ディーバ

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ディーバ

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レビューの数

20

平均評点

74.4(140人)

観たひと

252

観たいひと

21

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル サスペンス・ミステリー
製作国 フランス
製作年 1981
公開年月日 1983/11/23
上映時間 123分
製作会社 レ・フィルム・ギャラクシー=グリニッチ・フィルム・プロ
配給
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 ヨーロピアン・ビスタ(1:1.66)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

黒人のオぺラ歌手に心酔している郵便配達の青年が彼女の歌を吹き込んだカセット・テープが原因で不可解な事件に巻き込まれてゆくというサスペンス・タッチのドラマ。製作はイレーヌ・シルベルマン、監督はこれが長編第一作のジャン・ジャック・ベネックス。デラコルタの原作を基にベネックスとジャン・ヴァン・アムが脚色。撮影はフィリップ・ルスロ、音楽はウラジミール・コスマが各々担当。出演はウィルヘルメニア・ウィギンズ・フェルナンデス、フレデリック・アンドレイ、リシャール・ボーランジェ、チュイ・アン・ルウ、ジャック・ファブリ、ローラン・ベルタンなど。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

シンシア・ホウキンズ(ウィルヘルメニア・ウィギンズ・フェルナンデス)は、大変美しく、知的で、世界最高の声の持ち主といわれている黒人のオペラ歌手。しかし、彼女の見事なソプラノは、コンサート以外では聞くことができない。どういうわけか、彼女は自分の歌を決してレコーディングしないのだ。そんな彼女の大ファン、ジュール(フレデリック・アンドレイ)は、しがない郵便配達を勤める18歳の純情な青年。彼の楽しみは、カセット付きのバイクに乗ってシンシアの歌を聞くこと。そして夢は彼女といっしよに街を散歩すること……。そのシンシアがパリでコンサートを開いた。チャンスとばかりそっと客席から歌を録音するジュール。一方、元娼婦の若い娘が、ある組織の秘密をすべてカセットテープに吹きこみ、復讐を決意して逃亡するが、組織の殺し屋に殺される。彼女の死の直前に偶然居合わせたジュールは、彼のカバンの中にその告白テープが投げ込まれたのに気がつかなかった。それ以来、ジュールは、そのテープを抹消しようとする組織の殺し屋、それを追う警察などにつきまとわれることになってしまった。しかし、レコード屋で会ったアルバ(チュイ・アン・ルウ)という不思議な東洋の女の子と、彼女と暮らすゴロディッシュ(リシャール・ボーランジェ)の二人に助けられ、彼は事件から逃れることができる。しかも、それがきっかけでシンシアとの夢の触れ合いが叶うのだった。'81年に、ユニフランス主催の『新しいフランス映画を見るフェスティバル』で上映されている。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2012年2月上旬特別号

第二回 午前十時の映画祭:「ディーバ」「M★A★S★H マッシュ」

1994年3月下旬号

グラビア:ディーバ、家族の肖像

1984年1月上旬号

外国映画批評:ディーバ

1983年11月上旬号

グラビア:ディーバ

特集 ディーバ ジャン・シャック・ベネックス監督作品:作品評

特集 ディーバ ジャン・シャック・ベネックス監督作品:作品評

特集 ディーバ ジャン・シャック・ベネックス監督作品:プロダクション・ノート

1982年3月下旬号

外国映画紹介:わたしのディーバ

2010年

2016/08/08

90点

その他 


不思議な魅力

『ディーバ』というのは“歌の女神”という意味で、主人公の18歳のフランス人少年ジュールにとってのディーバは、美しい黒人オペラ歌手シンシア・ホーキンス。

映画が始まってすぐ、シンシア・ホーキンスのリサイタルシーンがあり、そこで彼女が歌う歌(カタラーニ作のオペラ「ワリー」の第1幕のアリア/「私は遠くに行きましょう」)がとても素晴らしいです~!豊かな歌声と美しいメロディに心を揺さぶられ、すっかり魅了されたまま、スタイリッシュで不思議な映画の世界にハマっていきます…

シンシア・ホーキンス(ウィルヘルメニア・フェルナンデス)は自分の歌を決して録音させない歌手で、レコードを出したこともない。ステレオ・マニアのジュール(フレデリック・アンドレイ)は、シンシアの歌に憧れるあまり、最高水準の音質の録音機をリサイタル会場に持ち込み、密かに録音してしまう。

このシンシアのテープと、さらにもう1本、売春組織の秘密を暴露した告白テープが偶然ジュールのバイクに投げ込まれ、ジュールは告白テープを追う警察、組織、そして組織の放った殺し屋たち、さらに、シンシアのテープを追う海賊盤レコードの闇組織に追われ、パリ中を逃げ回ることになる。追う側も2本のテープを混同し、物語は交錯していく…

逃げ場のないジュールを助ける役割で登場するのは、レコード屋で会ったアルバ(チュイ・アン・ルウ)という名の不思議な東洋美人の女の子と、彼女と暮らすゴロディッシュ(リシャール・ボーランジェ)。(ゴロディッシュのアパルトマンがまたスタイリッシュで不思議ムードです)。

ジュールとシンシアの恋愛物語に、サスペンスやアクションがミックスされ、スタイリッシュな映像で語られる不思議な魅力の作品です!

登場人物のスタイルや衣装や住む部屋の、目を見張るようなデザイン性。そして各場面を彩る音楽がそれぞれ素晴らしく、その音楽や音声を、シーンの変わり目に意図的にブツッと止める演出が際立っていました。また映画全体を包むようなオペラ歌手シンシアの歌声が素晴らしいです。

どんな映画なのか説明するのが、とても難しい作品です。
ぜひぜひご覧ください

2015/06/12

80点

映画館 
字幕


バイクで疾走するシーンがかっこいい

この映画を最後にしばらく劇場でフランス映画を観なくなった。

2014/12/12

2014/12/12

-点

レンタル/DVD 
字幕


2000年以降を予見するかのよう

 80年代。フランス映画。中高生だった自分にとっては全てが大人の世界だった。恋人との感情世界のみにフォーカスするような一人称と二人称のみの映画ばかり(そんな作品の全てが嫌いというわけではない。)で、フランス映画に辟易し始めていたころにこの作品を観たのが20年前。鮮烈な印象が残っていた。特に、リシャール・ボーランジェの独特の存在感が大きく、以降、彼が登場するたびに心の中で「待ってました!」の掛け声が出るほど好きになった。
 今回改めて観ると、そこには現代のグローバリゼーションと文化記号や情報のコピーの氾濫という問題をすでに先取りしていたかのような、物語の設定に驚かされる。情報通信技術の格段の進歩はあるものの、現在の世界を席巻している問題と同じものがここに描かれている。ちょうど年代的にCDが普及し始めたころでもあり、クラシック音楽は演奏を生で聴くものから、リビングや店頭で手軽に消費される音楽へと変わりつつあった。このことは功罪両面あるが、レコーディングを頑なに拒み続け、リサイタルにこだわるオペラ歌手をこの映画は描いている。このディーヴァの熱烈なファンである主人公は彼女の歌声を盗み録りして、バイクに乗りながら聞くことが楽しみなのだ。
 この二人の関係はまさに、芸術とそれを愛し消費していく大衆との関係に重ねられる。自分のことを愛してやまない少年は、自分の芸術だけでなく、その褐色の肌ですらそのコピーを求めて黒人の娼婦を買うのだ。
 芸術というものがどれだけ大衆に愛されようとも、芸術家の孤独は深まるばかりだということではないだろうか。
 いずれにしても、フランス映画は難解だとか言って敬遠している向きにはぜひおすすめしたい一本である。
 

2013/08/20

2014/06/17

65点

 
字幕


ホッと一安心

同じJ・J・ベネックス作品でもある「ベティ・ブルー」が個人的にイマイチで、観る前のハードルが下がっていたのが良かったのか、ミステリーサスペンスとラブロマンスがほどよく融合した物語に二時間飽きることなく楽しめてホッと一安心。

要所で物語情緒を盛り上げるオペラの荘重な響きを背景に、アクティブなカメラワークやテクニカルな照明を駆使したJ・ジャック・ベネックスのスタイリッシュな語り口が印象に残る映画だった。

2007/07/10

2013/12/06

96点

レンタル/DVD 


色と画に酔え!

ネタバレ

80年代フランス映画の代表格、ジャン・ジャック・ベネックスの長編デビュー作。

とにかく、絵作りが抜群という評判を聞いていたが、これはホントに素晴らしい。フランス版アカデミー賞であるセザール賞では、最優秀新人監督作品賞(ジャン=ジャック・ベネックス)のほかに、同賞の撮影賞(フィリップ・ルースロ)、音楽賞(ウラディミール・コスマ)も獲得。

冒頭の、シンシアの歌声を聴いた瞬間に映画の中に引き込まれてしまった。彼女が歌うのはカタラーニの「ワリー」。アリアがこれほど素晴らしいと思ったことはなかった。

映画の前半は静か目の展開で、シンシアとジュール、ジュールと知り合うベトナムの少女アルバ、アルバの恋人ゴルディシュなど、登場人物たちの描写が中心の展開。ゴルディシュは”悟り”を追求する中年男。いったい何をやって食っているのか全くわからないが、懐 にイチモツ忍ばせながら静かに振舞うヤクザのような風情が渋い。だだっ広いアパートで超然と過ごすゴルディシュの周りをローラースケートでくるくるとアルバが滑る。

アパートといえば、ジュールが住むアパートのインテリアがシュール。壁や床一面に描かれたイラス トやクラッシュしたロールスロイスなどのさまざまなオブジェクトであふれかえりそうになっている。さすが、ヌーベル・バーグの批判者ベネックス。写実性などクソ食らえの現実とは程遠いサイケなデフォルメが印象的。そんな部屋の床に描かれたラクウェル・ウェルチのヌードイラストの上で、アルバがケンケンパする。もう、いじらしい!

こういう大胆な画作りの一方で、早朝シンシアとジュールが散歩するパリの情景は、どんな心も澄み渡りそうなほど美しい。遠く朝もやにかすむエッフェル塔をのぞむ人っ子ひとりいない公園を、パラソルをさしたシンシアとジュールが歩く。バックに流れるピアノの音色とともに絶品のシーン。

後半に向けて、ディーバの録音テープを狙う黒眼鏡の海賊版屋、組織告発テープを追うパンクなギャング、さらにそれを追う警察などの動きが活発になる。じっと瞑想していたゴルディシュが追い詰められたジュールを救うために活動しはじめると、物語は一気にアクションっぽくなってくる。画にも動きが出てきて、また違う雰囲気を楽しめる。
2013-09-09_1259中でも白いシトロエンをめぐる描写はとても印象深い。黒い夜の街に浮かび上がり、緑の森の中でたたずみ、青い夜景にそびえる灯台に向かい、赤い朝焼けの中を走り去る。

また、全体的に青い印象の画の中で、逃げ惑うジュールだけが赤いジャケットに赤いヘルメット、途中からは赤いバイクと赤基調であるが、パンクギャングからジュールを救い出すときにゴルディシュは彼に青いコートを着せる。こういう色のコントラストがうまい。計算されつくしているという感じ。

ゴルディシュと黒幕が取引する廃倉庫のシーンでは、テープと拡声器による声だけの遠隔誘導にしたがって倉庫内を歩く黒幕を、わりと引き気味のカメラで撮っている。色合いの美しさだけでなく倉庫の広さと高さを使った構図のうまさにも感心させられた場面。ラストは再びシシリアの歌声が響くコンサートホールのシーンになるが、エンディングが名残惜しく、寂しくなってしまいそうな、それほど魅力たっぷりの作品だった。

1984/05/25

2013/07/11

95点

映画館/大阪府 
字幕


ジャン・ジャック・ベネックスの傑作

1984年5月25日に鑑賞。大阪・梅田三番街シネマ2にて。前売1200円。2本立て。同時上映はゴダールの「パッション」。

ジャン・ジャック・ベネックスの傑作である。