カッコーの巣の上で

かっこーのすのうえで|One Flew Over The Cuckoo's Nest|----

カッコーの巣の上で

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レビューの数

96

平均評点

81.5(838人)

観たひと

1468

観たいひと

150

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1975
公開年月日 1976/4/17
上映時間 129分
製作会社 ファンタジー・フィルム作品
配給 ユナイト映画
レイティング
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

州立精神病院を舞台に管理体制に反撥する人間の尊厳と自由を描いたケン・ケーシーのベストセラー小説の映画化。製作はソウル・ゼインツとマイケル・ダグラス、監督は「パパ、ずれてるゥ!」のミロシュ・フォアマン、脚本はローレンス・ホウベンとボー・ゴールドマンの共同、撮影はハスケル・ウェクスラー、音楽はジャック・ニッチェ、編集はリチャード・チュウが各々担当。出演はジャック・ニコルソン、ルイーズ・フレッチャー、ウィリアム・レッドフィリルズ、マイケル・ベリーマン、ピーター・ブロッコ、ディーン・R・ブルックス、アロンゾ・ブラウン、スキャットマン・クロザース、ウィル・サンプソン、ブラッド・ダリフなど。なおゴールデン・グローブ賞6部門、アカデミー賞5部門を受賞した。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

1963年9月のある日、男が1人オレゴン州立精神病院の門をくぐった。その男ランドル・P・マクマーフィ(ジャック・ニコルソン)は刑務所の強制労働を逃れるために気狂いを装っていた。そんな彼を担当医のスパイビー(ディーン・R・ブルックス)は深い興味をもってながめていた。そのマクマーフィが初めてディスカッション療法に参加した。病院は絶対権をもって君臨する婦長ラチェッド(ルイーズ・フレッチャー)の専制のもとに運営されていた。インテリ患者ハーディンを始め、他の患者たちがまるで生気のない無気力人間になっている事実にマクマーフィは驚いた。翌朝のディスカッション療法の席上、マクマーフィはワールド・シリーズの実況をテレビで見れるよう日課の変更を要求した。ラチェッドは一蹴したが、病院の方針により評決は患者たちの投票に委ねられることになった。しかし、賛成投票したのはチェズウィクとテーバーの僅か2人だった。患者たちの協力が必要と感じたマクマーフィは運動を開始した。再投票が行われた。『急性患者』9人全員の賛同を得た。しかしラチェッドらはこの病棟には他に9人の『慢性患者』がいるとの理由で却下した。完全痴呆の慢性患者、その1人1人を口説いてまわり、やっとチーフと呼ばれるインディアン患者(ウィル・サンプソン)の説得に成功するが要求は時間切れで冷たく拒絶された。ある日、マクマーフィは患者たちをレクリエーションに連れていく予定のバスを奪い、彼らを小さな港に連れていく。彼の女友達キャンディも一緒だ。船をたくみに借り出したマクマーフィらは一路外洋へと乗り出した。フレディリクソン、マルティニ、セフェルト、ビリー……誰もの顔が小さな鳥籠から大空に放たれた小鳥のように生き生きとしていた。それ以後も、マクマーフィは次々とラチェョドの専制的体制に反抗を続けた。次のディスカッション療法のとき、タバコの配給のことから看護人と争った彼は、罰としてチェズウィクやチーフと共に電気ショック療法に送られる。さすがに不安になったマクマーフィを勇気づけたのは今まで誰とも口をきいたことがなく口が不自由だと思われていたチーフダった。チーフがマクマーフィに対して初めて心の窓を開け始めた。2人は秘かに脱出計画を練った。決行日が近づいた。ある晩、マクマーフィは看護人を買収し、キャンディらを引き込み、お別れの乱痴気パーティを開いた。キャンディに恋したビリーの告白をきいたマクマーフィは、一夜の思い出にと2人を別室に送り込んだ。病院に朝日がさし込むと、看護人が現われ眼をまわした。室内は乱れに乱れ、患者たちが眠りこけているのだ。ラチェッドに、全裸でキャンディと寝ているところを目撃され攻められたビリーが自殺する。平静さを装って勤務につく看護婦ラチェッドの冷酷さにマクマーフィの怒りが爆発した。あやうく彼女を締め殺しそうになった彼は病室から連れ去られた。数日後、1人ひそかにその帰りを待つチーフのもとへ、今や額にロボトミーの跡をつけ、植物人間と化したマクマーフィが戻ってきた。怒りと悲しみ。マクマーフィをこのままここに置くにしのびないと感じたチーフは、枕を押しつけ彼を窒息死させた。チーフにとってそれが最後のマクマーフィに対する友情の証しだった。明け方、窓をぶち破り、祖先の愛した大地を求めて走り去るチーフの姿が、逆光の朝日の中にあった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2013年8月下旬号

新・午前十時の映画祭デジタルで甦る永遠の名作:「ロッキー」「カッコーの巣の上で」

1976年5月下旬号

外国映画批評:カッコーの巣の上で

1976年5月上旬号

外国映画紹介:カッコーの巣の上で

1976年3月下旬号

グラビア:「カッコーの巣の上で」

特集 「カッコーの巣の上で」:作品論と監督・製作者・主演者へのインタビュー

特集 「カッコーの巣の上で」:ジャック・ニコルソンは語る

特集 「カッコーの巣の上で」:ソウル・ゼインツに聞く

特集 「カッコーの巣の上で」:マイケル・ダクラスに聞く

特集 「カッコーの巣の上で」:ミロス・フォアマンに聞く

特集 「カッコーの巣の上で」:分析採録

1976年3月上旬号

グラビア:「カッコーの巣の上で」

1976年2月上旬号

キネ旬試写室:カッコーの巣の上で

1993/03/15

2023/10/02

95点

レンタル/大阪府 
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大人になって

初めて鑑賞。子供の時とは全く違った意味で思うところが。鑑賞の際に細部にまで目が行き届くようになった。

人間らしく生きるという当たり前のことが、この病院では完全に排除されただ生かされている状態。その状況を見て、今までただただのんべんだらりと生きて来た自分を顧みて、わずかでも皆に生きる事の楽しさを教えようとした、マクマーフィの勇気に感動。

当時レコード屋でテーマ曲の円盤を買って、家でヘビーローテーションしてたことを思い出しました。

2023/08/05

2023/08/05

85点

VOD/U-NEXT 
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人間の尊厳を問う

刑務所に戻るのが嫌で精神病を詐称するジャック・ニコルソンは倫理的にどうかと思った。

それはさておき、今の時代に観るとそれほど非道な管理下に置かれた精神病院とは思えない。婦長もある意味、信念を持った優秀な医療従事者ではないだろうか。ワールドシリーズ観戦に関しても一応は多数決を採った訳だし。
最初は単なるKYに思えたジャック・ニコルソンのパワフルな行動が患者たちの意識を変えていく。バスを乗り逃げし海釣りに出掛けるシーンはとりわけ心に残った。自由って素晴らしい。また、チーフの聾唖もまた演技だったことに驚く。

そんなことを考えている内に映画は衝撃の結末へと向かう。ロボトミー手術を施されたジャック・ニコルソン。(これが真っ当な医療行為として行われていたことに戦慄を覚える)ここで初めて本作の真のテーマが姿を表す。チーフはジャックの尊厳を守るため窒息死させる。そう、人間の尊厳とは自由と意志を持って生きることなのだ。

ネイティブ・アメリカンの置かれた闇も浮かび上がらせる。アメリカン・ニューシネマというジャンルを念頭に置かないと評価を誤る作品かもしれない。

…チーフは閉塞したアメリカを捨て走り去っていく。

2023/07/30

2023/07/31

75点

テレビ/有料放送/ザ・シネマ 


主人公役ジャック・ニコルソンは公開当時38才。お顔はだいぶ若いがすでに貫禄たっぷりの演技。終盤のビリーのショッキングな件から、看護師ラチェッドに怒りをぶつけるシーン、ロボトミーを受けて廃人になった主人公とチーフのあれこれからのラストシーンは、とても見応えがあった。

2023/07/18

2023/07/19

80点

VOD/U-NEXT 
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「一羽は東に 一羽は西に 一羽はカッコーの巣の上を 飛んでいった…」

U-NEXTで配信されてたんで二十年ぶりくらいに観賞。
正直ラストシーンくらいしか記憶に残ってなかったが久々に観ると面白かった。
ラチェッド婦長を善とみるか悪とみるかで印象が変わりそう。
なぜか妻がノリノリで最後まで観てたのが意外。

2014年

2023/05/13

97点

購入/DVD 
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38年ぶり

DVDにて鑑賞。十分大人になって再び観てみましたが、感動が全く違う。なぜか泣いた。

1976/05/02

2023/05/13

93点

映画館/大阪府 
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2回目

同じ映画館に兄とまた見に行った。やっぱり心に何か刺さった。