レズビアンの妹が姉を慕いつつ、他の男と結婚することになると憎悪を燃え上がらせる。
ポルノ映画の中ではストーリー展開は結構面白く、今のAVに比べたら見せ場のセックスシーンなんかは物足りないものの、まあいいんじゃないかと思わせる。
話の前半はどこが夜汽車なんだと思うが、後半に姉を追う妹が夜汽車に乗る。
姉妹が心中した後、家政婦が寝たきりの姉妹の父親の世話をしている。が、屋敷内は荒れ果てている。実は姉妹は血のつながっていない。妹は実の父親が会いにきてショックを受けるが、これはお手伝いが仕掛けたニセモノの父親だったのだが、この家政婦がなぜそのようにしたのか。家政婦は姉妹にぞんざいに扱われ、父親にレイプもされているので復讐のためだろう。
低予算なのだが、金持ちという設定で意外とセット、小道具がそれなりにある。日活の撮影所に残っているものを使ったのだろう。家政婦がエプロンを着てスープを皿に入れる絵に描いたような金持ちの描写も苦笑させられる。
田中登監督の耽美な映像も興味を惹かれる。だが最後に妹が姉を刃物で切る場面の赤や青の単色カラーでストップモーションをかけるところはあまり効果的ではない。
田中真理は日本人離れの顔つきで魅力的ではあるがセリフ棒読みは頂けない。姉の続圭子もそうだ。
そこがちょっと・・・ではあるが、低予算映画だし、セックスシーンも多いし、通常の女優が使えないのは仕方ない。