原作は週刊ヤングマガジンに連載されたきうちかずひろのツッパリマンガ「BE-BOP-HIGHSCHOOL」。
のちに作者は、小説や映画監督などの分野にも挑戦して、成功者の余技というレベルではない水準の
高い作品を送り出している。
今ではツッパリヤンキーものは過激さを増して、様々な作品が製作されている。この分野では嚆矢となる
本作では、独特のヤンキーファッションの役に清水宏次朗、仲村トオルが配役された。仲村トオルは
オーディションで選ばれた(Wiki)。また若き日の小沢仁志が悪役学生の役で出演している。菅原文太を
模したような迫力ある役柄で、後年の活躍を予感させた。
またデビュー間もない中山美穂がアイドル然として役柄で華を添えた。アイドルは純粋培養された種で、
ドラマにからませるのは限度がある。観客にはアップされた中山美穂を観るだけでOKなのだろう。
ただし本人は髪の毛を切られるシーンがあったり、以後、ヤンキー映画は拒否となったようだ(Wiki)。
内容は、いわゆるヤンキーものでケンカ三昧の学園生活となる。原作があるとはいえ、基本はケンカで
見せる映画。格闘は洗練されたものではないが、シリーズ初回で初顔合わせの中、新人も多いのだろう、
ぶっつけ本番の素人っぽさがいい。
清岡鉄道の協力があった映画で、車内での乱闘はまだしも、列車から川へダイビングはビックリ。
スタントマンは鉄柱にぶつからないようなタイミングで飛ぶ。現在では撮影出来ない芸当で、当時の
撮影現場の熱さが伝わる。
クライマックスの大乱闘には重機も登場、ユニークなシーンになった。最終決戦は仲村のバックドロップ
が決まった。これも危ない技で、勢いというのは凄まじい。興味のある人は楽しめる作品。