「明日に向って撃て!」と並んでマイ・ベスト・ムービーの「冒険者たち」を久しぶりに再鑑賞した。
アラン・ドロンとリノ・ヴァンチュラの無二の親友同士に若いジョアンナ・シムカスが絡んで、それぞれが夢を追い求める様を描いた青春アクション映画だ。
本作の出演時、アラン・ドロンとリノ・ヴァンチュラはもう年齢的には若くはなかったが、それぞれ自分の夢を追う求める姿は青年そのもので、そこにジョアンナ・シムカスが加わって、絶妙な世代バランスのトライアングルが本作が永遠に語られる名作になった所以だ。普通なら、シムカスが惚れるのが若くハンサムなドロンと思いきや、武骨なリノ・ヴァンチュラだったというのが、その後の男二人女一人の恋愛モデルの一つのパターンを生み出した。
ロベール・アンリコ監督のロマンあふれる演出に、フランソワ・ド・ルーベの哀愁のある口笛の音楽が見事にフィットしている。多感な中学生の時に初めて観たことが、本作を私の記憶により強く印象付けたように思う。
今でも、映画のラストで登場したフランス、ラロシェルのボイヤール要塞島をいつか訪れたいと思っている。