雪国の町・湯沢にシーズンオフに湯治に訪れたプロ野球の辺見選手と妹の女子大生の久美子。
湯沢高校野球部のエースの信夫は辺見に面会し、実家の造り酒屋を見学させるなどして辺見兄妹と親しくなる。
信夫には兄一郎がいるが、かつてスキーの名選手だったが、けがをしてから、内に籠った暮らしむきをしていた。
山崎努が兄・一郎を演じていますが、鬱屈した役柄が多い中、本作もその範ちゅうの人物のようでいて、人の好い行いをしているシーンが過半を占めているという、変わった描き方をしています。
一方の、主人公の信夫は新人が演じていて、若々しくフレッシュな印象で好感が持てますが、後半での恋愛感情が絡んでの兄との確執、そして自分をかばった兄の死を知って号泣するシーンはさすがに荷が重かったようです。
狭い地域社会に、東京からやってきた世間知らずの女子大生にかき廻される様子を描いているが、時代が昭和37年という事もあって今の感覚では他愛なく、騒ぎだてする様なものではないが、みんなそれだけ純粋だった事が伺われます。