海嶺

かいりょう|----|----

海嶺

レビューの数

1

平均評点

63.5(6人)

観たひと

12

観たいひと

2

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 歴史劇 / ドラマ
製作国 日本
製作年 1983
公開年月日 1983/12/3
上映時間 137分
製作会社 松竹=ワールドワイド映画
配給 松竹
レイティング
カラー ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督貞永方久 
脚本貞永方久 
緒川浩一 
原作三浦綾子 
製作長島清 
中條宏行 
撮影竹村博 
美術重田重盛 
音楽佐藤勝 
録音小林英男 
照明飯島博 
編集太田和男 
助監督山田良美 
スチール赤井博且 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演西郷輝彦 岩吉
竹下景子 お絹
井上純一 久吉
松本秀人 音吉
浅沼友紀子 お琴
あおい輝彦 庄蔵
火野正平 銀次
木村四郎 利七
綿引勝彦 仁右衛門
仙道敦子 さと
高森和子 りよ
常田富士男 勝五郎
東野英治郎 樋口源六
米倉斉加年 役人
田村高廣 重右衛門
ジョニー・キャッシュ マクラフリン
ウイリアム・ロス インガソル船長
ルドルフ・カイテン マクネイル船長
マイク・ウォーマン キング
スティーブン・アーチャー トーマス・グリーン
キャシー キャサリン
シェリー イザベラ
リサ・コリンズ スーザン
デビッド・N・スペンサー ギュツラフ

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

嵐のために漂流し、アメリカに渡りついた三人の若者が、異国人の愛によって救出されながら、帰国を願う姿を描く史実ドラマ。三浦綾子原作の同名小説の映画化で、脚本は「童貞(1975)」の貞永方久と緒川浩一の共同執筆、監督は「夜が崩れた」の貞永方久、撮影は「港町紳士録」の竹村博がそれぞれ担当。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

天保三年十月十一日。小野浦の千石船「宝順丸」は大阪で米を満載して江戸へ向かっていた。熱田港を出て遠州灘を抜けようとしていた時、船乗りたちの最も恐れていた疾て雲に遭遇し、荒れ狂う嵐の中で船員たちは伊勢神宮に願をかけ、みくじを引きそのお告げに従って帆柱を切り倒した。黒瀬川と呼ばれた黒潮に乗って、宝順丸は東へと流されていった。その間、船頭以下十一名は次々と壊血病に倒れ、岩吉とまだ幼い音吉、久吉の三人だけが生き残ってアメリカに漂着した。インディアンに捕えられた三人は、奴隷として扱われた。やがてインディアンの言葉もわかりかけてきたころ、ハドソン湾会社の支配人マクラフリン博士の手によって救出される。博士の好意で三人は日本に送り帰されることになった。船を待ちながら、彼らは英語を習い、福音に接するが、日本に帰りキリシタンになっていたことがわかれば殺されてしまうと堅く福音に心を閉ざした。マクラフリン博士は日本の国情を考えて、三人にハワイ→ロンドン→マカオ→日本という大まわりの航路をとらせた。マカオに到着した三人は、英国商務府の首席通訳官で宣教師でもあるギュツラフのもとに身をよせる。そこで聖書の日本語訳を申しつけられた。もしも日本のお上に知れたらと、三人は総毛立つが今回の事件で多くのクリスチャンたちの愛の深さを知り、ギュツラフに世話になっている手前もあって、聖書和訳に手をかした。米国船モリソン号は彼らと、新たにマカオで合流した日本人漂流民四人を乗せて、浦賀港めざして出帆した。船は進み、行く手に見なれた美しい島々が姿を現した。漂流から足かけ六年ものあいだあこがれ続けた祖国を目前にして、男たちは目頭を熱くするが、非情にも日本は砲撃をもって彼らを追い返した。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

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2010/06/17

2014/05/18

65点

購入/DVD 


数奇な運命の史実ドラマとしては面白い

ネタバレ

三浦綾子原作の史実小説の映画化。
嵐に遭い漂流した「宝順丸」の生き残り岩吉、音吉、久吉を助けた博士役にジョニー・キャッシュ。カントリー界の大御所らしいが全く知りません。
日本人俳優も西郷輝彦、あおい輝彦と歌手が出演してるのですが
歌を2回ほど披露してくれるのはこのふたりでなくて井上純一。
昔のアイドルにしては意外に歌が上手かった。
この作品、松竹だから商業映画なんでしょうけれど
キリスト教伝道映画のようでもあります。
岩吉、音吉、久吉らは日本に帰るときにロンドン→マカオに渡る。
そこでギュツラフという宣教師から
聖書の日本語訳の手伝いを頼まれたりもして聖書の言葉がたくさん出てきて
画面にもでっかく言葉が書かれます。
イギリスでもキリスト教文化がとても色濃く描かれ、ジョニー・キャッシュも讃美歌を歌います。
(ここからネタバレあり)
大変な思いをして6年をかけてやっと日本に帰る船で浦賀港を目前にしながら
無情にも日本は、日本人の漂流民が乗船していることがわかっていながら砲撃してくるのだった。
(モリソン号事件)
・・・祖国には捨てられたが絶対に捨てないお方がいらっしゃる・・それはイエスキリストである。
というような描き方になって最後も大きく聖書の言葉がでます。
しかし彼らの祖国に捨てられた無念さは伝わってくるものの、
そこからイエスキリストに繋がる映画の作りになっているかといえば残念ながらそれはキビシイかな。
(原作ではもう少し伝わってきた)
漂流中は14か月も死ぬ思いをし、やっとたどり着いたところでは奴隷となり
その後もすぐには日本には帰れず、
鎖国でキリシタンが迫害されていた時代に日本人として聖書の翻訳の手伝いをしたという
のはどんな思いだったんだろう・・こんな数奇な運命の史実ドラマとしては面白く観ることができました。
リメイクではないですがこの話は近いうちにハリウッドで映画化になるらしいので
その前にこの作品を観ておくのもいいかもしれないです。