猫と鰹節 ある詐話師の物語

ねことかつおぶしあるさわしのものがたり|----|----

猫と鰹節 ある詐話師の物語

レビューの数

7

平均評点

65.7(12人)

観たひと

27

観たいひと

2

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル コメディ
製作国 日本
製作年 1961
公開年月日 1961/1/22
上映時間 106分
製作会社 東宝
配給 東宝
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 疑似ステレオ

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督堀川弘通 
脚色沢村勉 
東善六 
原作佐川桓彦 
製作藤本真澄 
菅英久 
撮影完倉泰一 
美術河東安英 
音楽黛敏郎 
録音藤好昌生 
整音下永尚 
照明金子光男 
編集岩下廣一 
製作担当者鈴木政雄 
助監督広沢栄 
スチル山崎淳 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演森繁久彌 白神善六
三木のり平 赤バッチ
千葉信男 玉子どうふ
伴淳三郎 鶴やん
ミッキー・カーチス ポチ
森川信 爆弾の留
草笛光子 章子
団令子 こずえ
乙羽信子 砂子
中島そのみ 加奈美
賀原夏子 市枝
春江ふかみ 志乃
市原悦子 愛子
西村晃 熊田
丘寵児 石川
松本染升 白井
トニー谷 ××化粧品社長
柳谷寛 刑事A
藤岡琢也 刑事B
由利徹 詐話師A
南利明 詐話師B
小西ルミ リラ女給A
園田あゆみ リラ女給B
清水由記 アルサロ女A
芝木優子 アルサロ女B
瓜生登代子 アルサロ女C
小池朝雄 チンピラ
宮田芳子 秋葉の女中

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

佐川桓彦の『東京駅』を原作に「白い南風」の沢村勉と新人の東善六が脚本を書き、「別れて生きるときも」の堀川弘通が監督した“詐話師”をめぐる喜劇。撮影は「ガンパー課長」の完倉泰一。パースペクタ立体音響。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

白神善六の職業は詐話師である。鰹節を狙う猫、つまり大詐欺師である。仲間は、オッチョコチョイで女に弱い赤バッチ。仏頂面の玉子どうふ。爆弾の留。トランプの名人で運転手のポチの四人である。商売道具はマッチ棒、トランプ、碁石、それに“ドサ”という表と裏だけが本物の札束でカモはまとまった金を持っていてその上さらに金をほしがっている人である。例えば、章子という美人マダムは四百万円ヘソクリ、さらに売りにでている九百五十万円のバーがほしいという。我々の行動が始まった。インチキバッチで虎の子の四百万円は一瞬にして善六たちのものとなった。だが後が悪い、悪銭身につかずである。赤バッチは貸衣装屋の市枝という女がいながら、鼻の下を伸ばし水着サロンの女給加奈美と最高級ホテルにしけこみすっかりオケラになってしまい、玉子どうふは、昔騙しとった熊田に追われ、通天閣から飛び降りて死んでしまった。玉子どうふの一人娘こずえはヌードモデルで、母の残した借金に泣いていた。そんなところへ章子が善六の隠家にのりこんできた。いろいろと話合った結果、章子の提案でオール関西の詐話師をかつぐことになった。詐話師合同葬「佐和紙業KK社長告別式」は盛大に行われた。追善会はカモで一杯になった。善六たちは八面六臂の大活躍である。市枝、加奈美たちまで加わってドサ作りに大童。ところが善六と赤バッチの浮気に怒った京子と砂子が警察に密告した。仲間は一網打尽。善六はアンマに化け章子に手を引かれながら脱出した。そして善六はこずえに金を届けに行った。だが、そのこずえは玉子どうふの娘とは真赤な嘘ッ八でポチとグルであった。善六はがっかりである。そこへ、章子が善六とはもう離れられないと飛びこんで来た。女の怖さをしったばかりの善六は泣き笑いで章子を迎えた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1962年1月上旬新年特別号

日本映画批評:猫と鰹節

1961年11月下旬号

新作グラビア:猫と鰹節

1961年11月上旬号

日本映画紹介:猫と鰹節

1961年10月下旬号

秋の日本映画大作展望:猫と鰹節(堀川弘通)

2023/06/09

2023/06/09

-点

映画館/東京都/神保町シアター 

『ある詐話師の物語 猫と鰹節』。冒頭に森繁久彌の演説あり。スタッフ&キャストはエンドクレジットで。大阪の詐話師。複数人で芝居を打ってカモから金銭を頂戴する。赤パッチ、ポチなどヘンテコなあだ名。玉子どうふ(千葉信男)の好物はおのろけ豆。串刺し式関東煮、蒟蒻と何?。

2023/06/08

2023/06/08

85点

映画館/東京都/神保町シアター 


森繁と草笛光子も名コンビ

森繁が演説するファースト・シーンで「あ、観ているな」と気づいたが、曲者俳優たち(森繁、三木のり平、千葉信男、森川信、ミッキー・カーチス)による“さわ師”集団(詐欺師のこと)が、西村晃、草笛光子を騙し、そのしっぺ返しを受ける話は、脇役まで役者が豪華で、観ていてとにかく楽しい。神保町シアターの「生誕110年 森繁久彌~国民的名優“モリシゲ”の泣き笑い人生譚」で、森繁と草笛光子のコンビ作を「沙羅の門」('64)に続いて観たが、淡島千景とのコンビに匹敵する名コンビだと認識。本作の草笛も、美人で色っぽくて、キラキラと輝いていた。伴淳三郎は、さわ師から足を洗った先輩詐欺師で、ゲスト的に出演。

2018/12/01

2019/05/17

20点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


それこそ観る者を欺く詐欺みたいな代物

この日は、新宿で新作「ア・ゴースト・ストーリー」を観るつもりだったのに既に満席売り切れで、仕方なく10年くらい前に観たものの印象が良くなかった「猫と鰹節」を再見しましたが、劇中で示される詐欺の手口(カードの数をより多く出した者が勝ち、同じ数だと親の総取り)が全く面白くなく、今回も途中で寝落ちしました。そもそも、ここで描かれるのは、単なる詐欺師ではなく“詐話師” と謳われているのに、映画を観た限りではありきたりな詐欺師と寸分も違わないのであり、それこそ観る者を欺く詐欺みたいな代物だと呆れるほかなく、堀川弘通ともあろう者が、こんなしょーもない題材の脚本を律儀に撮っていることに情けない思いを抱かされました。

2018/11/25

2019/02/07

62点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


作品の面白さにのめり込めず・・・

 冒頭、いかにもお偉い御大臣様のような格好で演説をする森繁久弥。喜劇映画らしい、なかなか好感の持てる出だしだ。んで、詐話師・森繁の過去の経験が基になったお話ですよ、という解説がなされて物語は始まる。
 いったいどういう話なのか、わくわくしながら観ていたのだが・・・残念ながら、期待していたほどの出来ではなかったかな・・・。黒澤明・成瀬巳喜男両監督のもとで修業した経験がある堀川弘通監督らしく、着実に、テンポ良くまとめてはいるんだが、私はあまり笑えなかった。作品の面白さにのめり込めなかった自分自身に反省。すいません(悲)。
 ただ、森繁の持ち味はちゃんと活かせていたとは思いますよ。間違いなく。草笛光子も良かった。団令子は・・・不細工だった(失礼)。

2018/11/25

2018/11/28

70点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


東宝の昭和喜劇映画

ラピュタ阿佐ヶ谷の「昭和の銀幕に輝くヒロイン“第90弾”草笛光子」特集(全9本)で、「悪魔の接吻」('59)に続いて観たが、2012年10月の新新文芸座の「堀川弘通監督追悼特集」で一度観ていた。森繁、三木のり平、伴淳が顔を揃える昭和の喜劇。“ある詐話師の物語”と副題が付いているが、要は詐欺師の話。千葉信男、森川信も詐欺師グループのメンバー。草笛は、森繁に騙されて虎の子の200万を失うが、同時に惚れてしまうバーのマダム役。ラストシーンで草笛が艶やかな洋装で現れるなど、シャレたコメディ映画になっている。

2003/05/20

2013/12/20

55点

映画館/東京都 


弾けないのは

これだけのキャストそ揃えていながら、笑いが弾けないのは、堀川がコメディ向きではないからだ。