昭和極道史

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昭和極道史

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レビューの数

2

平均評点

56.6(7人)

観たひと

18

観たいひと

1

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1972
公開年月日 1972/10/12
上映時間 87分
製作会社 東映東京
配給 東映
レイティング
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督佐伯清 
脚本松本功 
山本英明 
原案村上和彦 
企画俊藤浩滋 
吉峰甲子夫 
寺西国光 
撮影飯村雅彦 
美術中村修一郎 
音楽伊部晴美 
録音内田陽造 
照明梅谷茂 
編集田中修 
助監督橋本新一 
スチール加藤光男 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演梅宮辰夫 沢木隆次
渡瀬恒彦 神谷政男
待田京介 中原敬三
加賀まりこ 坂口美佐
見明凡太朗 成島栄之助
北川恵一 五郎
伊藤高 ジュン
太古八郎 サブ
城恵美 マユミ
渡辺文雄 大関重作
沼田曜一 三保
金子信雄 岩佐東一郎
高宮敬二 西岡
中田博久 三宅
亀山達也 
久保一 鈴木
八名信夫 村山
潮健児 安川
久地明 今井
河合絃司 川田清三郎
小林稔侍 小滝勇
沢彰謙 取持人の親分
植田灯孝 吉井林太郎
三浦忍 バーテン
久野四郎 片眼の男
小林千枝 大関の妻
山下勝也 岩佐組々員
丹波哲郎 五代義久

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

目的を達成するためには渡世の筋を無視してしまう現代やくざの中にあって、一人義理のためにじっと堪える義侠心の強い筋金入りの男の魅力を描く。脚本は「不良番長 一網打尽」の松本功と山本英明、監督は「昭和残侠伝 吼えろ唐獅子」の佐伯清、撮影は「新網走番外地 嵐呼ぶダンプ伝義」の飯村雅彦がそれぞれ担当。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

古くから東京・錦糸町に一家を構えていた吉井組は、新興暴力団の大関組々長・大関重作のために取潰され解散した。親分は闇討ちにあい、あとに残ったのは幹部の沢木と舎弟の神谷の二人だけだった。二人は大関を襲うが、傷を負った神谷は途中で倒れ、沢木も大関を負傷させたものの、警察に捕えられてしまった。五年後、出所する沢木を出迎えたのは刑務所仲間の関西昭栄会若衆頭・中原であった。沢木はやくざの足を洗うつもりだったが、中原の好意を無にできず、昭栄会々長・成一島栄之助の世話を受けることになった。関東進出の野望に燃えている成島は、沢木に東京行きを命じる。沢木は安川を連れ、五年振りに東京に戻って来た。錦糸町界隈は、今では城東睦という連合会を組織する大関と縁を結んだ岩佐組々長・岩佐東一郎が仕切っていた。ある日、沢木は大関の賭場で、女胴師・坂口美佐と知り合う。美佐は夜桜の美佐と異名を取る凄腕の女胴師だが、かつて、亀戸に一家を張っていた榊組の代貸の娘で親兄弟とも大関組との抗争の際殺され、沢木同様秘かに大関を狙っていたのである。沢木は町の愚連隊・五郎たちを手なづけ、関西昭栄会の看板を掲げた。そんな時沢木は神谷と再会した。ところが神谷は五年前、負傷した時に岩佐に助けられ、それ以来岩佐に対して義理ができてしまった。いつかは対決しなければならない。こんな二人を心配していたのは、元吉井組の代貸で、今は建設会社を経営する五代義久であった。沢木の働きによって昭栄会の東京進出の地盤が固ったところで、中原が上京した。焦り出した大関は、岩佐の命と引き替えに、昭栄会との結縁に成功した。考えもしなかった昭栄会と大関との手打ちを知った沢木と神谷は、その卑劣さに憎悪を覚える。一方、成島にとって、沢木たちは邪魔な存在となり、沫殺すべく執拗に追い、二人を隠まった五代を殺してしまった。渡世から足を洗った五代まで巻添えにされ、沢木と神谷の怒りが爆発した。鮮かな刺青を覗かせて怒りのドスを振う沢木、拳銃を乱射する神谷、そして父の仇と大関に迫る美佐が次々と血しぶきを上げていくのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1972年11月下旬号

日本映画紹介:昭和極道史

2018/12/09

2019/05/17

40点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 


東映任侠の曲り角

シネマヴェーラ渋谷の東映任侠特集で「花札渡世」を観るついでに観た「昭和極道史」は初めて観る映画でしたが、クライマックスの殴り込みに向かう梅宮は洋服なのに対し、弟分の渡瀬は着流しというところに、実録路線直前の時代(1972年10月公開)における、この映画が置かれた中途半端な立ち位置が象徴されていたと思いました。
「昭和極道史」は、大層なタイトルを付けた漫画が原作のようで、親分を殺された仇を討とうと敵方親分を斬り付けた梅宮が、刑務所から出所後、刑務所内で兄弟分になった待田京介の組に客分として厄介になるうち、待田とその親分・見明凡太朗の東京進出に利用されるという話で、よくある設定の寄せ集めです。こうした寄せ集めのような話を、台詞で逐一分かりやすく辿るあたりに佐伯清の律儀さが表れていると思う一方、東京に乗り込んだ大阪ヤクザ久保一と迎え撃つ東京ヤクザ中田博久が初対面でいきなり斬り付け合うなど、強引な作劇に唖然とする面も散見し、東映任侠の曲り角を感じさせました。
友人の映画ライター氏の呟き。
“『昭和極道史』はタイトルといい、監督・佐伯清、脚本・松本功+山本英明のスタッフィングといい、『昭和残俠伝』シリーズにあやかった節もみられますね。しかし、量産の果てに、このひとたちもむかしの歌の歌いかたを忘れてしまった……。”

1972/10/12

2012/03/10

44点

映画館 


加賀の胴師に魅了

梅宮は任侠映画が似合わない。現代やくざか、ヒモがだと持ち味を生かせる。加賀まりこの女胴師が魅力的。