高校さすらい派

こうこうさすらいは|High-School Outcasts|----

高校さすらい派

amazon
レビューの数

3

平均評点

68.1(14人)

観たひと

26

観たいひと

4

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1970
公開年月日 1970/12/16
上映時間 86分
製作会社 松竹
配給 松竹
レイティング
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督森崎東 
脚本森崎東 
熊谷勲 
原作滝沢解 
製作上村力 
撮影吉川憲一 
美術佐藤公信 
音楽小山恭弘 
録音田中俊夫 
照明津吹正 
編集寺田昭光 
助監督熊谷勲 
スチール梶本一三 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演森田健作 荒木勉
武原英子 松原和子
吉沢京子 松原元子
佐藤友美 山崎明子
山本紀彦 井上勇介
神田隆 松原剛造
内田朝雄 黒木校長
佐野浅夫 杉山教頭
三谷昇 犬山守
山本麟一 間山仁
山本幸栄 玉木三郎
島津元 進藤秀男
根岸一正 床山
河原裕二 加島
佐藤蛾次郎 スズミ
三崎千恵子 たね
田中春男 進藤の父親
ケン・サンダース トミイ
土田桂司 刑事
大杉侃二郎 小使
今井健太郎 先生
高木信夫 先生
秩父春子 先生
笠智衆 武山教官

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

少年サンデーに連載されていた滝沢解原作、芳谷圭児の漫画の映画化。脚本は「喜劇 男は愛嬌」の熊谷勲。監督は脚本にも参加している同作の森崎東、撮影も同作の吉川憲一がそれぞれ担当。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

久里浜少年院を退院した荒木勉は、少年院の教官武山の紹介で、地方の二流私立高校誠光高校の三年生に編入した。誠光高校は進学率を高めようとエルエル装置導入に踏切って、そのために半ば強制的な寄付を学校側は要求した。勉の若い情熱と反抗心は爆発し、クラスの中でとかく問題の多い、教師から白眼視されている井上勇介、理事長松原剛造の娘和子が参加して、エルエルのテキストを校庭で焼き払ってしまった。さらに学校唯一の東大志望の進藤を理論的指導者に迎えた。そしてクラス全員が、講堂にたて籠った。しかし闘争の敗北は間もなく訪れた。学校側は、勇介を杉山教頭に対する暴行を理由に警察に引き渡し、さらに進藤を東大入試の内申書で釣り、スト派をバラバラにしてしまった。勉と勇介には三カ月の停学処分がいい渡された。だがこの処置を不服とする勉と勇介は、なおもたて籠り抵抗を続けたが、パトカーのサイレンが勉たちの危機を告げた。無我夢中で逃げる勉、勇介、和子は無意識のうちに廃船に潜み、これからの対策を練り始めた。一方、剛造は勉と勇介が和子を誘拐したとして、告訴し警察の出動を求めた。その結果勇介一人が逮捕された。剛造は、勉に哀願するように五分間だけ話があるといい、応じた勉に和子は一度出血したら止まらない血友病であることを打明けた。うちひしがれた勉は船にもどり、降服するよう和子に勧めた。しかし和子はすでに自分がどんな運命の下に生きているかを知っていた。その時、不良グループのオートバイが勉、和子のたてこもる廃船に突っ込んで来た。その中の一台が船腹に激突して火を吹き船に燃え移った。この乱戦のなかで和子は死に、学校葬がしめやかに行なわれた。勉は絶望を噛みしめながら、再びあてのないさすらいの旅へと歩き始めた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1971年1月上旬新年特別号

今号の問題作 1:高校さすらい派

1970年12月下旬号

日本映画紹介:高校さすらい派

1970年11月下旬号

日本映画監督のいる風景:森崎東の「高校さすらい派」

2020/10/05

2020/10/05

-点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 

『高校さすらい派』。冒頭シーンでは「おれは男だ」を思い出す。鳥取県の誠光学園に転向してくる主人公荒木勉(森田健作)。バイクを乗り回す不良たちは学校の飼い犬的存在。井上勇介(山本紀彦)はゴム長を履くのが好きみたい。好戦派の教師(山本麟一)はこん棒で生徒を殴る。結末がちょっとなあ。

2018/05/18

2018/05/18

60点

テレビ/有料放送/衛星劇場 


大人になった森田健作

当時はやりの学園ものにあやかったのかもしれないが、設定にちょっと無理がある。大学ならいざ知らず、地方の高校で、しかも進学校で無いところにこのような事件が起こるはずが無い。
映画だから許されるが、作者はいったい何を言いたかったのか不明。これは森崎東のせいではなく、脚本の問題だろう。
佐藤蛾次郎が若く、笑ってしまった。森田健作は柔道一直線の時に比べるととても大人らしくなった。

2014/03/26

2014/03/26

50点

映画館/東京都/新文芸坐 


権力は強し

ネタバレ

コミック作品の映画化。TVシリーズ「おれは男だ!」の始まる前年森田健作主演で造られた学園もの。
勉(森田)は少年院を出て鳥取の高校に編入するが、学校側の強権的運営に、生徒有志と共に立ち上がる。
学園青春ドラマではなく、学園闘争に敗北し、愛する役員の女生徒・和子(武原)を闘争の中で死なせてしまう苦い結果に終わる希望が見えない映画である。
和子の学校葬の欺瞞に、式場の参列生徒に勉はボイコットを呼びかけるが、全員が退出する訳でなく、居残る生徒もいた事は闘争結果を如実に物語っていて辛いものがある。
勉が防毒マスクを被った警官隊を機関銃で乱射するシーンは明らかな付け足しだが、形の上で時の権威に対してどうしても一矢報いたいと思う森﨑の強い気持ちの表れだと思う。