10人の子持ちのやもめ男
(ヘンリー・フォンダ)
8人の子持ちの未亡人
(ルシル・ボール)
そんな2人が恋をした
アメリカのとある一家の実話をもとに映画化したホーム・コメディ。子だくさんでシッチャカメッチャカで温かくて幸せな、とても面白い作品です
ヘンリー・フォンダ演じるやもめ男は、米海軍の空母エンタープライズの乗組員フランク。海のロマンを愛する仕事一筋の堅物だが、妻に先立たれ10人の子供を育てるために地上勤務を決心する。子供のための自己犠牲という言葉に酔いしれて家に帰ってみれば、思っていたより子供たちのテンションは低く(笑)仕事一筋だった父親に冷たい態度。
一方ルシル・ボール演じる看護師のヘレンも、夫に先立たれ、8人の子供を抱えたシングルマザー。そんな2人がバッタリ出会って恋に落ち、お互いの境遇を明かさないままデートすることに!子供の数を言ったら嫌われちゃうと心配して、なかなか言い出せない2人だったが…!
ヘンリー・フォンダがエプロンをして子供の世話をしているだけで可笑しくて笑ってしまいます。また、ルシル・ボールはテレビ「ルーシー・ショー」でおなじみの女優さんで(私は見たことないのですが)すごい美人と言うわけではないけれど、チャーミングで面白くて包容力のある魅力的な女性。もう若くはない子だくさんの2人の、しっかりお互いを見つめ合った男女の恋がとてもステキです
オープニングはヘンリー・フォンダの乗船していたエンタープライズがサンフランシスコの港に帰還するシーンから始まりますが、空撮を駆使したダイナミックな撮影で、ゴールデンゲート・ブリッジを車で渡ってやってくるルシル・ボールの一家も併せてとらえ、2組の家族が接近し出会うまでの過程をテンポよく説明します。
撮影を手掛けたチャールズ・F・ホイーラーは『砦の29人』(1966)で映画デビューし、『ゲバラ!』『トラ・トラ・トラ!』などのリチャード・フライシャー作品を始め多くの作品の撮影を手掛けました。後年はテレビ作品が多かったようです。『砦の29人』のオープニングの空撮もダイナミックだったなぁ!と思い出しました。
ハートウォーミングないい作品です。
子供の絵を使ったタイトルバックや音楽もとても素敵です
ぜひご覧ください