恋する惑星

こいするわくせい|Chungking Express 重慶森林|Chungking Express

恋する惑星

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レビューの数

130

平均評点

75.6(740人)

観たひと

1184

観たいひと

90

(C)1994 JET TONE PRODUCTIONS LTD. (C) 2019 JET TONE CONTENTS INC. ALL RIGHTS RESERVED.

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ラブロマンス / ドラマ
製作国 香港
製作年 1994
公開年月日 1995/7/15
上映時間 100分
製作会社 ジェット・トーン・プロ
配給 プレノンアッシュ(テレビ東京=プレノンアッシュ 提供)
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演トニー・レオン 警官633号
フェイ・ウォン フェイ
ブリジット・リン 金髪の鬘の女
金城武 警官223号(モウ)
チャウ・カーリン スチュワーデス

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

90年代を代表する映像作家、「いますぐ抱きしめたい」「欲望の翼」のウォン・カーウァイが、香港は重慶マンション周辺を舞台に、ある二組のカップルの出会いをめぐるドラマを独自の語り口と映像感覚で綴った一編。彼自身の製作会社であるジェット・トーン・プロの第1作で、製作は彼の盟友にして香港映画界で八面六臂の活躍をみせる、「黒薔薇VS黒薔薇 kurobara tai kurobara」「フル・ブラッド」の異才ジェフ・ラウが参加。撮影は前半部をカーウァイの劇場第一作「いますぐ抱きしめたい」のアンドリュー・ラウ(ラウ・ワイキョン)が、後半部を「欲望の翼」のクリストファー・ドイルがそれぞれ担当。音楽は本来は監督も手掛ける映画人である『東邪西毒』のフランキー・チャン、美術はカーウァイの全4作を手掛ける、「スウォーズマン 女神復活の章」のウィリアム・チョンがそれぞれ担当。出演は「悲情城市」「欲望の翼」などのトニー・レオン(本作で香港電影金像奨主演男優賞受賞)、『北京オペラブルース』(V)、「スウォーズマン 女神復活の章」のブリジット・リンの実力派俳優に、本作がスクリーン・デビューとなる新人2人、香港一の若手女性人気歌手フェイ・ウォンと台湾のニューフェイス、日台ハーフの金城武がからむという好対照なキャスティング。加えて「月夜の願い」のチャウ・カーリンがスチュワーデス役で出演。効果的に使用される劇中曲は、デニス・ブラウンの『Sings in Life』、ママス&パパスの『夢のカリフォルニア』、ダイナ・ワシントンの『縁は異なもの』、フェイ・ウォンの『夢中人』(クランベリーズの『Dreams』のカヴァー)ほか。95年香港電影金像奨作品・監督・主演男優賞受賞。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

〈重慶マンション:Chunging House〉刑事223号(金城武)は、雑踏の中で金髪にサングラスの女(ブリジット・リン)とすれちがう。「そのとき、彼女との距離は0.5ミリ-57時間後、僕は彼女に恋をした」女は無国籍地帯、重慶マンションを拠点に活動するドラッグ・ディーラーで、密入国したインド人に麻薬を運ばせる仕事を請け負っている。刑事223号はエイプリル・フールに失恋。恋人が忘れられず、ふられた日からちょうど1か月後の自分の誕生日までパイナップルの缶詰を買い続けてしまう。金髪の女は啓徳空港へ。しかし、麻薬を渡したインド人の姿はなく、彼女は裏切りを知る。ほどなく命を狙われた彼女は相手を銃殺し、走り逃れる。かくして刑事223号と金髪の女は偶然入ったバーで知り合う。恋人を忘れるため、その夜会った女に恋しようと決めている刑事223号。疲れ切った女はそんな彼にそっけない。二人はホテルに泊るが、女はすぐに眠り込み、刑事223号は彼女のハイヒールをそっと脱がせて洗ってやる。静かな一夜が明け、25歳の誕生日の朝、刑事223号はグラウンドを全力疾走。わざと置き捨てて去ろうとしたポケベルが鳴る。それは金髪の女からのバースデイ・コールだった。その朝、女は裏切った男を射殺、金髪のかつらとサングラスを投げ捨て、去っていく。 〈ミッドナイト・エクスプレス:Midnight Express〉刑事223号は小食店〈ミッドナイト・エクスプレス〉で、新入りの娘フェイとすれちがう。「そのとき、彼女との距離は0.1ミリ-6時間後、彼女は別の男に恋をした」刑事633号(トニー・レオン)は店の常連。彼にはスチュワーデスの恋人(チャウ・カーリン)がいたが、二人には別れが待っていた。ある日、フェイはスチュワーデスが刑事633号にあてた手紙を店主からことづけられる。手紙には彼の部屋の鍵が入っていた。刑事633号の部屋に忍び込むフェイ。それからというもの、彼女は口実を見つけては店を抜け出し、彼の部屋を少しずつ自分好みに模様替えしていく。刑事633号は、恋人がいなくなった部屋が、悲しくて変質しているのかとひとりごちる。やがて二人は部屋で鉢合わせ。フェイが置いていった『夢のカリフォルニア』のCDを聞きながら、お互い何事もなく眠りにおちる。しかし二度目のとき、彼女は逃げてしまう。店を訪れた刑事633号は彼女をデートに誘う。大雨の夜、約束の時間、待ち合わせの店〈カリフォルニア〉に彼女は来ない。待ち疲れた彼に店主がフェイからの手紙を渡す。一度は捨てたが、拾い上げてみると中身は日付が一年後の塔乗券。行き先は雨でにじんで読めなくなっていた。彼女は『夢のカリフォルニア』に旅立ったのだ。-一年後。スチュワーデス姿のフェイはミッドナイト・エクスプレスの前にいる。流れてくる『夢のカリフォルニア』のメロディ。店の主人は刑事633号だった。彼はあの塔乗券を差し出し、行き先を教えてくれという。フェイは新しい塔乗券と取り替えてあげると答え、かたわらの紙ナプキンをとりあげた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2019年9月下旬特別号

巻頭特集 キネマ旬報創刊100年特別企画 第5弾 1990年代外国映画ベスト・テン:ベスト15 解説

1996年3月上旬号

特別企画 愛と哀しみの邦題:題名が決定するまで-「恋する惑星」

1996年2月上旬号

外国映画紹介:恋する惑星 CHUNGKING EXPRESS

1995年7月下旬号

グラビア 《New Release [新作映画紹介]》 :恋する惑星

特集 恋する惑星:作品評

特集 恋する惑星:金城武 インタビュー

2025/11/19

2025/11/20

82点

VOD 
字幕


オープングのカメラワークにニヤニヤが止まらない

フェイはまるで『アメリ』のヒロインみたいに現実に目を向けるのが
怖いの 空想の中では
とても生き生きと楽しそうなのに

細すぎる腕で
ぎこちなく働くフェイは
お店にやってくるお巡りさんが気になる
仕草がとてもキュート
ガラスケースを拭くふりして
お巡りさんを盗み見したり
従兄弟との会話を聞くために
側に寄って行ったりする
その時の表情が戸惑いと
ときめきの両方が垣間見える
それは彼女の空想と現実との境目を行ったり来たりしてるから

冒頭の金髪のサングラスの女性はフェイの別の姿なんだろうって勝手に決めて 
サングラスで隠した目を想像したり
鼻や口の形を覚えようとしたり
した努力も虚しく
全くの別人だったのね

その金髪の女に恋する金城武
前歯が幼さを強調する
若さを惜しげもなく晒して可愛い
時々話す日本語が
日本人なんだなって妙に納得した
彼が退場する前に残した
台詞は後々まで引っ張る
ウォン・カーウァイの用意した魔法の言葉だった
「すれ違う時の距離1ミリ(3ミリ)
僕は彼女と恋に落ちる」
何度も言及するが
フェイが
トニー・レオンに一瞬で
恋に落ちる時の上目遣い
その時のくるりとした目がとても良い
男の子みたいに短く切った髪が
ジーン・セバーグみたいで
とても似合う 

お巡りさんの部屋が
変わってても気が付かないふりで
白いランニングシャツとブリーフで普通に過ごす
違うベットカバー
違う大きいぬいぐるみ
元は真っ白だった
虎模様に変わったぬいぐるみに向かって
「おまえ、昨日までは
真っ白だったのに
こんな黒い模様をつけて」
そう、言いながら
虎模様を指で弾く

少しずつ
御伽話の要素を入れながら
進んで行くお話しは
とても浮世離れしてて
一時も目を離せない
画面から目を逸らしたら
その途端 このお話の行方を
見失いそうだ

この4人の男女を映し出す
クリストファー・ドイル
『花様年華』とは真逆の
ハイテンションでスピーディーに
漫画のように映す
カメラワークはとても疾走感に
満ちてる

パッチワークのような
映像を繋ぎ合わせた
その瞬間、瞬間を楽しませてくれた
ウォン・カーウァイに
完全に魅せられた。

追記
フェイ・ウォンは
くるっとした目が
深津絵里に似たコって
思ってたけど実際には
ちっとも似てなかった

2024/11/01

2024/11/01

85点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 


フェイ・ウォン

エキセントリックさ、というかほぼ犯罪を可愛さで上回り全てをカバーしてしまうオシャレ映画。アメリみたいな感じか。もう一回見たい。

2024/09/11

2024/10/22

-点

映画館/千葉県/イオンシネマ千葉ニュータウン 
字幕


4Kレストア版
ふわっとして
ほこっと良い感じ

2024/09/05

2024/10/11

100点

映画館 


フェイウォンが可愛すぎてしぬ。まじでしぬ。見たら身悶えしながら心がえぐられる。
日本公開は95年。ある種の感度を持っていた人なら必ず通ったウォンカーウァイの代表作で、どうしたって当時の恥ずかしい思い出なんかもよみがえってしまうヤバいやつ。

二組の男女の物語は香港の街が持つエネルギーとリアリティ、非現実的な出来事がごっちゃになって当時見たことのなかったスタイリッシュな映像になってバキバキに心を捉えたのだ。
何よりフェイウォンの可愛らしさ。モンチッチカットで目をくるくるさせ、喜んだり素っ気なかったり。

完全にストーカーの話なのだが、あまりに可愛らしくて身悶えしてしまう。
模様替えの楽しそうな様子、金魚を持ってはち合わせからのマッサージ、見つかってしまったときに逃げる姿……。これ見て好きにならない人いるんだろうか。100点

世界で一番かっこいい白ブリーフにランニングシャツ姿のトニーレオンも付いてきます。
あの元カノとほんとにさよならするシーン、今度はお互いに未練なしになっているのも最高ですね。100点

今見ると金城武のパートも切なくて良いですよね。日本語含めいろいろな言葉で口説こうとするシーン、涙流さないように走りまくって体内の水分抜くシーン、5/1期限のパイナップル缶ひたすら食うシーン(ここのカットかっこいい)100点

2024/09/06

2024/09/30

70点

映画館/宮城県/MOVIX仙台 
字幕


不思議なめぐりあわせ

 1994年の香港映画。4Kレストア版。香港が舞台。警官223号は失恋したが別れたのが4月1日でエイプリルフールだと思い込み5月1日の誕生日まで相手を待ち続けることにした。金髪女は麻薬密売をしていたが雇ったインド人たちに持ち逃げされる。取引相手を探して歩き回った末バーに入ると失恋を酒で紛らわせていた223号と遭遇。二人でホテルに入るが女は疲れてすぐに眠りについてしまう。223号は女の靴を脱がせ汚れた靴を拭いて部屋を出る。涙が出ないよう汗をかくため走っていてポケベルに金髪女から誕生祝のメッセージが届く。女は裏切った相手を殺害し金髪のかつらとサングラスを捨てて立ち去るのだった。223号は元恋人のお気に入りだった店「ミッドナイト・エキスプレス」で新入り店員のフェイとすれ違う。その6時間後店の常連の警官663号がCAの恋人のためといってサラダを買いに来るが破局したばかりだった。フェイは「夢のカリフォルニア」を大音量でかけていて会話もままならなかった。663号の元彼女は663号宛の手紙を「ミッドナイト・エクスプレス」の店主に託していたが、フェイはそれを開封し合鍵が入っているのを見つけていた。663号はなかなかその手紙を受取ろうとはせず担当地域の交代で店に来ることもなくなっていた。フェイは偶然会った663号に手紙を渡すのでと言って住所を聞き出し留守を狙って合鍵で部屋に入り掃除をしたり少しずつ模様替えをしていった。663号はそんな変化を失恋の痛手で幻想を見ていると思いこんでいたが部屋に侵入していたフェイと遭遇。フェイをデートに誘い待ち合わせ場所のバー「カリフォルニア」で待つがフェイは現れず店主からフェイの手紙を渡される。そこには1年後の日付の手書きの搭乗券が入っていたが雨で滲んで行き先は判読できなかった。1年後CAになっていたフェイが「ミッドナイト・エキスプレス」を訪れると店は改装中で警官を辞めた663号がその店を譲り受けていた。663号はあの手書きの搭乗券を広げて見せて、行き先が読めないが知っているかと聞けば、フェイは新しい搭乗券をあげると言って紙ナプキンに書き始めるのだった。
 こんな映画だったっけかというのが一番の感想。当時と生活も環境も変わったためか映画から受ける印象もずいぶん変わってしまった。当時はもっと斬新な印象だったけどなあ。それでも面白い作りであることは確かでした。不思議なめぐりあわせというのはどこにでもあるもんだよ。インド人をちょっと悪者に描き過ぎじゃない。ブリジット・リンはかっこよかったなあ。涙が出ないよう汗で水分を出してしまうという方法は今思えば過激です。そういえば金城武は「恋するシェフの最強レシピ」以来お見掛けしていないけどどうしているんだろう。

2024/09/27

2024/09/28

85点

購入/4K UHD Blu-ray 
字幕


4Kレストア版

4Kでのレストア版がすごい
芸術的な映像空間に浸ることができた