縄と乳房

なわとちぶさ|----|----

縄と乳房

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レビューの数

6

平均評点

64.1(19人)

観たひと

37

観たいひと

2

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル エロス
製作国 日本
製作年 1983
公開年月日 1983/1/7
上映時間 69分
製作会社 にっかつ
配給 にっかつ
レイティング R指定
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督小沼勝 
脚本宇治英三 
原案小寺朝 
企画成田尚哉 
プロデューサー海野義幸 
撮影野田悌男 
美術木村威夫 
音楽甲斐八郎 
録音伊藤晴康 
照明野口素胖 
編集山田真司 
助監督村上修 
スチール目黒祐司 
緊縛指導浦戸宏 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演松川ナミ 小夜
田山涼成 
仙波和之 川村
志麻いづみ 川村妙子(妻)
高橋明 ストリップ劇場主
庄司三郎 西松
佐川泉 若い女
高林陽一 和服の紳士

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

別れて新たな人生を歩もうとしながらも、離れられないSMショーに出演する男女の姿を描く。脚本は宇治英三、監督は「軽井沢夫人」の小沢勝、撮影は「恥辱の部屋」の野田悌男がそれぞれ担当。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

とある京都のストリップ劇場。舞台では小夜と功のSMショーが演じられており、満員の客席は昂奮し、場内は騒然としていた。そんな中に、中年の紳士、川村がいた。不景気をよそに、連日満員でホクホクの小屋主は二人に次回の出演を依頼するが、二人は次の金沢の舞台を最後にコンビを解消するつもりでいた。七年前に工場を一緒に飛び出し、職業を転々として、SMショーの芸人にまで堕落した二人だが、最近では、体を重ねても、舞台との区別がつかず、関係は冷えきっていた。そんなある日、二人は西松という筋者の紹介で、SM愛好家夫婦に招かれる。招待主は、ストリップ劇場にいた川村とその妻、妙子だった。川村は京大大学院にいたとき、妙子の父親に見込まれ、今では友禅の元締め的存在となっている。奇怪な責め道具が置かれた地下室に小夜と功は案内され、川村夫婦の前でショーを始めた。しかし、二人の演技に満足しない妙子は、功の責めに加わり、小夜は失神してしまう。慌てて小夜の鎖をとろうとする功たが、妙子にルール演反だと鞭で打たれ、後頭部を壁にぶつけて彼も失神してしまう。意識を取り戻した功は、自分も縛られていることに気づく。そして、妙子は功のズボンのジッパーをおろすと一物を口に含んだ。隣りでは川村が小夜を犯しており、失神していた小夜が腰を動かして反応しており、それを見た功の一物は萎えてしまった。功はもう一度、小夜を責めさせてほしいと懇願する。功は嫉妬から小夜を激しく責め、今までにない気迫に小夜も強く反応し、二の腕の牡丹のアザが赤く浮きあがった。グッタリする小夜だが、苦痛の色はなかった。満足した川村夫婦から部厚い札束が差し出された。朝霧のたちこめる桂川の河原にたたずむ二人。これからも一緒に稼ごうという小夜の言葉に功は笑って答えるのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1983年3月上旬号

日本映画批評:縄と乳房

日本映画紹介:縄と乳房

1983年1月下旬号

グラビア:縄と乳房

2021/04/24

2021/04/25

72点

VOD/U-NEXT 


大人の恋愛映画

小沼勝監督が自身一番の傑作と言っているので、是非見たかった作品。脚本の宇治英三は実は桂千穂だそうだ。
SMショーをやっている男(田山涼成)と女(松川ナミ)は倦怠期のコンビ。コンビを解消しようとしていたが、ご贔屓の京都の旦那に呼ばれて出張でSMショーを見せる。ところが、この旦那夫婦がリアルなSM愛好家で、二人の罠にかかって、二人はSMの世界を垣間見るという話。
SMショーの中での松川ナミが体を張ってすごい。一旦体の中に入れた赤い液体を放出するシーンで、徐々に赤く色を変えていく水、そして透明な容器。また、水車に縛り付けられて、回転するたびに水の中をくぐるシーンでのアップ。田山涼成が松川ナミを鞭うつシーンも迫力満点。それにしても、小沼勝の演出はしつこい。
その一方で、主人公二人の道行きが美しい京都の風景の中でとらえられる。これがなかなかいい。
特にラストで、桂川の水で足を洗う二人の再出発のシーンに、「君恋し」の歌が重なる。少しひねっているが、見事な恋愛映画だと思う。
松川ナミもいいが、田山涼成もいい。

2016/05/21

2018/04/21

60点

購入/DVD 


田山涼成、髪の毛フサフサ

松川ナミ主演による、日活ロマンPムービー。
ストリップショーに出演する、小夜(松川ナミ)と相方のイサオ(田山涼成)は、SMを演じて人気をとっていた。
或る時、SM愛好家に招かれて・・・・という話。

2008/12/28

2015/11/02

60点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 


松川ナミ大抵でない水責めを受ける

小沼勝37本目の作品で、彼は自分のベストワンの作品であると語っている。
SMものの範ちゅうの作品ではあるが、SMを他人様に見せて生計を立てる若いカップルのいわばロードムービーでもある。
従って、SMに傾倒する人間の心の内を描く必要はなく、解りやすく、演技でのSMという観点なので、見ているものに対してもある意味優しく、痛々しさを感じなくてもよいのは有り難い。
ショーのバックに流れる歌謡曲「雨の慕情」と、ラストで二人の再出発を暗示させる「君恋し」はどちらもベタな選曲ではあるがシーンを際立たせるイイ感じを出していた。

1983/01/18

2013/07/12

65点

映画館/大阪府 


後期の日活ロマンポルノ

1983年1月18日に鑑賞。大阪・京橋アカデミーにて。

小沼勝・監督作品ではあるが。

2012/11/14

80点

選択しない 


田山涼成に髪がある。

ネタバレ

路地から、木の湿り気と便所のアンモニアくささを感じさせそうなストリップ劇場にカメラが入ってゆく。扉が開くと舞台上で女がサングラスの男に縛られている。二人はSMショウをみせながら巡業するカップル。演ずるは松川ナミと田山涼成。縛り。蝋燭責め。そして男は女の肛門に赤い液体を浣腸する。女は悶え苦しみながら這って行って舞台花道にある大きなワイングラスみたいな水を張った水槽に入る。やがて苦悶の表情を浮かべた肛門から赤い液体が排出され水槽内の水を赤く汚してゆく。そんなこの作品の冒頭は、当時の映画芸術誌上で実相寺昭雄にも賞賛されています。ねちっこくSMショウという行為を追って、非常にいやらしい。
主な舞台は京都と金沢。室外撮影ではカメラを引いて風景の中に芝居を置くスタイルが活きてます。
京都の仲介人に庄司三郎。金沢の和服を着た好色な旦那に映画監督の高林陽一。責め好きの金持ちの夫人に志摩いずみ。主演ふたりのみならず配役はすみずみまで素敵です。
恐ろしい出来事に遭遇したカップルが、出来事で再発見したお互いを見つめ合い、仲を再生させるラスト。別れ話の舞台だったはずの川が再生の場所に変化するさまが感動的です。

1983/03/05

2012/06/11

54点

映画館 


美術は木村威夫

小沼、松川ナミの佳作。美術は木村威夫、助監督に村上修。高林陽一も出演。