0課の女 赤い手錠

ぜろかのおんなあかいわっぱ|----|----

0課の女 赤い手錠

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レビューの数

21

平均評点

70.8(93人)

観たひと

131

観たいひと

8

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル エロス
製作国 日本
製作年 1974
公開年月日 1974/5/21
上映時間 88分
製作会社 東映東京
配給 東映
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督野田幸男 
脚本神波史男 
松田寛夫 
原作篠原とおる 
企画吉峰甲子夫 
撮影中島芳男 
美術桑名忠之 
音楽菊池俊輔 
録音小松忠之 
照明大野忠三郎 
編集祖田富美夫 
助監督澤井信一郎 
スチール加藤光男 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演杉本美樹 
郷えい治 仲原義秀
小原秀明 仲原義明
菅原直行 野呂次男
荒木一郎 関三郎
遠藤征慈 稲葉徹
室田日出男 日下正志
三原葉子 矢野加律子
岸ひろみ 南雲杏子
森祐介 高坂正雄
戸浦六宏 
河合絃司 加藤
土山登士幸 石原
藤山浩二 三島
団巌 山中
久地明 井上
佐藤晟也 金子
横山繁 今西
関山耕司 所轄署主任
相馬剛三 所轄署長
谷本小夜子 留置場の女
小甲登枝恵 留置場の女
竹本清女 留置場の女
山田甲一 警官
木村修 警官
柿沢エミ エミイ
丹波哲郎 南雲善悟

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

目的のためには、殺しもやり、自分の体を武器にしてまで犯罪者を追いつめる女刑事の活躍を描く。原作は篠原とおるの劇画「0課の女」。脚本は「女囚さそり 701号怨み節」の神波史男と松田寛夫、監督は「不良番長 骨までしゃぶれ」の野田幸男、撮影は「セックスドキュメント 金髪コールガール」の中島芳男がそれぞれ担当。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

0課とは、警視庁におかれた秘密の捜査課で、法にとらわれず、特殊任務をおびて犯人を追う。長い黒髪で、冷たい感じを与える美貌の女刑事・零は、上役たちの企みで、迷宮入りにされかけた友人エミイ殺しの犯人を捜し出して殺したために留置場に入れられた。そこには、かつて零が捕えた女囚たちがおり、零は激しくリンチを加えられた。そのころ、刑務所から出所したばかりの仲原を首領格とする“ヨコスカの玉ころがし”と称する、稲葉、野呂、関、そして仲原の弟・義明たちは、海岸でアベックを襲い、男を殺し、娘を強姦した。ところが、その娘が、次期総理大臣候補・南雲善悟の娘・杏子と知った仲原は、南雲に身代金三千万円を要求した。南雲は、杏子を政・財界の有力者の息子と結婚させようとしていたため、谷、日下両警部に「生きたまま娘を連れ戻し、事件の全てを極秘にすること」を命令した。そこで、日下は、犯人のグループに送り込む刑事として零に白羽の矢をたて、杏子を無事に救い出すことを条件に釈放した。三千万円の受け取りの時に危機に陥った仲原を救うことによって、零は仲原たちが隠れているスナック“純”に潜り込んだ。そして、“純”のママ・加津子が零の顔を知っていたため、秘かに加律子を殺した。一方、三千万円が全部ニセ札だったために仲原は、今度は一億円を要求した。だが、その金を受け取りに行った野呂は、日下に射殺され、仲原たちの居場所も警察に知られてしまった。“純”をかこまれた仲原は、裏切ろうとした義明を殺し、御殿場まで逃げのび、外国人の別荘に隠れた。しかし、零にそそのかされた稲葉が逃げだすが、日下に捕えられた。拷問にかけられ、零と手を組むよう要求された稲葉は、別荘に戻るが、仲原に見破られ、射たれる。しかし、稲葉は零が警察の犬であることを喋って死んだために、仲原と関は、零と杏子を楯に銃撃戦を始めた。ところが、杏子が正気でないと知った南雲は、日下に零と杏子を殺すように命令した。車で必死に逃げる仲原たち。運転していた関が撃たれて死んだ。逃げきれぬと知った仲原は零を犯そうとしたが、その瞬間、零は仲原の首に手錠を巻きつけ力いっぱい引き絞った。仲原も死んだ。だが、警官隊の発砲は止まなかった。日下の裏切りに気づいた零は、反撃して日下の車を銃撃し、日下は火だるまになって死んだ。それから数日後、正気に返った杏子を、零は警視庁の前で車から降ろした。杏子を取り囲む新聞記者。やがて南雲は失脚するだろう、長髪を顔になびかせた零の顔は爽やかだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1974年7月上旬号

映画批評:0課の女 赤い手錠

1974年6月下旬号

日本映画紹介:0課の女 赤い手錠

2026/02/17

75点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


野田幸男ナイト4本目。

とにかく物語が酷い。ムショ帰りのチンピラが襲い強姦した相手が政治家の娘だったが為に身代金を要求。政治家はスキャンダルを怖れ、極秘に事件を解決するよう警察に頼み、0課の女刑事こと杉本美樹が活躍する、というものだが、とにかくお粗末。人質の娘以外を全員、消すのを仕事とする杉本美樹の身体を張ったのか謎だらけの仕事っぷりにしても、強姦から身代金の受け渡しまで行き当たりばったりの無計画なチンピラたちにもイライラしっぱなし。映画を観ている最中、ずっと唖然というか呆れというか、とにかく不快だった。

と、物語は最低なのだが、登場人物たちの造形は見事。冒頭、杉本美樹は外交官を殺して刑務所に入れられるが、それは友人の女性を痛めつけて殺した男を裁く為。誘拐事件についても、自身の女を安売りしつつも、被害者の娘にはどこか気遣いがあるような。とんでもない展開の中、杉本美樹は何もしないで見つめているだけで、それが物語を最低にしているのだが、その何もせずに見つめる視線は、まるで男たちを、あるいは映画そのものを軽蔑しているかのような鋭さがあり、そこから湧き上がる女の怒りを雄弁に語っているようだった。なので劇中はフラストレーションが溜まるばかりだったが、映画の結末で男たちへの復讐を遂げた瞬間のカタルシスは凄まじかった。すべてはこの為だったのか、と。

またチンピラたちのリーダー格も、おそらく戦後、駐日米兵たちを相手にしたパンパンたちの子どもたちであり、そもそも強姦したのも「基地反対」と書かれたヘルメットを被る左派の男へのあてつけがあったかもしれないし、映画の後半で米兵のいる施設へいくことからも、どこかチンピラたちを生み出した背景が垣間見れるよう。このあたり本当に東映らしい。野田幸男は満映を知る世代ではないにしろ、世代を問わず東映らしさはしっかりと持っているのだな、としみじみ。

物語がお粗末で描写は抜群ときて、演出はどうだったか。見事だった。杉本美樹の赤い衣装はもちろんだが、初めてチンピラたちと接触する地下鉄の階段のショットのカッコよさや、クライマックスの吹きつける強風と舞うビラだったりは、ペキンパーの西部劇やシーゲルのカーアクションを連想させるし、助けた娘と共に太陽のハレーションの中を走るショットの美しさは、まさしく映画。映画的な魅力ある画が多かったように思う。

さて、不思議なもので劇場にいるときは不快な気持ちだったが、観終わってみれば名作を観た後のような満足感が残る。もう一度、観るのは勘弁だが、思い返せばいくらでも新たな見方を発見できそうな気がする。酷い映画だと思う。だが豊かな映画でもあるのは間違いないとも思う。

2025/04/07

2025/04/07

80点

購入/ブルーレイ 


面白過ぎる活劇

ネタバレ

面白い東映活劇アクション映画の傑作。「サツが殺しを」すると驚愕する犯罪者たち。天下国家の為に娘を殺せと命じる総理候補。非情な世界で勝ち抜く0課の女・零。杉本美樹が美しく狂う。かえすがえすもシリーズ化されなかったのが残念。野田幸男監督の最高傑作か?。助監督は澤井信一郎。

2025/02/08

2025/02/10

65点

テレビ/有料放送/東映チャンネル 


冷酷な男達

女を殺した外交官を射殺したことにより豚箱に入れられた刑事の零(杉本美樹)。その処遇に困っていた上層部は、次の総理大臣候補の南雲善悟(丹波哲郎)の娘杏子(岸ひろみ)が誘拐されたことから零に娘を連れ戻し、犯人たちを葬れと指示を出す。
零は犯人たちの所に潜り込み、レイプされても痛めつけられても最後まで命令を守り通す。そして娘を捨てた南雲善悟に復讐する。
どちらかと言えばとんでもない映画だが、元ネタは篠原とおるの劇画「0課の女」だからやむを得ないか。この手の映画にしては筋立てがしっかりしているのはそのせいかも。
杉本美樹はお色気はあるがぶっきらぼうな役柄。裸については記憶に残っていない。東映のポルノ女優だからもっと過激なシーンがあったかもしれないが、記憶にない。あまりうまい役者とも思えない。
丹波哲郎は政治生命を優先し、娘の命は犠牲にしても良いという冷酷な男。誘拐犯たちもあまり上等な部類ではない。誘拐犯には郷えい治とか荒木一郎などの個性派を当てている。室田日出男が零の上司だが、これも出世のために必死で任務を遂行する冷酷な男

2024/09/28

2024/10/03

80点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


コンプラがなんぼのもんじゃい

こんなに面白かったっけ?今となってはコンプラに引っかかるシーンばかり!女性が観たら怒りそうだけど、ぼんくらおやじとしては面白いんだなぁ。やり過ぎな反権力も素晴らしい。国家は悪の組織なのだ。クライマックスもマカロニ全開!シビれまっせ!

2024/09/28

2024/09/28

69点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


女番長が刑事になるとは

 女番長(すけばん)が刑事になるとはねぇ。個人的には「太陽にほえろ!」に出てくるような刑事みたいな活躍を期待していたのだが、そうはいかなかった。自らの政治生命を優先する丹波哲郎、自らの出世にこだわる室田日出男の二人のエゴイズムによって出さなくても良かった犠牲を出してしまう救いようのないストーリー。エロとバイオレンスの中に権力への批判も込める。終盤の室田の変わりようが凄い。主犯格の郷瑛治のドラマは少し大袈裟かな。お涙頂戴っぽいとことしてもあんな気違いに共感すらできないし。杉本美樹のクール・ビューティな役どころが何よりも際立っていた。

2023/11/19

2023/11/20

80点

VOD/U-NEXT 


杉本美樹に魅せられる

バイオレンス・アクション映画の傑作。警察が殺しを行う着想が素晴らしい。杉本美樹の美しさに魅了される映画。ラストの木枯らしが吹きすさぶアクション・シーンは黒澤の「用心棒」へのオマージュか?。仲代達矢=荒木一郎