北帰行より 渡り鳥北へ帰る

きたきこうよりわたりどりきたへかえる|----|----

北帰行より 渡り鳥北へ帰る

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レビューの数

7

平均評点

59.6(36人)

観たひと

51

観たいひと

3

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1962
公開年月日 1962/1/3
上映時間 79分
製作会社 日活
配給 日活
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督斎藤武市 
脚色山崎巌 
原作山野良夫 
企画児井英生 
撮影高村倉太郎 
美術坂口武玄 
音楽小杉太一郎 
録音宮永晋 
照明大西美津男 
編集近藤光雄 
スチル斎藤誠一 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演小林旭 滝伸次
郷えい治 ハジキの政(立野取締官)
浅丘ルリ子 岡野由美
小園蓉子 秋野幸江
白木マリ あけみ
佐々木孝丸 岡野治五郎
青山恭二 岡野浩一
河上信夫 柳刑事
田代みどり みどり
島津雅彦 秋野良太
弘松三郎 山岸
二本柳寛 漢栄昌
近藤宏 ハジキの政
深江章喜 シゲ
青木富夫 テツ
雪丘恵介 経理課長

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

山野良夫の原作を「紅の銃帯」の山崎巌が脚色。「母ぁちゃん海が知ってるよ」の斎藤武市が監督した渡り鳥もの。撮影もコンビの高村倉太郎。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

ギターと親友浩一の遺骨を抱えた渡り鳥の伸次が、函館に着いた。浩一の故郷がこの港町なのだ。二人は東京のナイトクラブの楽団員だが、麻薬中毒の浩一は何者かに殺されたのである。浩一の実家である岡野造船所を訪ねた伸次に、父の治五郎が剣もホロロだったのは、造船所の経営が思わしくないからだ。妹の由美だけは伸次に好意をもち、兄は幸江という女と結婚していると告げた。伸次はキャバレ・ロキシーに出かけて幸江を指名したが、ボスの黒川はその伸次をただの流れ者でないと見破った。事実、伸次が探しているのは浩一を殺した男だ。右手にサポータをはめた政としか判っていない。翌日、函館に着いたとき自動車事故でケガをした良太坊やを病院に見舞った伸次は、その母が幸江と知って驚いた。そのころ、黒川のもとに漢栄昌の使いと称するハジキの政が流れ着いた。黒川は五百万円の抵当に岡野造船所を乗ッとり、倉庫に改造して大儲けしようと企んでいた。漁業会社に勤める由美は銀行からの帰途、会社の金八十万円を黒川一味に強奪された。会社では由美と治五郎が仕組んだ狂言で、造船所の資金に流用したものと思い込んだ。これを知った伸次はロキシーに乗り込み、犯人のシゲから八十万円を取り返してやった。ある日、幸江が紫班病で入院、手術代を稼ぐため、伸次は夜の酒場でギターを流すうち、幸江は死んだ。その後、伸次はハジキの政と山頂で対決した。「待て、おれはハジキの政じゃない」と政が叫んだとたん、シゲの銃口が火を吐き、二人は谷底に転落した。漢栄昌の秘書が本物の政だと知った黒川の仕業であった。ロキシーで取り引きを済ませた漢栄昌と黒川を、伸次が襲うが、黒川の子分山岸は伸次の背後から拳銃を向けた。本物のハジキの政の指が引き金にかかった瞬間、その拳銃はすッ飛んだ。いつきたのか、--ニセの政--実は麻楽取締官立野が立っていた。数日後、函館港を出た連絡船の甲板から、伸次は町の灯を見やっていた。由美への慕情を胸に秘めて--。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1962年1月下旬正月特別号

日本映画紹介:渡り鳥北へ帰る

2018/10/03

2018/10/03

65点

レンタル/北海道 


半世紀前の函館

 何時もと違って荒野を馬で走るような場面はなく、函館の町が舞台になっていた。今では観光客で賑わう場所も半世紀前にはひっそりとしていたことが分かる。今はもうない青函連絡船十和田丸が出ていたのも懐かしい。小沢栄太郎が悪役ではなく善良な医者を演じているのも珍しい。

2010/07/02

2018/06/30

65点

選択しない 


西部劇を封印した渡り鳥

ヒット曲「北帰行」をフィーチャーした歌謡映画であります。「ギターを持った渡り鳥」は挿入歌に降格(?)。
今回のアキラは元音楽家。「北帰行」は親友の青山恭二と共に作つた歌らしい。しかし青山は薬物中毒が原因で命を落とします。どうも「組織」に消された模様であります。彼の遺骨を、故郷函館へ届けに行きますが、父の佐々木孝丸は受け取りを拒否します……

その函館で、アキラは青山を殺した犯人捜しをします。サポーターをはめたハジキの政といふ奴らしい。そいつは今回のライヴァル役となる郷鍈治でした。しかし此奴の正体は実は……といふ感じ。

従来の荒唐無稽さが薄れた分、抒情的な作品となりました。後に裕次郎が量産する「ムードアクション」の萌芽と申せませうか。どちらが良いかは、個人の好みとなりさうです。

2014/02/17

2014/02/19

50点

選択しない 


謎の男 郷鍈治

 冒頭のタイトルソングは「北帰行」に変わる。シリーズのテーマソングともいえる「ギターを持った渡り鳥」の方はラストで聞かれる。シリーズはじまりの地、北海道は函館に再び渡ってきた渡り鳥の滝(小林旭)。今回も街の黒幕から嫌がらせを受けている人たちを助けてやるという図式は変わらない。この図式に変化を付けられればシリーズとしてももう少し続けられたと思うのだが。ただ今回は滝の親友(青山恭二)が麻薬絡みで殺されたことがきっかけで麻薬に恨みをもつ滝という設定が新しい。
 敵の背後に麻薬シンジケートが登場してくるあたりは少しスケールアップしている。さらに謎の男、「ハジキの政」の存在もアクセントとして効いている。この自称ハジキの政(実は偽物)を演じた郷鍈治という人をこれまで自分は知らなかったのだが、このシリーズの常連宍戸錠の弟であったとは。しかも奥さんがあのちあきなおみだったとは。ただ兄ほどの華がなかったからなのかそれほどメジャーな役者にはなれないまま早世してしまったようだ。
 ボスの黒川(内田良平)が元は自分の女だった幸江(小薗蓉子)を使って造船所を乗っ取ろうとする企みがちょっとまだるっこしいが、あとは麻薬取引の現場を押さえるラストにいたるまでシンプルな活劇を堪能できる。もちろん今回はいつも以上にルリ子と旭のツーショットを見ることもでき、ラストの別れの慕情も効果的に高まることができた。

2013/11/19

2013/11/19

30点

テレビ/無料放送 


内田良平、小沢栄太郎も出演

ネタバレ

 渡り鳥シリーズの第8作で、旭が歌う「北帰行」(1961年)を元にストーリーを考えたらしい。
 シリーズ1作目『ギターを持った渡り鳥』(1959年)の舞台だった函館で再度撮影。
 ストーリー的にも、とても日本とは思えない場所や人たちによる作品へとエスカレートしていったシリーズにおいて、原点の現実に近い設定に戻った。
 でも、結局は荒唐無稽な渡り鳥の方が良かったかな?という結果になってしまった。
 真面目路線ではなかなか面白くならないのかも。
 シリーズ常連の宍戸錠が演じるライバルの役を、実弟の郷えい(金へんに英)治が演じているけど、エースの錠の不在の影響が大きいかな?
 もう一人の常連の白木マリは、キャバレーのダンサー役が多かったが、本作ではママに昇格(?)。
 アキラはスタントマンを使わなかったことで有名だけど、本作でも4メートルぐらいの高さから飛び降りて両足で着地したあとも立ったままというアクションを見せている。
 テーマ曲が、いつもの「ギターを持った渡り鳥」ではなく「北帰行」で、函館にも飛行機で行く(北日本航空協賛)という変わった始まり方をするが、ラストは青函連絡船で去って行く、いつものような終わり方だった。

2013/11/18

2013/11/19

48点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


いつもながら景色が美しい

ロケ地の選択に感服。内容はいつも通りの陳腐な物語。錠の替りに弟が出演。出来は落ちる。

2012/06/09

2012/06/09

80点

テレビ 


シリーズ最終作 歌に感激

「北帰行」など旭の歌が4曲楽しめます。
酒場で「さすらい」を弾き語るシーンは感涙もの。
口笛を吹きながら悪の巣窟に現れるシーンは爆笑。
宍戸錠が出ていないので少し減点。