地獄の決死隊

じごくのけっしたい|Un Taxi Pour Tobrouk|----

地獄の決死隊

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レビューの数

2

平均評点

80.4(4人)

観たひと

9

観たいひと

3

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 戦争 / ドラマ
製作国 フランス
製作年 1962
公開年月日 1966/10/18
上映時間
製作会社 フランコ・ロンドン・フィルム
配給 タイヘイフィルム
レイティング
カラー モノクロ/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

ルネ・アバールの原作をミシェル・オーディアールがルネ・アバールとドニス・ド・ラ・パテリエールの協力を得て脚色し、ドキュメンタリー作家の経歴を持つドニス・ド・ラ・パテリエールが製作・監督した戦争映画で、六一年度フランス・シネマ大賞、六二年度ビクトワール賞を受賞した。撮影はマルセル・グリニョン、音楽はジョルジュ・ガルヴァランツが担当。出演は「フランス式十戒」のリノ・ヴァンチュラ、「飛べ!フェニックス」のハーディ・クリューガー、「アイドルを探せ」のシャルル・アズナヴールほか。黒白、ディアリスコープ。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

一九四二年八月のある日の夜中のことである。北アフリカ戦線のフランス小隊がトブルクにあるドイツ軍の集結地点に突入、敵を壊滅させたが、夜空をこがす大火焔にさらされて殆ど全滅した。命からがら生きのびたのは、フランス自由軍第一師団所属のテオ伍長(L・バンチュラ)のほか、医師サミュエル(C・アズナブール)、脱獄囚パオロ、フランソワの三人の志願兵だけであった。夜が明けると、彼らは灼熱の太陽の下の砂漠の真中にいた。そしてトブルクの南七百キロの地点エル・アラメインを目ざしたが食料も飲料水も乏しく疲れ果てた。そなある日、熱砂の上にまあたらしいタイヤの跡を見つけ、追跡した。それはトブルク南方地域の偵察に来ていたドイツ軍のトラックであった。彼らはその夕暮れ一斉射撃をかけて、フォン・シュテーゲル大尉(H・クルーガー)を捕虜にした。こうして四人の自由フランス軍の志願兵と一人のドイツ軍士官との奇妙な、また危険な旅が始まった。最初彼らはお互いに敵意を抱き、にらみあっていた。しかし大尉はフランス語も話し、砂漠の地理に詳しく、この死地から脱出するためには、協力しあうほかなかった。そして彼らは心から協力するようになり、数々の危機を脱出した。彼らには敵味方を超えた友愛が芽生え、やっとのことで連合軍の最前線に辿りついた。しかし遠くにシュテーゲルのドイツ軍服を認め、彼らをドイツ軍と感違いした。連合軍の戦車に、攻撃され、テオを残して皆死んでしまった。今や凱旋門を連合軍の勝利の行進が通っていた。テオはそれをみながら戦争の非情さに怒りを感じるのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1967年2月上旬決算特別号

外国映画批評:地獄の決死隊

1966年11月下旬号

新作グラビア:地獄の決死隊

外国映画紹介:地獄の決死隊

2014/08/01

2014/08/01

80点

選択しない 


ヴァンチュラ・アズナブール・クリューガー 60年代テイストの戦争佳作

 ユーモアと皮肉とショック。 味のある戦争もの。ひさしぶりにVHSシネスコの画質に耐えながらの鑑賞でしたが、見れて良かったです。ありがとう、ケイトさん。

2011/09/12

2012/03/12

100点

レンタル 


傑作!

第2次世界大戦の北アフリカ戦線を舞台にした、砂漠の逃避行もの。面白い!
隊をはぐれた4人のフランス自由軍第一師団の兵士が、銃撃でジープを失い、徒歩で砂漠を縦断して南700キロの駐屯地エル・アラメインを目指す。途中、休憩中のドイツ軍の小隊を襲い、ジープと水と燃料を手に入れるが、隠れていたドイツ軍大尉を捕虜として連れていくことになる。かくして、フランス軍兵士4人とドイツ軍将校1人、計5人の奇妙で危険な地獄の砂漠の旅が始まった。
フランス軍兵士は、隊をまとめる親分肌のテオ伍長(リノ・バンチュラ)、知的なユダヤ人医師サミュエル(シャルル・アズナブール)、攻撃的でキレやすい脱獄囚パオロ(モーリス・ビロー)、中年の普通の男フランソワ。ドイツ軍将校は、フランス語を話し地理に詳しいフォン・シュテーゲル大尉(ハーディ・クリューガー)
互いに反発し、ちょっとした油断から捕虜の立場が入れ替わりながら、奇妙な協力関係と連隊感が芽生えて行く5人。
ドイツ兵になりすましてドイツ軍駐屯地で物資を補給したり、地雷原で立ち往生したり…。命を助け合うことで友情が生まれ、冗談を飛ばして笑い合うひと時も。そんな中、物静かなユダヤ人医師はドイツ軍人への許しがたい思いを吐露する。それを黙って聞くドイツ軍将校。人と人として向き合ったそのとき…。意表をつく結末が痛烈に胸に響く。
冒頭で北アフリカ戦線に出征する前夜の、それぞれのクリスマスの情景が映りますが、そのとき流れる「グロリア」が、ユーモラスな軍隊マーチ風にアレンジされて映画全編に流れ、映画の雰囲気にマッチしたいい味を出している。構図のキマッタ撮影も素晴らしい!
秀逸な脚本は、『地下室のメロディー』『プロフェッショナル』などの脚本家ミシェル・オーディアールが、ルネ・アバル(原作者)とドニス・ド・ラ・パトリエール(監督)の協力で仕上げた。傑作!