東海一の若親分

とうかいいちのわかおやぶん|----|----

東海一の若親分

レビューの数

4

平均評点

69.2(19人)

観たひと

31

観たいひと

4

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1961
公開年月日 1961/6/21
上映時間 93分
製作会社 東映京都
配給 東映
レイティング
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演中村錦之助 清水の次郎長
水島道太郎 大政
ジェリー藤尾 森の石松
安井昌二 追分三五郎
田中春男 法印大五郎
加賀邦男 樋屋の鬼吉
長島隆一 大野の鶴吉
坂東吉弥 増川の仙右衛門
中村錦司 三保の豚松
大前均 お相撲常
渥美清 関東綱五郎
丘さとみ お蝶
丘さとみ おゆき
仲宗根美樹 みき
千原しのぶ おしの
北沢典子 おとみ
菊村光恵 お照
片岡半蔵 和田島の太左衛門
月形龍之介 三右衛門
東野英治郎 森の五郎
徳大寺伸 大熊
平幹二朗 竹居の安五郎
小沢栄太郎 島田太市
尾形伸之介 赤鬼銀次
中村時之介 赤鬼金平
伊東亮英 萩村玄蕃
山波啓太郎 神沢小五郎
和崎隆太郎 大岩
遠山金次郎 長次
香川良介 大和田の友蔵

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「若き日の次郎長 東海の顔役」のコンビ、マキノ雅弘と小野竜之助の脚本を、「月形半平太(1961)」のマキノ雅弘が監督した、若き日の次郎長シリーズの第二編。「宮本武蔵(1961)」の坪井誠が撮影した。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

次郎長が新居を構えることになった。恋人のお蝶と結婚することになったのだ。だが、いいことばかりは続かない。叔父の和田島の太左衛門に、吉原の貸元赤鬼銀次、その兄で三島の貸元の赤鬼金平が難題をふっかけてきた。和田島の縄張りに、女郎屋を開かせようというのだ。次郎長は銀次のところへ仲裁しにいくが、侮辱され、ひとあばれする。殺し屋稼業の剣客政五郎の助けで銀次に鉄弾をぶちこんだ次郎長は金平らに追われることになった。次郎長はお蝶と祝言をすませ、清水港を後にした。島田の宿についた次郎長を政五郎が持っていた。一家に加わって大政と呼ばれるようになった。大野の鶴吉から悲報がもたらされた。太左衛門が、ドモ安の身内神沢の小五郎に刺されたというのだ。次郎長は島田の貸元太市を訪れた。太市は太左衛門の弟だが、ドモ安の人身売買ルートを通じて女郎屋を経営する男だ。太市は頼りにならなかった。次郎長に、やくざ志願の森の石松、みきがまとわりついた。次郎長一行は、石松の父の森の五郎の家に寄った。五郎は甲州信州の不作に乗じて女衒上りのドモ安が娘たちを女郎屋に斡旋していると語った。そのドモ安は秋葉権現の祭礼に出向いているという。次郎長は子分を率いて秋葉山へ向った。秋葉山坂下宿には、ドモ安ほか島田の太市、赤鬼金平ら多数の親分衆が陣どっていた。ドモ安の所には、太左衛門を殺した小五郎もいた。ドモ安は生き証拠の小五郎を殺そうとした。だが、次郎長は瀕死の小五郎から事件の背景をたしかめることができた。大がかりな娘の人身売買が行われている最中、次郎長一家は殴りこんだ。小五郎の死体の前に、さすがのドモ安も降参した。次郎長はドモ安らを斬らなかった。ドモ安の妾おしのこそ、大政のかつての妻であったのだ。娘たちの証文を全部取りあげた次郎長らは、東海道にその度量を認めさせることになった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1961年7月下旬号

日本映画紹介:東海一の若親分

2017/09/04

2022/05/06

75点

選択しない 


続々とメムバアが揃ふ次郎長一家

 マキノ雅弘監督による「若き日の次郎長」三部作の真ん中、「東海一の若親分」。相変らず錦ちやんが弾けてゐます。脚本はマキノ監督自身と小野竜之助であります。

 次郎長(中村錦之助)は遂にお蝶(丘さとみ)と夫婦になり、一家の追分の三五郎(安井昌二)、法印大五郎(田中春男)、桶屋の鬼吉(加賀邦男)らも祝福します。そんな幸せ絶頂と思はれた時に、叔父の和田島の太左衛門(片岡半蔵)のところに、貸元赤鬼金平(中村時之介)・銀次(尾形伸之介)兄弟が縄張の要求をして来たのです。次郎長が収めに行きますが、駆け出し扱ひされて怒り心頭、又もや大暴れ。この騒ぎで知り合つたのが、山本政五郎こと大政(水島道太郎)で、一家に加はる事に。まだ小政はゐないやうですが、既に大政と呼ばれてゐます。

 金平銀次のバックにゐる大物が、島田にも触手を伸ばしてゐた、甲州のドモ安こと竹居安五郎(平幹二朗)。人身売買で娘たちを集め、女郎屋に斡旋する闇商売で儲けてゐます。このドモ安の女・おしの(千原しのぶ)がかつて大政の妻だといふのです......

 これも小気味好いテムポで描く、錦ちやん次郎長の痛快版です。今回の大ワルは、竹居安五郎、通称「ドモ安」。演じるのは、前回次郎長一家の増川の仙右衛門を演じた平幹二朗であります。あれあれ。このドモ安は大勢の娘を人身売買する悪い奴なんですが、平の演技が戯画化されて、吃るのもわざとらしく演じて、どこか憎めない感じを醸し出してゐます。

 田中春男・加賀邦男らは続投ですが、追分の三五郎は東千代之介から安井昌二へ交代。そして大政に水島道太郎、森の石松にジェリー藤尾、関東の綱五郎に渥美清(いいね!)と新メムバアが加入します。藤尾は歌も披露。
 女優陣は、丘さとみが二役に挑むほか、千原しのぶがファムファタール的な役柄で登場。常に厳しい表情なのが辛いのです。一転して陽気な北沢典子は大政と結ばれさうです。デビュ間もない歌手の仲宗根美樹さんが、石松のジェリー藤尾とコンビで登場、まことにチャアミングで、演技も意外とイケます。
 特段にマキノらしさが発揮された訳ではありませんが、安心して愉しめる痛快娯楽作品だと存じます。安定の一作と申せませう。

2020/09/06

2020/09/06

-点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 

『東海一の若親分』。ミュージカル仕立て。清水の次郎長役に中村錦之助。ども安役には平幹二朗。一家が新しい家に引っ越してくるところから始まる。秋葉神社の火祭りの様子は壮観。万能薬「万能丹」の啖呵売をしているのは関東綱五郎(渥美清)。完全に寅さん。家出娘のみき(仲宗根美樹)、かわいい。

2016/03/18

2016/03/18

65点

テレビ/有料放送/東映チャンネル 


ワッショイ

ピストル片手の新感覚の清水次郎長。
マキノ雅弘が次郎長を描く時の定番ワッショイで始まり、ワッショイで締まる。
登場するキャラクターがおなじみだし、少しずつおなじみの子分が増えていく過程も面白い。大政(水島道太郎)、石松(ジェリー藤尾)、関東の綱五郎(渥美清)などが参加。悪役親分衆に竹居の安五郎(通称ども安=平幹二朗)、島田太市(小沢栄太郎)。その他東野英次郎、月形龍之介など東映らしい層の厚い脇役をそろえ楽しい映画に仕上がっている。とくに平幹二朗のども安には笑った。平らしくない役柄ではあるが、この当時では仕方が無いだろう。
女優陣も丘さとみの二役と、千原しのぶのども安の女房(実は大政の元女房)、中曽根美樹のやくざ志願の女とバラエティーに富んでいる。
マキノがどれくらい次郎長映画を作ったか一度調べてみたい。

1999/11/14

2013/06/11

70点

映画館/大阪府/テアトル梅田 


マキノ雅弘

1999年11月14日に鑑賞。大阪・テアトル梅田2にて。 ニュープリント上映。

中村錦之助いいですね。丘さとみ はもう一歩。