では幼い弟妹立ちが騒ぎ廻り、父親の清助は毎日廻収にくるガメツイ経営者の倉田に泣き言ばかりを並べ、母のもよは忙しく働いていた。左喜子を真剣に愛している漁師の宗太は、結婚を申込んでくるが、彼女はうけつけない。左喜子はじめじめと活気のないこの町が大嫌いなのだ。そんなうちに、佐々木は不正監査と税務署汚職がばれて警察にあげられてしまった。左喜子は、以前退屈まぎれに習っていたバレエの教師津田の紹介で、ある料亭の秘密クラブで働くことになり、そこで代議士の兵藤と知り合った。同じクラブで働くマリー・エンジェルから、左喜子は女の体の価値というものを知らされ、自分の体に物凄い自信をもつようになった。そして、間借り先の小母さんと銭湯に行き自分の美しさをだれにでも誇示した。「男はみんな女の裸が好きなんだよ。あたいみたいに芸術的な身体をしていると、沢山お金は入ってくるしね」とうそぶく左喜子は、自分から進んで男に近づいて行く女になっていた。男の口笛、その方へ自然と流れる左喜子の目。また別な口笛、左喜子は流し目を送る。夜の舗道を靴音高く歩き続ける左喜子の誇り高く愛くるしい顔は、涙のあとをみせて、哀れにもいじらしかった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2020年5月上・下旬合併号

成澤昌茂・映画と芝居のはなし[特別篇]:全監督作探訪 「裸体」

1963年1月上旬新年特別号

日本映画批評:裸体

1962年12月上旬号

日本映画紹介:裸体

1962年10月上旬秋の特別号

新作グラビア:裸体

1962年9月上旬号

特別グラビア:「裸体」の成沢組

1962年8月下旬号

シナリオ:裸体  文芸プロダクションにんじんくらぶ 松竹映画

2023/08/13

2023/08/13

-点

映画館/東京都/国立映画アーカイブ 

『裸体』。半世紀前の船橋は漁師町。浪花千栄子のヌードシーンは貴重。「ふりむかないで」を口ずさむ瑳峨三智子。中山千夏が店番する煙草屋で「明治カルミン」販売中。新宿の天ぷら船橋屋前(三越の裏)を行く瑳峨。長門裕之の台詞「部屋は3号室で仕事は2号」。650円のルージュはキスしても落ちない。

2021/02/17

2021/02/21

50点

映画館/東京都/神保町シアター 


瑳峨三智子の“裸体”

瑳峨三智子あっての企画だったのだろうか。瑳峨は役の中で「身体自慢、おっぱい自慢」というだけあって、乳首は見せていないがエロくてキレイだった。これは、脚色(原作:永井荷風)・監督の成澤昌茂と撮影の川又昂の腕か。嵯峨は、身体を武器に、川津祐介、千秋実、長門裕之、進藤英太郎と男を次々と乗り換える行き当たりばったりの娘。浪花千栄子が、瑳峨と一緒に銭湯に行くシーンで、ヌードを披露しているので驚いた。公開時浪花は55歳!

2021/02/19

2021/02/20

70点

映画館/東京都/神保町シアター 


風呂屋の娘、夜の街へ―

 あまりに自由奔放過ぎる嵯峨三智子の振る舞いに若干イラッとしながらも、終盤では変わり果てた彼女の悲哀がなかなか上手く演出出来ているかな、と思った。嵯峨が風呂屋の娘であるという設定が物語を楽しむひとつのポイントとなっている。
 嵯峨の演技力には称賛の声あって然りなんだろうが、それ以上に千秋実、浪花千栄子、進藤英太郎、そしてお母さんの山田五十鈴等々…脇を固めるベテランたちが作品の世界観に独特の深みや味を加えている。おっぱいについて熱く語る進藤の演技力がとりわけ見事である。
 長門裕之との出会い、銭湯で会話する中年の女たち、ふと浮かんだ家族への想い―その後のストーリーの展開を期待させるような要素はあるものの、全体的に至って淡々とした作風。ただただ夜の街の灯が幻想的な美を湛えている。

2021/02/14

2021/02/14

77点

映画館/東京都/神保町シアター 


目力がすごい

嵯峨三智子の演技とは思えない⁈素な感じでどんどん話が進んで行きます。
千秋実、進藤英太郎、長門裕之、山田五十鈴、浪花千枝子ら共演陣にも引けをとらないです。
原作は未読ですが男相手を超えて、女相手でも負けん気を出すところからは(浪花との入浴シーン、ストリップ小屋)エロスを超えた得体の知れない欲になって行きます。

2017/12/03

2017/12/04

-点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 

『裸体』。見どころは瑳峨三智子と浪花千栄子の入浴シーン。ちょっと見えちゃいます。瑳峨はかなりグラマー。瑳峨の肉体を絶賛するおじ様達(進藤英太郎、千秋実)の台詞が笑っちゃう。実家の家族がなかなかのメンバー(菅井一郎、浦辺粂子、飯田蝶子)。昔の船橋の様子がわかる。中村是好、うまい。

2016/11/26

2016/11/28

-点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 

『裸体』。瑳峨三智子ってかなりのグラマー。芸術的おっぱいらしい。瑳峨に手玉に取られている風の千秋実、進藤英太郎のスケベ親父っぷりが面白い。浪花千栄子の入浴シーンあり、ちょっとだけ乳首が見える。嵯峨の実家では内職で吹き戻しを作っている。祖母役は飯田蝶子だが画面の端に写る程度の扱い。