エレファント・マン(1980)

えれふぁんとまん|The Elephant Man|The Elephant Man

エレファント・マン(1980)

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レビューの数

87

平均評点

76.1(619人)

観たひと

1106

観たいひと

97

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 イギリス アメリカ
製作年 1980
公開年月日 1981/5/9
上映時間 124分
製作会社 ブルックス・フィルムズ・プロ
配給 東宝東和
レイティング 一般映画
カラー モノクロ/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビー

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

19世紀末のロンドンを舞台に、生まれながらの奇型ゆえ“エレファント・マン”と呼ばれ人間扱いされなかった実在の人物ジョン・ノリックの数奇な運命と彼をとりまく人間たちとの触れ合いを描く。製作はジョナサン・サンガー、監督は「イレーザーヘッド」に続きこれが二作目のデイヴィッド・リンチ、脚本はクリストファー・デ・ボア、エリック・バーグレンとデイヴィッド・リンチ、撮影はフレディ・フランシス、首楽はジョン・モリス、編集はアン・V・コーツ、製作デザインはスチュアート・クレイグ、衣裳はパトリシア・ノリスが各各担当。出演はジョン・ハート、アンソニー・ホプキンス、アン・バンクロフト、サー・ジョン・ギールグッド、デーム・ウェンディ・ヒラー、フレディ・ジョーンズ、ハンナ・ゴードンなど。2020年7月10日エレファント・マン 4K修復版公開(配給:アンプラグド)

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

19世紀末のロンドン。ロンドン病院の外科医フレデリック・トリーブス(A・ホプキンス)は、見世物小屋で、“エレファント・マン”〈象人間〉と呼ばれる奇型な人間を見て興味をおぼえた。ジョン・メリック(ジョン・ハート)という名をもつこの男を、フレデリックは、研究したいという理由で持ち主のバイツ(フレディ・ジョーンズ)からゆずり受ける。学会の研究発表では、トリーブスは大きな反響をえるが、快復の見込みは皆無だった。21歳と推定されるメリックは右腕がきかず、歩行も困難、言葉もはっきり発音できないという状態だった。院長カー・ゴム(サー・ジョン・ギールグッド)は、他の病院に移させることをトリーブスに告げるが、メリックとの面会で、彼が聖書を読み、詩を暗誦するのを聞いて感動し、病院に留まるようにと考えを変える。トリーブス夫婦に招かれて彼らの家を訪れたメリックは、トリーブス夫人(ハンナ・ゴードン)が美しく、メリックをやさしく扱ってくれることに感激し、涙を流しながら、誰にも見せたことのない美しい母親の写真を見せた。タイム誌に、メリックのことが報じられ、一躍有名人になった彼は、興昧を抱いた様々な人々の訪問を受ける。舞台の名女優ケンドール夫人(アン・バンクロフト)も、その一人だった。“商売品”を騙し取られたと、反感を持っていたバイツは、秘かにメリックを連れ出しヨーロッパヘ向かった。再び動物のような扱いを受け、容態の悪化したメリックは瀕死のところを見世物小屋の仲間に救われ、やっとロンドンにたどりつく。しかし、人々の好奇な目につきまとわれ、ついに“私は人間だ、動物じゃない”と叫ぶメリック。やっと、トリーブスのもとに戻れた彼は、ケンドール夫人の好意で観劇のひと時を過ごす。感激の時を過ごし部屋に戻ったメリックは、かねてより作り続けていた、窓から見える寺院の模型を完成させ、そこに自分の名を書き込んだ。そして、いつもの寝方であるうずくまって寝る姿をやめ、その夜は、人間たちがやるように仰向けになって眠りにつくのだった。それは安らぎに満ちたメリックの最後の姿であった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2025年3月号

巻頭特集 追悼 デイヴィッド・リンチ いくつかの白昼夢をのこして:フィルモグラフィー|「イレイザーヘッド」「エレファント・マン」

2023年7月上・下旬合併号

1981年、みんなここから始まった:1981年の話題作 「エレファント・マン」

1981年、みんなここから始まった:コラム 「エレファント・マン」と東宝東和

1981年7月上旬号

外国映画紹介:エレファント・マン

1981年6月下旬号

外国映画批評:エレファント・マン

1981年5月上旬号

グラビア:エレファント・マン

特集 「エレファント・マン」:社会的背景

特集 「エレファント・マン」:「エレファント・マン」との出逢い

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特集 「エレファント・マン」:プロダクション・ノーツ

特集 「エレファント・マン」:分析採録

1981年4月上旬号

キネ旬試写室:エレファント・マン

2026/03/11

2026/03/11

77点

選択しない 


見世物小屋の時代

舞台は19世紀末のロンドン。産業革命も後期のヴィクトリア朝時代である。農地を捨てた農民が流入した都市部はインフラ整備が追い付かず劣悪な生活・労働環境であった。そこで働く低・中階層の娯楽のひとつに「見世物小屋」があった。日本にも、ほんの8.90年ほど前まで見世物小屋というものは存在した。
産業革命によりあらゆる分野に規格化が起きたろう。労働者自身もそうであった。機械に労働者の体格、労働の質を合わせなければならない。そするすることが生産計画を最適化し、労働力を含めた資源を最大限活用し品質を担保するからだ。

見世物小屋は16世紀ごろからあったようだが、産業革命の亢進により、その規格から弾かれた『エレファント・マン』のような人々はもと邑にあったはずの共同体から行き先を喪ったのではないだろうか。そのとき、見世物小屋は彼らの受け皿となりえただろう。

『エレファント・マン』は感動的な物語だろうか。「酷い」興行主からエレファント・マンを救い出し、王太子妃をはじめとした上流階級、「健常者」からの有り難い「同情」や「庇護」や「慈善」にあずからせるが、それが彼の本当の幸福だろうか。その幸運は彼の奇異な外見から得られたものではないか。

アンソニー・ホプキンズは物語の途中で自分の在り方に疑念をいだく。看護師長がエレファント・マンを「見物」しにくる上流人士たちの嫌悪感に満ちた態度を糾弾するにおよび、自分と興行主バイツとに違いがあるのかと苦しむ。物語の終盤で興行師バイツによってフランスに連れ去られたエレファント・マンを救い出すのは、上流人士たちではない。彼と同じ見世物小屋で働く異形のものたちであった。彼を救済できるのは彼を理解しているものであるという至極まっとうな答えなのである。

産業革命は健常者と非健常者という境界を生んだ。奇才、デヴィッド・リンチ監督が蒸気機関からと思しき水蒸気や煙に巻かれて働く労働者を再々映像に挟んでいたのは、語らずしての方法であろう。

この作品が作られて45年が過ぎた。技術革新によって身体的差異は乗り越えられるかのように見える。一方でSNSの発達は極端な美への固執を生み現代の「見世物小屋」のようである。

いつまでも問題を投げかけてくる名作。

2026/01/29

2026/01/30

65点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


蒸気,雲,唸る音,悲鳴

象がいる.女性の顔がある.それはイメージなのか,記憶なのか.見せ物小屋で,人々の笑い声やざわめき,泣き声が聞こえている.それも幻想のように映り,聞こえている.外科医のトレヴェス(アンソニー・ホプキンス)は
手術室で機械の事故に巻き込まれた男性を処置している.妙なノイズが聞こえてくる.街路でも何か風の吹くような音が聞こえ,靄の中を傘を持ってトレヴィスは歩いている.機械も動き,蒸気も混じっているようである.水が漏れているような音がする.
興行師バイツ(フレディ・ジョーンズ)はエレファントマンことジョン・メリックの所有者であると主張する.カーテンの向こうに現れたエレファントマンを見てトレヴェスは涙を流す.
唸り声や息遣いが聞こえる.頭が大きすぎる,皮膚には腫瘍が多数あるらしいが,肌は見えない.声が聞こえているかどうかも分からない.臭いもあるらしい.ライティングされたステージに上げ,医者仲間たちへの見せ物にもしている.知能はないと判断してはいるものの,トレヴィスはしつこく,しかし威圧的に話しかける.メリックは隔離病棟の屋根裏のような個室に置かれている.食事を与えに来た看護婦がその姿を見て悲鳴をあげている.時計台からは機械的な音が聞こえる.咥えタバコの警備員(マイケル・エルフィック)はこの施設.ロンドン病院を自由に出入りしている.
カー・ゴム院長(ジョン・ギールグッド)や婦長(ウェンディ・ヒラー)はメリックの不気味に畏怖するというよりは,少し気味悪がっているようにも映る.メリックは聖書の詩篇を誦じる知性を見せる.彼は彼で口をきくのを怖がっている.トレヴェスの家に招かれると妻アン(ハンナ・ゴードン)を見て,メリックは美しい女性に感動する.
窓から尖塔が見える聖フィリップ聖堂の模型を作っているメリックがいる.演劇界からケンダル夫人(アン・バンクロフト)がメリックを訪問する.ロミオとジュリエットを朗読し,夫人とやりとりをして,彼はロミオの役をする.夫人により彼の畸形と不幸らしき姿がロンドン中の話題となる.
象の姿が見える.雲の動きが怪しくも現れる.女王陛下からの言葉を伝達しに妃殿下(ヘレン・ライアン)もやってくる.
雨と雷が画面に映じている.メリックはまた見せ物小屋でさらされ,踊れずに倒れてしまい,猿の檻に監禁される.フリークスたちに助けられ,船に乗り,汽車に乗り,再び都市に顔を出す.聖堂の模型が完成する.そのミニチュアも夢だというのだろうか,メリックは,飛び出した後頭部を枕にして眠りにつこうとしている.

2026/01/15

2026/01/29

80点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


頭陀袋の印象

◎ 43年ぶりの再見。なんとも懐かしい。頭陀袋をかぶったあの姿の印象は忘れがたい。
◎ 今回、早々とその素顔がはっきりと表れることに驚いた。ところが、頭陀袋に隠されていたこの顔はほとんど覚えていなかった。まるで初めて観たかのよう。人間の記憶というのはおかしなもんだ。

2026/01/20

2026/01/20

75点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


1980年公開当時とても話題になったが何となく怖いイメージがあり今まで見ていなかった。彼の容姿自体まったく怖くはないが、人が人を見世物にするという行為はとても怖い。
「グレイテストショーマン」が高評価なことにずっと違和感を感じている答えがこの作品の中にあると思った。

2026/01/15

2026/01/18

-点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


モノクロームの美しい映画でした

ネタバレ

小学生は見たらアカン映画いわれてました
見た小学生はキチンと評価してはりました
21歳 ジョン•メリック 英国人 詩篇23篇

2026/01/15

2026/01/15

80点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


やっと観た

公開当時には観られなかった。エレファントマンを取り巻く人々の優しさに感動。