2020年8月9日に鑑賞。DVDにて。2時間5分53秒。ビスタサイズ。イタリア語、一部、ロシア語。RAI RADIOTELEVISIONE ITALIANA。
初見の衝撃はないが(劇場とTVの画面の違いもある)、照明・撮影・美術・映像のルックが素晴らしい。カメラの凝視力が凄まじい。
ほとんど黒白に近い陰影の画が素晴らしい。途中でアンドレイ・ゴンチャコフが流す「鼻血」だけが赤黒く描かれている。
回想場面(幻想場面か)は、完全なモノクロである。タイトル・バックと同じ映像が描かれる。妊婦マリア。屋外に幼い少女とシェパード犬。髪の長い娘出てくる。中年の女出て来る。靄の中、奥の中央に柱。白馬とシェパード犬がいる。
カメラがゆっくりと右にパンする。妊婦(ワイングラスを拭く黒髪の女か?)→カメラ右に。髪の長い娘→カメラ右に。頭にスカーフを巻いた中年の女→奥から3本の柱が並んでいる。その対角線上をカメラが右に横切る。ここでカットを繋いでいるのかも。→更にカメラ右に。妊婦と幼い少女→奥にシェパード犬、更に奥に白馬がいる→カメラ右に。髪の長い娘→カメラ右に。中年の女→奥に家がある(ラストの男とシェパード犬の奥に同じ家が見える)→汽笛が鳴る。奥の家の向こうに太陽が昇る。4人が振り向いて太陽を見る。水音。これをワンカットで撮っている。
ラスト、池の向こうに座る男アンドレイとシェパード犬。奥に例の家がある。池に3本の光の柱が映っている。カメラがゆっくりとトラック・バックして遠景が映し出される。奥に二階建てのローマの水道橋?のような建物が大きく映る。その回廊の隙間が池に映って「光の柱」のように見えている。雪が降ってくる。この場面は、合成でしょうか?奥の家が小さ過ぎるような。