南太平洋波高し

みなみたいへいようなみたかし|The Kamikaze-Suicide Soldiers|----

南太平洋波高し

レビューの数

5

平均評点

63.3(21人)

観たひと

27

観たいひと

1

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 戦争
製作国 日本
製作年 1962
公開年月日 1962/1/9
上映時間 94分
製作会社 東映東京
配給 東映
レイティング
カラー シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督渡辺邦男 
脚本棚田吾郎 
渡辺邦男 
企画根津昇 
吉野誠一 
撮影渡辺孝 
美術進藤誠吾 
音楽山田栄一 
録音加瀬寿士 
照明神谷与一 
編集祖田富美夫 
スチール遠藤努 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演梅宮辰夫 三好平吉
水木襄 陶山克巳
千葉真一 結城
鶴田浩二 大国
高倉健 近藤
水上竜子 洋子
三田佳子 寿美栄
田崎潤 渥美
石黒達也 吉川
中村昭二 沢村
南廣 小出
波島進 森田
水原一郎 山下
石森武雄 永井
曽根晴美 長谷川
滝川潤 宮本
岡本四郎 船木
小嶋一郎 馬場
大村文武 植芝
小野透 橋本
久保一 
小川守 菊沢
亀石征一郎 松崎
今井俊二 成島
丹波哲郎 中尾
前島稔 寺坂良雄
住田知仁 高木健一
久保奈穂子 高木トミ子
永田靖 高木健吉
沢村貞子 高木お圭
山本とも子 高木綾子
風見章子 陶山の母
牧野内とみ子 女中
北山達也 鈴木
轟謙二 斎藤
斎藤紫香 九鬼
北峰有二 小笠原
菅沼正 香住

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「緋ざくら小天狗」の棚田五郎と「悪魔の手毬唄(1961)」の渡辺邦男が共同でシナリオを書き、監督した戦争もの。撮影もコンビの渡辺孝。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

九州三楯の海軍航空基地には特攻隊が編成されていた。折しも司令官渥美大佐をはじめ、結城少尉等が飛びたったばかりの特攻隊の戦果を待っていた。そこへヨタヨタ帰還してきた一機。予備士官あがりの三好少尉だ。発動機不調!の声に耳もかさず、「敵前逃亡だ」と罵る上官、同僚達。そんな中にあって三好は平気な顔だ。三好は今までこんなことが二回あったのだ。皆の気持もわかるが、帰ったばっかりに、卑怯者呼ばわりをされるのを嫌って、エンジン不調のまま海に突っこんだ友達のように犬死は決してしない主義なのだ。彼は同僚とか教官からは、お前の体の中にはヤクザの血が流れているといわれていた。することなすことがヤクザっぽいのである。気性が軍隊に反発するのだ。一方、三好と、同期の陶山は、マリアナ沖で九死に一生を得、故郷に帰って来ていた。回天乗組員の陶山は、恋人洋子にも会わずに発つつもりであったが、九州で会った三好の諭しで洋子とも会い楽しい一時を持つことができた。三楯の基地を、或る日敵機が襲って来た。その時、子供をかばって三好は怪我をした。そんな三好に芸者の寿美栄は好意を持った。喧嘩相手の結城も見舞にやって来た。翌日、再び敵機が襲って来た。大国少佐、三好、結城の三人が飛びたった。十六対三の空中戦。十機を撃墜して敵機を追い払った三人は地上でしっかと手を握りあった。大国も教え子の二人が腕をあげているのに満足そうだった。その晩陶山が三好に別れを言いに来た。回天と共に潜水艦に乗るのだ。翌日、三好たちにも特攻出撃命令が発令された。大国少佐以下二十五機。沖縄沖に飛びたった。沖縄沖では、すでに回天攻撃が始まっていた。そこへ上空から、大国の率いる特攻隊が現われた。三好は傷ついた結城をかばって奮戦。結城におそいかかる敵機を次々と撃ち落した。結城は、三好ににっこり手を振りながら敵艦に突っこんでいった。大国少佐と三好少尉は、突撃する特攻機に襲いかかる敵機を射落しながら、奮戦した。然し、二人の機も傷を負った。大国は三好と最後の挨拶を交わすと、まず大国機が敵艦に体当りしていった。三好もそれを横目でみながら敵艦に自分の機を向けた--。数え切れぬほどの若人の命をのんだ海は、今、戦闘の終結と共に次第に静まりかえっていった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1962年2月下旬号

日本映画批評:南太平洋波高し

1961年12月上旬号

新作グラビア:南太平洋波高し

日本映画紹介:南太平洋波高し

1961年10月下旬号

特別口絵:「南太平洋波高し」の渡辺組

2018/11/19

2021/01/05

58点

テレビ/有料放送/日本映画専門チャンネル 


話は定型

特攻にまつわる群像劇。
其々の思考や生き様を描いている。
特撮もそれなりに頑張っていて観ていられるが、俳優陣が揃っているので演技を愉しむ作品。

2019/07/30

2019/07/30

71点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/PC 


No.2386

デジタル技術もCGもない時代、実に見事な戦闘シーンである。もとい、デジタル技術もCGもないからこその、この見事な戦闘シーンなのである。あと、子役の使い方が実に上手いネ。

2018/12/22

2018/12/22

65点

テレビ/有料放送/日本映画専門チャンネル 


死の無駄づかい

特攻のむなしさを描き、一見反戦映画風に見えるが、その実特攻の格好良さを描いているように見える。永遠の0に内容は似ているが、描き方、掘り下げ方が違う。どちらかと言えば青春映画。
梅宮辰夫、千葉真一、鶴田浩二、三田佳子などの若い時代の姿が楽しめる。

2018/12/08

2018/12/08

1点

テレビ/有料放送/東映チャンネル 


大本営発表映画。製作者に殺人経験者

特攻機が全機体当たり成功。そんなバカな。
製作者の中に、軍隊経験者=殺人経験者

2015/08/29

2015/09/18

70点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


実に丁寧に描かれた戦争映画

ラピュタ阿佐ヶ谷の東映東撮特集で初めて観た「南太平洋波高し」は、渡辺天皇にしては細部の手抜きを一切感じない、むしろ全場面・全カットに力の入り具合が感じられる、渾身の戦争映画でした。
特攻隊として出撃しながら、途中でエンジンの不調を感じたら、平気で基地に戻ることを繰り返し、敵突撃の前に海に墜落した戦友のことを“犬死にだ”と断言する学徒出陣の梅宮と、“それは犬死にではなく、名誉の戦死だ”と抗弁する海軍士官学校出の千葉ちゃん。……戦場における死の在り方について、学徒出陣兵と海軍士官学校出の対立が、観る者にリアルに迫る一方、そんな二人の対立を止揚する立場として二人を見詰める上官鶴田。様々な考え方、哲学を抱えながらも、敵に立ち向かうという一点では結束する海軍の兵士たちが、丁寧に描き分けられ、説得力を持ちました。
映画には、梅宮、千葉ちゃん、鶴田のほかにも、人間魚雷回天の乗組員として死に直面しつつ、なかなか突撃の機会が得られないという、梅宮の学徒出陣仲間・水木襄の悩みも描かれる上、水木ら回天乗組員たちに立派な突撃機会を与えてやりたいと努力する艦長・高倉健らの存在が、映画を厚みのあるものにしています。また、水木の恋人で水木の出撃前に結ばれて妻となる水上竜子や、梅宮の出撃を見送る芸者・三田佳子ら、銃後の描写も的確で、早撮りの渡辺天皇としては例外的と思えるほど、細部まで丁寧に描き込まれた戦争映画でした。