鏡の中の野心

かがみのなかのやしん|----|----

鏡の中の野心

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レビューの数

3

平均評点

53.9(14人)

観たひと

19

観たいひと

2

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル エロス
製作国 日本
製作年 1972
公開年月日 1972/7/1
上映時間 94分
製作会社 東活プロダクション
配給 松竹
レイティング
カラー
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督小林悟 
脚本松浦健郎 
原作戸川昌子 
撮影門口友也 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演荒木一郎 瀬木山雄二
堤杏子 筒見杏子
白石奈緒美 谷本香子
野村明治 谷本理事長
今泉洋 室戸一
葵三津子 田代圭子
松井康子 喜多川女史
内田良平 弁護士
戸川昌子 戸川昌子女史

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

新宿を制するものは日本を制す。美容会の最大勢力谷本学園の女校長・谷本香子は、美容連合会の喜多川と室戸事務局長が新宿に近く新設されるホテルにデラックスな美容室を開設するというニュースを聞き、かねてからの計画を先取りされ地団駄をふんでいた。丁度その頃瀬木山雄二という男が香子を尋ねて来た。住所不定、前歴不明二十八歳。瀬木山は香子にホテル美容室の権利を取ってやるから運動費を出せと言うのである。香子は瀬木山の女を魅きつけるフィーリングと迫力ある弁舌に負け全面的に権利獲得の交渉を依頼した。瀬木山の狙いは谷本王国乗っ取りにありその緒戦に勝った彼は次々と計画を実行していった。まず、室戸をホテル美容室創設に関する陰謀と情事のテープで恐喝し権利書を取り上げた。次に瀬木山は香子の夫谷本理事長に瀬木山が経営して作らせている媚薬入りスプレーを売りつけ、さらに香子と関係し谷本の追い出しをそそのかすのだった。全てが瀬木山の思い通りになり、谷本美容学院の新宿進出が実現した。主任美容師には瀬木山の恋人筒見杏子を任命して。その頃香子が急死した。香子の秘書ますみと情を通じていた谷本が香子の使用していた香水に鉛の粉を入れていたのである。早速谷本美容学院に乗り込んだ瀬木山は谷本を退任させ、杏子を新理事長兼新校長に据えた。ここで瀬木山の野望は完成した。数えきれない女遍歴の中で、最高の美貌と見事な肉体の持ち主の杏子を牛耳りありあまる金で遊蕩に浸れる、これが当然の栄誉と権利だと瀬木山はひとりほくそえんでいた。ところが、ここに突然計画外のことが起きた。杏子が理事待遇の彼を解雇したのである。飼い猫に足をすくわれてしまった……。数日後ある有名な観光地。次の獲物とすべく洋裁学校のバスをつけ廻す瀬木山の姿が見られた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1972年8月下旬号

日本映画紹介:鏡の中の野心

2016/10/22

2016/11/02

40点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 


ピンクの枠を超える珍作

シネマヴェーラの荒木一郎特集で初めて観た「鏡の中の野心」は、ピンクの大御所の一人だった小林悟の東活プロに松竹が発注して作られた映画ですが、戸川昌子の原作を、マキノ「次郎長三国志」なども書いたヴェテラン松浦健郎が脚色し、悪役には東宝で「大怪獣バラン」の主役を演じた事もあった野村浩三(明司名義)も出演するという、ピンク映画の枠を超えたかに思える“大作”です。
「鏡の中の野心」は、美容界で地位を築こうとする詐欺師荒木一郎のお話で、彼が一時期ヒモになる美容師葵三津子と性戯に耽る場面で、隣にあるバス車庫で吹かれる笛の音のリズムに乗せて腰を動かすという、下らぬアイディアを、まさか松浦健郎ともあろうヴェテランが書くとは思えませんでしたが、ラストシーンまでその案を引っ張るあたり、もしかしたら松浦健郎のアイディアなのかも知れぬと思い、ちと呆れました。
この映画では、荒木一郎が巨大美容学校に食い込もうと、院長白石奈緒美と夫の理事長野村明司に接近する過程は、まずまず見せたものの、ようやく開業した美容院からルビーが盗まれた事を契機に“ソビメリカ大使館”なる所に荒木が乗り込んで、ハラキリの真似したり、褌姿になったりする展開は、噴飯もので口あんぐりするほかなかったのであり、ピンクの“大作”どころか、“珍作”でしかありませんでした。

2014/12/20

2014/12/22

40点

レンタル/VHS 


ひし美ゆり子!

レンタル屋さんの片隅でレアものVHSビデオ発見!
和泉聖治のピンクものがあったりで観るなら今のうち。(処分される前に)

1972/07/14

2012/03/10

52点

映画館 


なんともユニークな!

松竹の番組は、ピンク製作の東活買取2本立て。2本とも原作があり、監督もベテラン。本作は戸川昌子。美容院を舞台に荒木一郎が野心を抱く。ファッション界では大映の田宮二郎、美容院は松竹の桑野みゆきが野心を抱いていたが、本作の荒木も怪演を見せる。松浦脚本、小林悟監督という最強コンビを得ながら、良く言えばユニークな作品となった。