フィオリーレ 花月の伝説

ふぃおりーれはなつきのでんせつ|Fiorile|----

フィオリーレ 花月の伝説

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レビューの数

3

平均評点

66.4(20人)

観たひと

32

観たいひと

1

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 歴史劇 / ドラマ
製作国 イタリア フランス ドイツ
製作年 1993
公開年月日 1994/3/26
上映時間 0分
製作会社 フィルムトレ・ジエール=ペンタフィルム=フロリダ・ムービーズ=ラセット・シネマ=キャナル・プリュス=ロキシー・フィルム=K・Sフィルム
配給 ギャガ・コミュニケーションズ
レイティング
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

イタリア、トスカーナ地方の名門、ベネディッティ家の200年間、4つの世代にわたる伝説を描いた大河ドラマ。監督・原案・脚本は「太陽は夜も輝く」のパオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ兄弟。製作はグラーツィア・ヴォルピ。撮影は「太陽は夜も輝く」のジュゼッペ・ランチ、音楽は「ハモンハモン」のニコラ・ピオヴァーニ、美術は「グッドモーニング・バビロン!」のジャンニ・ズバッラ、衣装はパオロ夫人で「ルナ」のリーナ・ネルリ・タヴィアーニが担当。出演は「サン★ロレンツォの夜」のクラウディオ・ビガリ、「嵐の中で輝いて」のコンスタンツェ・エンゲルブレヒト、「イタリア不思議旅」のジョヴァンニ・グイデッリら実力派が結集。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

18世紀末のトスカーナ。ナポレオン率いるフランス遠征隊の将校ジャン(ミシェル・ヴァルタン)は、土地の農家の娘エリザベッタ(ガラテア・ランツィ)と恋に落ちる。だが、何者かが仏軍所有の金貨を盗み、ジャンは軍規によって銃殺された。処刑直前に綴った手紙の中で、ジャンは彼女にフランス革命暦で花月を意味するフィオリーレという名を捧げていた。悲嘆にくれ、ジャンの復讐を誓ったエリザベッタだが、犯人は、彼女の実の兄コンラッド(クラウディオ・ビガーリ)だった。復讐は遂げられず、彼女はジャンの子供を産み落とした直後に死ぬ。その数奇な運命は19世紀、身分違いの恋を引き裂かれ、政界を目指す実の兄を毒殺するエリーザ(ガラテア・ランツィ二役)へ、第二次大戦下にレジスタンスとなり、名門ということで処刑を免がれたマッシモ(ミシェル・ヴァルタン二役)へと受け継がれる。いつしかベネディティ家(祝福された家族)はマレデッティ家(呪われた家族)と呼ばれるようになる。そして現代。ベネデッティ家の当主ルイジ(リノ・カポリッキオ)は、2人の子供を連れて、陰棲している老父マッシモ(レナート・カルペンティエリ)を故郷トスカーナに訪ねる。マッシモは、精神を病んでいた。ベネデッティ家の物語は終わりを告げたかに見えたが、一家の魂は兄エミリオと妹シモーナの2人の子供の中に宿っていた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2006年7月上旬号

DVDコレクション:第260回 「フィオリーレ」

1994年4月下旬号

外国映画紹介:フィオリーレ花月の伝説

1994年3月上旬号

グラビア 《New Release》(新作映画紹介):フィオリーレ 花月の伝説

2014/10/23

2014/10/24

75点

選択しない 
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イタリア名門一家の宿命的な変遷

ネタバレ

 イタリアのトスカーナ地方の名家出身だが、今はフランスで妻と二人の子供と暮らす父親ルイジ(リノ・カポリッキオ)は、家族とともに車で一人暮らしの父のもとに帰る。その道中でルイジは、伝説に彩られた自分の家系について子供たちに話して聞かせる。

 それは、ナポレオンの軍隊がイタリアに進軍してきた二百年前に遡る。軍資金の金貨の管理を任されていたハンサムなフランス兵のジャン(ミシェル・ヴァルタン)は、村の娘エリザベッタ(ガラティア・ランツィ)と知り合い情事にふけっている間に、金貨を盗まれてしまいその責任を問われ処刑されてしまう。エリザベッタはジャンとの子供を身ごもり出産するがまもなく死んでしまう。実は、フランス軍の金貨を盗んだのはエリザベスの兄のコッラードだった。コッラードは村を遠く離れ、手に入れた金貨で広大な土地を購入しベネデッティ家として名家に成り上がる。
 百年後の二十世紀初頭、ベネデッティ家から長男のサンドロが中央政界にデビューしようとの野心を抱くが、妹のエリーザと身分違いの男性との恋を引き裂いたため、それを恨んだエリーザに調理した毒キノコを食べさせられ死んでしまう。
 さらに第二次大戦前の時代、長男のマッシモがレジスタンス運動に身を投じ、敵に拘束され仲間とともに処刑されそうになるが、名門ということから自分だけ放免される。そのことが原因でマッシモは精神を病み息子たちをも寄せ付けない。

 タイトルにある「フィオリーレ」とはフランスの革命歴で「花月」を表し、ジャンがエリザベッタに捧げた言葉である。映画の中では、それぞれの時代において、女性との運命的な出会いと別れが主要なモチーフとなっており、それが「フィオリーレ」という言葉で象徴されているのだと思う。
 一介の農民から名門に成り上がった家柄がスキャンダラスな出来事によって時代の波に翻弄され零落の道を辿る。それは果たして伝説と言っていいのか、それとも歴史の皮肉でしかないのか。見る者に様々な解釈の余地を残した多面性を持った作品である。

2009/07/14

2014/05/12

75点

購入/DVD 
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呪われた一族

ミシェル・ヴァルタン、ガラテア・ランツィ、クラウディオ・ビガリの3人が2役を務める。
それぞれ最初の役と風貌は違うけれど似たような部分を持つ役なのでわかりやいこと、
現代と伝説と交互に描かれているけれど
現代でドライブしている風景からそれぞれの伝説もはじまっていく・・というところがストーリーに流れを感じ、わかりやすいので引き込まれてしまう。
とても美しい映像叙事詩。余韻あり。
3つの純愛、ともに周りの金銭欲が関わってきてそれが復讐を生むという、人間の欲や憎しみの恐ろしさを感じますねぇ、ああ、怖い。
最後のシーンもどうなるのかと思ったけど、やっぱ恐ろしい話。。。
1話目の最初のあたりでエリザベッタの母親が息子がパンを裏返しにおくと、パンを元にもどしながら「パンは神の御身体なのよ」というようなことをいうのですが
それがもうこの恐ろしい話のはじまりだったんでしょうかね。
観終わった直後に「主は・・・咎とそむきと罪を赦す者、罰すべき者は必ず罰して報いる者。父の咎は子に、子の子に、三代に、四代におよぼす」という言葉が浮かんできた・・・うーん、やっぱこの一族、金に呪われてるわ。。。

1994/05/12

2013/07/01

65点

映画館/大阪府 
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佳作

1994年5月12日に鑑賞。大阪・心斎橋パラダイス・シネマにて。

タヴィアーニ兄弟の佳作である。