女番長 感化院脱走

おんなばんちょうかんかいんだっそう|Desperate Escape|Desperate Escape

女番長 感化院脱走

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レビューの数

6

平均評点

67.2(27人)

観たひと

44

観たいひと

1

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル アクション / エロス
製作国 日本
製作年 1973
公開年月日 1973/5/24
上映時間 90分
製作会社 東映京都
配給 東映
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督中島貞夫 
脚本鴨井達比古 
中島貞夫 
企画天尾完次 
撮影古谷伸 
美術井川徳道 
音楽荒木一郎 
録音荒川輝彦 
照明金子凱美 
編集市田勇 
助監督牧口雄二 
スチール諸角義雄 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演杉本美樹 青木るり子
叶優子 松本三奈
伊佐山ひろ子 牧杏子
須藤リカ 広田マキ
大森不二香 広田ユキ
太田美鈴 春美
早乙女りえ 勝子
城恵美 千恵
愛田純 敏子
浅野由紀子 伸子
金子信雄 素野
室田日出男 黒田
今井健二 小池
丘路千 山本
北原康子 羽島孝子
唐沢民賢 教官
汐路章 刑事
川谷拓三 刑事
林彰太郎 役人
波多野博 役人
岩尾正隆 県警指揮官
名和宏 遠山実
一の瀬レナ ジュン
中村錦司 中年男
菅井きん 杏子の母
衣麻遼子 松代
渡瀬恒彦 菊村洋一

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

“女番長”シリーズ第五作目。大人の作った体制に体ごとぶつかり、激しく暴れまくる不良少女たちの生態を描く。脚本は「恐怖女子高校 暴行リンチ教室」の鴨井達比古、監督は脚本も執筆している「ポルノの女王 にっぽんSEX旅行」の中島貞夫、撮影は「三池監獄 兇悪犯」の古谷伸がそれぞれ担当。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

京都にある特別教護施設を脱走して捕まった青木るり子は、傷害事件を起して補導される松本三奈とともに、再び学院に戻された。教官の小池が、一人の脱走は連帯責任として、全員に懲罰を課したために、清美、勝子たちが、マキ、ユキたちるり子一派に、露骨なイヤガラセをするのだった。ただ一人、三奈だけが、財界の大物、遠山実をパトロンにしているため、学院長・秦野が特別に目をかけているので、彼女らの対決を静観していた。そんなある日、法務省の役人が視察に来た時、生徒たちが暴力をおこした。怒った秦野は、生徒全員に厳罰を下した。その夜、るり子、杏子、三奈、マキ、ユキの五人が脱走した。五人はそれぞれバラバラに散った。るり子はドライブインで、強盗犯人で逃走中の菊村と知り合い、トラックを盗み共に逃走することにした。二人はやがて、北陸の海辺にやって来た。以前、るり子が脱走する度に集めて埋めておいたダイナマイトがあるのだ。これで船を乗っ取って日本脱出を計るつもりだった。ところが、一度バラバラになった杏子たちも、この海辺に偶然集まって来た。彼女たちも、るり子の計画に乗って準備を進めたが、杏子を尾けていた小池が、警察に知らせたために、たちまち警官隊にとり囲まれてしまった。猟銃、火焔ビルの抵抗も虚しく、全員逮捕されしまった。だが、洋一だけは、トラックごと阻止線のドラムカンに激突した……。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1973年6月下旬号

日本映画紹介:女番長 感化院脱走

2023/08/11

2023/08/11

60点

テレビ/有料放送/東映チャンネル 


看守と受刑者の関係

刑務所における看守が感化院の先生で、感化院に収容されている不良少女達が受刑者に当たる。感化院を脱走した少女(どう見ても少女には見えないが)が捕まるところから始まり、感化院での扱いや、感化院経営者(公立ではなく私立なので)の不正、院生いじめなど刑務所ではよくある話を述べている。
白眉は彼女たちがなりふり構わず脱走するところで、そこからまた因縁の糸で結ばれるように全員が集まり、現金強奪犯の菊村洋一(渡瀬恒彦)と一緒に警官隊と派手に闘うところ。
渡瀬は脇役程度の扱いで、杉本美樹、伊佐山ひろ子、叶優子と行ったところに焦点が当たっている。
東映映画で、しかも女性の出演者が多い割にはキワモノではなく、意外とまじめに作ってある。ま、脱走した院生を懲罰室にいれるのに上半身裸にする必要があるのかどうかだが。

2011/08/31

2016/12/21

75点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 


単純な直線性

シネマヴェーラの中島貞夫特集にて「女番長 感化院脱走」。則文や関本のスケバンシリーズは4~5本観ていたものの、この中島版は観たことがありませんでしたが、則文らの作りは従来のやくざ映画の変形なのに対し、中島版は全共闘シンパふうコミューン映画。前半は院長や教官の圧政に対して囚人たちが反乱を起こすという、監獄もののパターンを踏みつつ、後半は杉本美樹扮する主人公が、農協襲撃犯の渡瀬恒彦と意気投合して肉体関係も結びつつ、脱走仲間と合流して警察権力と対峙する新サヨク的なお話に。中島貞夫の演出はカットを丁寧に割り、キャメラを能動的に動かす訳でもなく、見た目は大人しいまでの作りですし、次第に激しさをエスカレートさせてゆく渡瀬恒彦らの行動は短絡的でもありますが、この単純な直線性が映画にパワーをもたらしてもいて、中島らしさを感じます。杉本美樹や渡瀬恒彦らのコミューンは、70年代初頭の新サヨク運動と同様に、権力の前で自滅を強いられ、警察官殺しを実践した渡瀬には相応の報復が待っていますが、権力によって再び檻の中に捕らえられようとする杉本が“何度でも脱走を果たす”と宣言する言葉は、決して強がりではないマニフェストたり得ていました。ちなみに、893愚連隊で荒木一郎と広瀬義宣が店に入り、荒木が金を出してタコ焼を注文すると、出来上がりを広瀬が持ち去る。すると荒木が店主に“ワイのタコ焼まだか?”と聞く。店主“今、連れの人が持って行った”と応えると荒木“連れちゃうわ、あんな奴知らん、もうええわ、金返せ”と金強奪。これと同じ手を感化院脱走でも使っていた中島演出。

2015/09/10

2015/09/10

50点

テレビ/有料放送/東映チャンネル 


機動隊め、火炎ビン喰らえ。

こら機動隊、ガス銃の水平打ち警職法違反だ。

2015/05/24

2015/05/24

76点

レンタル/DVD 


女たちの脱走劇

あらすじは以下の通り。
京都にある特別教護施設を脱走して捕まった青木るり子は、傷害事件を起して補導される松本三奈とともに、再び学院に戻された。教官の小池が、一人の脱走は連帯責任として、全員に懲罰を課したために、清美、勝子たちが、マキ、ユキたちるり子一派に、露骨なイヤガラセをするのだった。ただ一人、三奈だけが、財界の大物、遠山実をパトロンにしているため、学院長・秦野が特別に目をかけているので、彼女らの対決を静観していた。そんなある日、法務省の役人が視察に来た時、生徒たちが暴力をおこした。怒った秦野は、生徒全員に厳罰を下した。その夜、るり子、杏子、三奈、マキ、ユキの五人が脱走した。五人はそれぞれバラバラに散った。るり子はドライブインで、強盗犯人で逃走中の菊村と知り合い、トラックを盗み共に逃走することにした。二人はやがて、北陸の海辺にやって来た。以前、るり子が脱走する度に集めて埋めておいたダイナマイトがあるのだ。これで船を乗っ取って日本脱出を計るつもりだった。ところが、一度バラバラになった杏子たちも、この海辺に偶然集まって来た。彼女たちも、るり子の計画に乗って準備を進めたが、杏子を尾けていた小池が、警察に知らせたために、たちまち警官隊にとり囲まれてしまった。猟銃、火焔ビルの抵抗も虚しく、全員逮捕されしまった。だが、洋一だけは、トラックごと阻止線のドラムカンに激突した……。

監督が中島貞夫という事もあり、渡瀬恒彦や金子信雄や室田日出男や川谷拓三といった常連組が集結。
金子信雄と室田日出男は相変わらずの役回り。
感化院での教官たちとのやり取りや脱走劇はさながら『暴動島根刑務所』のようでもあり、立てこもって警官に火炎瓶を投げつける様子は全共闘の闘争のようでもある。
それにしても杉本美樹はこの手の役がよく似合うな。
MUROのミックスCDに使われるぐらいだからサントラも良い。

2013/11/13

2013/11/14

50点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 


杉本美樹ラスト女番長

感化院を脱走した青木るり子は捕えられ懲罰室入り。仲間5人と再び脱出、銀行強盗犯と合流し季節外れの海の家に隠れるが警官隊の手が迫る。
杉本美樹はその後裸は嫌だとゴネ、女番長シリーズを降板させられるが、本音は芸能界の居心地の悪さにあったというのが真相らしい。その後、一度は復帰するが‘78年に結婚し引退する。

2011/08/31

2012/02/14

72点

映画館 


シネマヴェーラの中島貞夫特集にて「女番長 感化院脱走」。則文や関本のスケバンシリーズは4~5本観ていたものの、この中島版は観たことがありませんでしたが、則文らの作りは従来のやくざ映画の変形なのに対し、中島版は全共闘シンパふうコミューン映画。
前半は院長や教官の圧政に対して囚人たちが反乱を起こすという、監獄もののパターンを踏みつつ、後半は杉本美樹扮する主人公が、農協襲撃犯の渡瀬恒彦と意気投合して肉体関係も結びつつ、脱走仲間と合流して警察権力と対峙する新サヨク的なお話に。
中島貞夫の演出はカットを丁寧に割り、キャメラを能動的に動かす訳でもなく、見た目は大人しいまでの作りですし、次第に激しさをエスカレートさせてゆく渡瀬恒彦らの行動は短絡的でもありますが、この単純な直線性が映画にパワーをもたらしてもいて、中島らしさを感じます。
杉本美樹や渡瀬恒彦らのコミューンは、70年代初頭の新サヨク運動と同様に、権力の前で自滅を強いられ、警察官殺しを実践した渡瀬には相応の報復が待っていますが、権力によって再び檻の中に捕らえられようとする杉本が“何度でも脱走を果たす”と宣言する言葉は、決して強がりではないマニフェストたり得ていました。