家族ゲーム

かぞくげーむ|----|THE FAMILY GAME

家族ゲーム

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レビューの数

105

平均評点

75.0(640人)

観たひと

1057

観たいひと

62

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1983
公開年月日 1983/6/4
上映時間 106分
製作会社 にっかつ撮影所=NCP=ATG
配給 ATG
レイティング 一般映画
カラー カラー/スタンダード
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督森田芳光 
脚本森田芳光 
原作本間洋平 
企画多賀祥介 
山田耕大 
製作佐々木志郎 
岡田裕 
佐々木史朗 
制作補桜井潤一 
撮影前田米造 
美術中澤克巳 
録音小野寺修 
編集川島章正 
助監督金子修介 
スチール竹内健二 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演松田優作 吉本勝
伊丹十三 沼田孝助
由紀さおり 沼田千賀子
宮川一朗太 沼田茂之
辻田順一 沼田慎一
松金よね子 茂之の担任・英語
岡本かおり 美栄子の姉
鶴田忍 慎一の担任・英語
戸川純 近所の奥さん
白川和子 美栄子の母
佐々木志郎 美栄子の父
伊藤克信 茂之の担任・国語
加藤善博 茂之の担任・体育
土井浩一郎 土屋裕
植村拓也 三井順
前川麻子 田上由利子
渡辺知美 樹村雅美
松野真由子 浜本道子
中森いづみ 菊地保子
佐藤真弓 山下美栄子
小川隆宏 芝田友幸
清水健太郎 若い先生
阿木燿子 吉本の恋人

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

高校受験を控えた中学生の子供のいる家族と、その家にやって来た家庭教師の姿を描く。本間洋平の同名の小説の映画化で、脚本、監督は「ピンクカット 太く愛して深く愛して」の森田芳光、撮影は「俺っちのウエディング」の前田米造がそれぞれ担当。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

中学三年の沼田茂之は高校受験を控えており、父の孝助、母の千賀子、兄の慎一たちまで、家中がピリピリしている。出来のいい慎一と違って、茂之は成績も悪く、今まで何人も家庭教師が来たが、誰もがすぐに辞めてしまうほどの先生泣かせの問題児でもある。そこへ、三流大学の七年生、吉本という男が新しく家庭教師として来ることになった。吉本はいつも植物図鑑を持ち歩き、海に近い沼田家に船でやって来る。最初の晩父の孝助は吉本を車の中に連れていくと、「茂之の成績を上げれば特別金を払おう」と話す。吉本は勉強ばかりか、喧嘩も教え、茂之の成績は少しずつ上がり始める。一方、慎一は、家庭教師を付けてもらい、両親の心配を集める茂之と違って、手がかからず、それだけに寂しそうだ。茂之は幼馴染みで同級生の土屋にいつもいじめられていたが、勉強のあと、屋上で殴り方を習っていた甲斐があってか、ある日の放課後、いつものように絡んでくる土屋をやっつけることが出来た。そして、茂之の成績はどんどん上がり、ついに兄と同じAクラスの西武高校の合格ラインを越えてしまう。しかし、茂之はBクラスの神宮高校を志望校として担任に届け出る。これに両親は怒り、志望校の変更を吉本に依頼する。吉本は学校に駆けつけると、茂之を呼び出し、担任の前に連れていくと、強引に変更させる。しかし、何故、西武高校に行きたくないのか、その疑問を慎一にぶつけた。慎一は秘密ということで、茂之は土屋と同じ高校に行きたくないのだと話す。それは、小学生の頃、授業中に茂之が大便をもらしてしまったことを土屋が知っているからだと言う。バカバカしい理由に吉本と慎一は大笑いする。土屋は私立高校に行くことになり、茂之は西武高校にみごと合格し、吉本の役目は終り、お祝いをすることになった。その席で、孝肋は、最近ヤル気を失くしている慎一の大学受験のための家庭教師になって欲しいと話す。しかし、一流大学の受験生に三流大学の学生が教えられるわけはないと吉本は断った。そして、吉本は大暴れをして食事は大混乱となるのだった……。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2019年5月上・下旬合併号

2018年の森田芳光:第5回 「家族ゲーム」

2019年1月上旬特別号

巻頭特集 キネマ旬報創刊100年特別企画 第4弾 1980年代日本映画ベスト・テン:ベスト15グラビア解説

2016年8月上旬号

DVDコレクション:『新・死ぬまでにこれは観ろ!-キング邦画80連発』

2014年11月上旬号

MOVIE at HOME お家でDVD & Blu-Layを:[ATG企画 前篇]「家族ゲーム」を生んだ1983年という時代

臨時増刊2012年5月11日「映画作家 森田芳光の世界」

森田芳光監督全映画 森田が語る27本 森田芳光監督 自作を語る/スタッフ&キャスト データ/作品解説:「家族ゲーム」

再録:対談:森田芳光×松田優作 大好評で迎えられた「家族ゲーム」

再録:受賞のことば「家族ゲーム」「それから」受賞インタビュー/「ウホッホ探険隊」表彰式スピーチ

1984年12月上旬号

「家族ゲーム」のアメリカ公演を実現して:

1984年2月下旬決算特別号

特別カラー・グラビア:日本映画作品賞 「家族ゲーム」

1983年8月上旬号

日本映画紹介:家族ゲーム

1983年7月上旬号

日本映画批評:家族ゲーム

1983年6月下旬号

グラビア:家族ゲーム

特集 家族ゲーム 森田芳光監督作品:対談 森田芳光×川本三郎

特集 家族ゲーム 森田芳光監督作品:作品評

特集 家族ゲーム 森田芳光監督作品:作品評

1983年5月下旬号

試写室:家族ゲーム

1983年5月上旬号

〈グラビア〉撮影現場訪問:「家族ゲーム」

2023/11/19

2023/11/19

80点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル 


最後の晩餐

ATGが1992年に終わる約10年前に作られた傑作。東宝で配給されている。松田優作さんがその後、森田芳光作品や鈴木清順作品などを経て、それまでのアクション俳優としてのイメージを払拭しつつ、ハリウッドでの活躍を模索すようとする直前の作品でもあり、伊丹十三さんが翌年「お葬式」で監督をされる前の年に公開された記念碑的作品とも言える。森田芳光監督の最高傑作であって、残念ながらこの作品のイマジネーションを超越できる作品はその後作られることはなかったと思う。(あくまで個人的な意見です。)

タイトルの「家族」とはなにか?という問いがこの原作の言わんとするところだが、森田芳光はそれを極めて抽象化して大胆に咀嚼する。それはラストシーンに示される。家族は破壊されるものだという強いメッセージ。母親が最後、台所で眠りに落ちるシーンにヘリコプターの爆音が重なる。ヘリコプターを戦争のイメージに飛躍させれば、この映画が意味のない受験戦争を描く映画であることに気づかされる。

松田優作演じる家庭教師は、結果をもたらす一流のサラリーマンのような存在で、伊丹十三演じる父親から報酬を受け取り、食卓を破壊して去ってゆく。しかしそれはまるで亡霊のようであって、残された家族が残飯整理をするシーンで、やっと家族らしさを取り戻したあと、映画はヘリコプターの爆音とともに眠るように終わってしまう。

あの食卓は「最後の晩餐」だったのだ。なぜなら息子が父親に反発するオイディプス思想や、カインとアベルの対立になぞらえる展開は、どの世界に於いても起こりうる現実でありドラマだからだ。

2023/11/13

2023/11/13

-点

テレビ/無料放送/その他 


松田優作

戸川純、阿木燿子、清水健太郎、

2023/05/25

2023/05/25

75点

テレビ/無料放送/NHK 


松田優作みたいな家庭教師は嫌だ。

ネタバレ

家中がピリピリなってうるさいんだ。
唐突なイートシーン!
弟の丁寧なご飯&味噌汁、兄の魚をバリバリ!親父の目玉焼きを直で啜る。母は…ボリボリするやつ。
家庭教師と問題児陰湿な感じがじっとり続く。
ゴリッゴリの家父長制の親父キッツー。
男は職場、女は家事育児、何もかもしょうがないで片付ける乱暴さ、夫婦で車内の会話がヤバかった。
中盤忘れた頃にドアップ目玉焼きチューチュー。できず!
「こんな固くちゃチューチューできないじゃないか。」

松田優作は本当奇妙な家庭教師を演じてて最高でした!
宮川一郎太との距離が近いし妙な会話が面白い笑
ビンタでのコミュニケーショなんなん笑
人ん家で豆乳貰ってチューチューするし。


今作のハイライト
クライマックスの最後の晩餐!
西武高校合格祝い会で食器ガシャガシャ!!食べ方汚い!マヨネーズの掛け方!ってかお父さんの話が入ってこないし、宮川一朗太のビンタでのコミュニケーションなんなん!?笑
全員ボコボコにして前代未聞のちゃぶ台返し!!!ヤベェ!!そして冷静に「失礼します。」

2023/01/11

2023/01/12

78点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


まさかの初見だった・・

 40年も前の作品かぁ・・・。この作品も鑑賞済みだと思っていたんだけど、まさかの未見だった。核家族化、いじめ、思春期、様々なテーマがありそうだけど、深くまではよく分からなかった。あの細長いテーブルで5人が横に並んで食事なんて、とうてい普通ではないよね。ハチャメチャな家庭教師、最後の食事のシーンなんて好きになれないけど、あれがきっかけで家族の絆を取り戻すんだろうなぁ。1回だけではすべてを理解するのはムリな作品だと思う。

2022/12/27

2022/12/27

79点

その他/録画WOWOW 


松田優作の怪演

 どこにでも居そうな沼田一家、そこに、次男茂之(宮川一朗太)の家庭教師吉本(松田優作)がやって来て、事態が変わっていくという話。

 この家族4人も吉本も、森田芳光の演出が、今観ても、どこか変わっていて、シュール、不意を突かれる感じ、感情がなかなか読めない。

 最後の食卓は圧巻だった、この不穏な空気を吹き飛ばすような展開、そして、幕切れは、また元に戻る、不思議な感じ。

 多分公開時に見て、本当に変わっている、と思った。そして、数十年ぶりに見て、最後の食卓はやはり凄かった、と思う。

 森田芳光の演出、稀有な才能かも。

2022/04/24

2022/04/24

84点

選択しない 


核家族の始まり

正直な所、この映画を理解する為には何回も見直して心理や外的要因について突き詰めていかなくてははならないと感じた。今の自分には残念だが理解する事ができない。
他のレビュアーさんの感想を参考にさせて頂こう。
ただ1つわかったのは、この頃から本格的に核家族、すなわち近隣との付き合いが疎遠になり、家族間でも何を考えているのか、何をしているのか共有できくなった時代になったという事。
今となっては普通だが、まだ「家族」という幻想があったこの時代において、監督はそれを皮肉ったタイトルをつけたのかもしれない。