吉原炎上

よしわらえんじょう|----|----

吉原炎上

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レビューの数

34

平均評点

67.5(207人)

観たひと

397

観たいひと

26

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 時代劇
製作国 日本
製作年 1987
公開年月日 1987/6/13
上映時間 133分
製作会社 東映京都
配給 東映
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督五社英雄 
監修近藤富枝 
脚色構成笠原和夫 
脚本中島貞夫 
原作斎藤真一 
企画日下部五朗 
本田達男 
遠藤武志 
撮影森田富士郎 
美術西岡善信 
音楽佐藤勝 
録音平井清重 
照明増田悦章 
編集市田勇 
進行主任長岡功 
助監督鈴木秀雄 
スチール中山健司 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演名取裕子 上田久乃(若汐・紫)
二宮さよ子 九重
藤真利子 吉里
西川峰子 小花
かたせ梨乃 菊川
山村聡 大倉伊三郎
佐々木すみ江 大倉スミ
園佳也子 おちか
速水典子 綾衣
左とん平 由松
岸部一徳 国さん
ビートきよし 源さん
井上純一 宮田
益岡徹 野口
河原崎長一郎 越後屋善之助
成田三樹夫 今朝次
竹中直人 桜田紅洋
中島葵 峯半の女将
大村崑 写真屋
緒形拳 巡査
光石研 巡査
山本清 吉原病院の医者
宮城幸生 会所の長老
木下通博 金魚屋
大槻知之 仲どんA
タンクロー 仲どんB
伊織祐未 中梅楼の花魁
野村真美 お春
小林稔侍 坪坂義一
根津甚八 古島信輔
岸田今日子 ナレーター

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

斉藤真一の『吉原炎上』『明治吉原細見記』を原作に、吉原遊廓の花魁の生き様を描く。脚本は「瀬降り物語」の中島卓夫、監督は「極道の妻たち」の五社英雄、撮影も同作の森田富士郎が担当。また脚色構成として笠原和夫が参加し、『今は幻、吉原のものがたり』の作家近藤富枝が監修。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

その昔、東京浅草の一隅に、吉原遊廓と呼ばれる歓楽の別天地があった。そこでは借金に縛られた娘たちが六年の年季が明けるまで、春を売っていた--。久乃がここ吉原の“中梅楼”に遊女として売られてきたのは十八歳の春。明治の末のことである。〈春の章〉中梅楼には花魁の筆頭とも言うべき、お職の九重をはじめ、二番太天の吉里、三番太天の小花に次いで、菊川などさまざまな遊女がそれぞれ艶を競っていた。お職の身にありながら、宮田という学生と抜きさしならない仲になっていた九重は久乃に不思議な魅力を感じていた。九重の下につき見習いをはじめた久乃にやがて、娼妓営業の鑑札が下り、若汐という源氏名を貰った。ところが初見世の時、若汐は突然客のもとを飛び出し、裸足で逃げだしてしまった。そして、店のものに追われる途中、救世軍で娼妓の自由廃業運動を展開中の古島信輔と出会う。若汐は結局、店のものにとり押えられ、連れ戻されるが、このことに激怒した九重は、自らの身体で若汐に廓の女の作法を教えるのだった。彼女に不思議な魅力を感じていた九重は、この時自分が廓の女であることを忘れ身悶えてしまった。そして、数日後、店への借金を成算するとどこへともなく吉原を去っていった。〈夏の章〉一年後--。中梅楼のお職の座には吉里がついていた。ある日、娼妓の菊川が品川に住み替えとなった。菊川は気のいい女で若汐とも仲がよかっただけに、彼女は一抹のさびしさを感じていた。そんなある夜、若汐の前に信輔があらわれた。信輔は今や先代の急死で古島財閥の若き当主となっていた。そしてこの日を境に信輔は若汐のもとに通いつめた。がしかし、一度も彼女を抱こうとしなかった。やがて、お職の吉里が、熱をあげていた男にフラれた腹いせに、剃刀を持ってあばれだし、白昼、自らの首に剃刀を当て死んでいった。吉里は酒と情人に弱い女だったのだ。〈秋の章〉ふたたび一年後。若汐の美しさはますます磨かれて、姉さん格の小花と艶を競うまでになっていた。翌年の年季明けをめざして小花はよく客をとっていた。しかし、このことが災いしてひどい喀血の末、病院送りとなってしまった。そして、小花に替わって若汐がお職の座につき、楼主と女将のすすめもあって花魁名跡“紫”を継ぐことになった。十月恒例の“仁和賀”で湧き立つ仲之町。お職の位に出世した紫の豪華な“積夜具”が部屋へ運び込まれた。その部屋はもとの小花の部屋。店のものがうっとりとそれらをながめていると突然、幽気のような小花が現われた。そしてお座敷から信輔と一緒に戻った紫の前で小花はその夜具をこなごなに切りさき、絶叫の中、死んでいくのだった。〈冬の章〉それからさらに一年後の冬。楼主と女将に呼ばれ部屋へ行く紫。とそこには信輔がいた。信輔は二千円という大金を彼女にさし出し、好きなように使えという。そして彼女の前から姿を消してしまった。紫はその金でかねてから考えていた“花魁道中”をやることにした。ある日、紫は菊川と再会した。一度は身受けしてもらったものの再び廓に身を落とし今では安女郎の菊川。二人の差は年月以上に大きなものだった。やがて、めぐりくる桜の季節となり、紫の豪華な花魁道中が行なわれた。彼女は信輔がお春という女郎のもとにいることを知ると、すぐに駆け付けるが、そんな彼女を菊川がとがめた。そして、紫は馴染みの客の坪坂の願いもあって、吉原を去ることにした。二人を乗せた人力車が吉原を出ようとする時、お春があやまって倒した火がもとで吉原全体が猛火につつまれ紫が育った中梅楼も、信輔もすべてが灰となってしまった。彼女は、燃えあがる吉原を万感の思いで見つめていた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1987年8月上旬号

日本映画批評:吉原炎上

1987年7月下旬号

日本映画紹介:吉原炎上

1987年6月下旬号

グラビア:吉原炎上

小特集 吉原炎上:評論

2025/05/04

2025/05/04

70点

テレビ/無料放送/J:COM BS 


ずっと観たかった

女優さんたちの共演。吉原の花魁を演じた女優さんたちの熱演に引き込まれた。五社英雄監督もネチっとした演出をしたんだろうなあ。

2025/04/30

2025/04/30

60点

テレビ/無料放送/J:COM BS 
字幕


嘘の中に

明治40年代の遊郭に発生した火事の顛末,炎上に至った経緯が描かれている.吉原は別天地でもあり,制度と権力によって異化された場所でもある.公娼を監察する訛りのある巡査(緒形拳),検梅する医者(山本清),バイオリンをかき鳴らす演歌師(竹中直人),被写体を卑猥なジェスチャで笑わそうとしている写真屋(大村崑)といった怪しい人々が出入りし,たむろする場でもある.しかしここは公園ではない.
久乃(名取裕子)はいい匂いがするらしい.彼女がこの吉原にやってきて物語が始まる.「花魁」と呼ばれている女たちのひとり,九重(二宮さよ子) は年季明けが目の前になっている.ナンバーワンの彼女に続く花魁は,吉里(藤真利子)や小花(西川峰子)である.病気を患いふらふらとしている.こうした花魁がそれぞれの原因によって転落し,久乃はその素質を生かして,この天地に跳躍していく.
遊郭の窓には色々な色のガラスが嵌められている.街路を救世軍が歌い,演奏をしてデモをしている.吹き抜け空間から司令塔にいるおちか(園佳也子)がこの遊郭を差配をしている.スミ(佐々木すみ江)や楼主の伊三郎(山村聡)が主人然として,経営者然として従業員や商品でもある女たちを管理している.大きな将棋の駒を鳴らし,由松(左とん平 )が口で変な音を鳴らす儀式が行われ,その日の商売がスタートする.その由松の客引きの口上も聞こえている.ふのりを瓶詰めにして,隠部に塗っており,客たちを騙している.学生の宮田(井上純一)の前で喚いたり泣いたりしても,九重は激情を隠さない.雨が降っている.吉里は歌を歌い,泣いている.客の野口(益岡徹) に入れ上げている吉里がいる.セミの声が聞こえ,店の前には爽やかな風が吹いている 音が静かになり,剃刀を振り回していた吉里は,その刃で首元を切り開いたらしい.菊川(かたせ梨乃)という女性は,ほかの遊郭への移籍している.「にわか」の賑やかな音曲が聞こえている中,小花は「噛んで,噛んで」と血を吐きながら狂っている.
古島財閥の若(根津甚八)に久乃がつくと,物語が動き出そうとしている.吉原でも滅多に催されることのない「花魁道中」が若の金と久乃の企画で執り行われようとしている.
「嘘でいいじゃないか」という若がいて,日本そのものを嘘と言い切る.それでも「淫売の本当」というものが嘘の中のどこかにあるらしい.

2025/02/02

2025/02/02

50点

テレビ/無料放送/J:COM BS 


当たり外れがある五社英雄の中ではまあまあましかと思う

映画の中にエロ入れないと気がすまない五社英雄さんの決定的な作品なんでしょうね。久々に見たけどあんまり面白くないです。熱演は認めるけどなんかなああ

2024/01/13

2024/01/13

75点

テレビ/有料放送/シネフィルWOWOW 


西川峰子のシーンはトラウマに残る程ではないにしてもやはり印象的。藤真利子、二宮さよ子、かたせ梨乃も熱演。主演の名取裕子の花魁道中も良かった。最後まで見た後もう一度最初を見てみたら凄い変化に驚いた。

2022/09/02

2022/09/02

-点

映画館/東京都/新文芸坐 


美人はやっぱモテるんだな

初見がフジの土曜日9:00の映画だったんだよね。多分私は小学生。なのにあまりにも業が深すぎるのか目に余る光景だったのか…。花魁道中がキレイだったのと、根津甚八がセクシー過ぎてなー。小学生で根津甚八の色気分かるってどんだけー(by IKKO)地上波では二度とお目にかかれそうもないので映画館で見た。まず、名取裕子嬢が化粧しないとあどけなさが残るおボコから化粧を重ねるごとに美しく映えてて見がいある。片瀬梨乃嬢も眉毛ないのもいいし🎵西川峰子様の見栄であすこまで成り上がったが急転直下最後の乳振りの壮絶な乱心ぷりを観れる…と言うか残ってるのは凄い。いまの時代に全くそぐわないけどねー。でも最後の最後、なんで紫はにんやり笑ったんだろう。これで私の過去がせいさんされたわっておったのかなぁ。あの曲輪の建物も古き良き時代の産物

2022/07/02

2022/07/02

-点

テレビ/有料放送/WOWOW 


☆☆