コミック作品の映画化。TVシリーズ「おれは男だ!」の始まる前年森田健作主演で造られた学園もの。
勉(森田)は少年院を出て鳥取の高校に編入するが、学校側の強権的運営に、生徒有志と共に立ち上がる。
学園青春ドラマではなく、学園闘争に敗北し、愛する役員の女生徒・和子(武原)を闘争の中で死なせてしまう苦い結果に終わる希望が見えない映画である。
和子の学校葬の欺瞞に、式場の参列生徒に勉はボイコットを呼びかけるが、全員が退出する訳でなく、居残る生徒もいた事は闘争結果を如実に物語っていて辛いものがある。
勉が防毒マスクを被った警官隊を機関銃で乱射するシーンは明らかな付け足しだが、形の上で時の権威に対してどうしても一矢報いたいと思う森﨑の強い気持ちの表れだと思う。