またしても東宝チャンピオン祭りの一本で、テレビのブローアップ版である。
変身物がテレビに氾濫していた頃の作品で、その内でも円谷プロの印籠が効いた作品だ。しかし、東宝チャンピオン祭りの一本としては、極めて印象が薄い。怪獣の造形も、このころからより低年齢層をターゲットにしたような姿となり、成田亨・高山良策コムビのそれで目の肥えていた私には陳腐な物と見えた。
ともかく、怪獣物が粗製乱造期にあり、その中でミラーマンは円谷プロという屋台骨がなければ、今でもB級作品として記憶されていただろう。
沢井孝子だけは、子供心に憧れた。沢井桂子の妹だと知ったのは成年になってからだが、ともかく可憐だった。しかし、「ミラーマン」の後は、悪女役が多く、中でも「特捜最前線」は犯人役を何度も演じたのが、ショックでかつ不満だった。今頃、どうされているのだろう。