主題歌を大空眞弓が歌う。
出だし、何人かの女を大空眞弓が演じるが、あまり意味なし。
シャーリー・マクレーンみたいなオムニバスかと思ってたら、全然違った。
ストリッパーになるというから期待したのだが、舞台のシーンもなくヤレヤレ。
こだまのロケが楽しい。
東京、横浜、名古屋、大阪の古めかしいプラットホーム。
客席車内、食堂車、スクリーンプロセスでなく実写なのが嬉しい。
大阪では、道頓堀、心斎橋、通天閣、大阪城と登場。
変に撮影所にこもってないのがいい。
産業スパイっぽい場面などベタなコメディで辟易するところもあるが、後半、男と女、二人だけになると、幾分ラブコメっぽくなる。
「或る夜の出来事」のジェリコの壁ならぬ38度線が登場し、笑った。
上出来のラストも考えてみたら、「或る夜の出来事」からの戴きかもしれない。
トラックの運ちゃん、丹波哲郎、38才にして貫録。
大空眞弓さんは当時20才で美しい。
ウイキペディアを読んだら、5才で爆心地から離れていたとはいえ広島で被曝。
みな多くを語らなかったが、私が少年時代の時の、周りの大人、親とか先生とか祖父母、大変だったんだなぁ。
60年代に戦争映画が多かったのは、やっぱり「語りたかった」んだよ。
この映画は、1961年3月8日の公開だが、同年8月31日、新東宝は倒産。
新東宝設立は1947年3月。
製作作品には、「銀座カンカン娘」「野良犬」「細雪(1950)」「宗方姉妹」「西鶴一代女」などの有名作がある。
倒産後は、「新東宝映画」「大蔵映画」などのピンク映画への流れがある。
本作は「ピンクの超特急」と読む。
大空さんがシュミーズになるシーンはあるが、エロ度はゼロと言っていい。
思い出話になるが・・・。
1961年の新東宝の倒産前後、大量の新東宝の作品がテレビで放映されたらしい。
私は、当時7才か8才であったが、その中のエロ映画をテレビで見ている。
日中からそんな映画を見ていて、ガキ心になんかまずいなと思った記憶がある。
親もウロチョロしていたハズだ。
今日の「桃色の超特急」より遥かにエロかった。(題名不明)
裸に近い(あくまで近いだけの)格好の女たちが、催眠術にかけられたかヤクにやられたかで、もうろうとして踊りをするといもの。(たぶん。)
題名が分かる方、教えて下さい。
脱線ついでに・・・。
あの頃のテレビは、けっこうエロかった。
11PMとか、夜のワイドショーは各局でお色気を競ってて、簡単なストリップ、ヌードダンスのコーナーがあったもの。
NHKの「夢で逢いましょう」だって、金井克子さんたちのモダンダンス(黒タイツ)のコーナーが必ずあったワ。